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EU離脱の国民投票結果によって通称イギリスが正式名イギリスに戻る日

2016年06月26日 | 歴史あれこれ

グレートブリテン・北アイルランド連合王国(通称イギリス)で僅差の国民投票結果でEU離脱派が勝利しましたが、スコットランドだけを見れば、約62%の人が残留を希望しています。

結果が僅差だったため、投票傾向に対する様々な分析が既にされているようで、高齢者層には離脱派が多い、保守党・労働党の支持層に関係なく高学歴者層には残留派が多いなどの情報が伝わってくる中、地域別の傾向として赤い色が離脱派、青い色が残留派で、スコットランドと北アイルランド、ロンドン周辺には残留派が多かったことが解ります。

日本ではイギリスと一般的に呼ばれていますが、正式には グレートブリテン・北アイルランド連合王国 という名前の国です。


通称 イギリス ですが、アングロサクソン系のイングランドは地図のブルーの部分で、ピンクの部分はケルト系住民のウエールズ、オレンジ色がスコットランド、緑色が北アイルランドで、この4つの地区の全ての総称がグレートブリテン・北アイルランド連合王国です。


ご存知の国旗 ユニオンジャック を紐解けば、国の成立が解ります。


イングランドの国旗です。


こちらはスコットランドの国旗です。


両国が合併(同君連合)した時の国旗で、スコットランドの国旗にイングランドの国旗を重ねたものですが、現在のユニオンジャックとは少し異なります。


征服されたアイルランド(当時)の国旗を重ねて、現在のユニオンジャックが完成しました。


ユニオンジャック完成までの変遷です。

アイルランドは第一次世界大戦後に独立戦争を起こし、その結果、1921年に独立してますが、アイルランド島の北東の一部は 通称イギリス に残留しています。


参考までに1921年に独立したアイルランドの国旗です。


尚、こちらがウエールズの国旗ですが、13世紀末に既にイングランドに征服されてしまったため、ユニオンジャックには反映されていません。

2014年の住民投票で独立賛成派が多数を占めたため残留が決まりましたが、もしも、スコットランドの分離独立が決定していたならば、スコットランドの国旗の部分が抜け、ウエールズの国旗の背景(上が白で下が緑)が採択される予定だったそうです。



今回のEUからの離脱に関する国民投票では、約62%の住民がEU残留 を希望したと言われるスコットランドですが、面積は 通称イギリス の 1/3 ですが、人口はわずか 8.4% に過ぎません。

スコットランドの首都のエディンバラは、人口こそ50万人にも満たない都市ですが、通称イギリスの中ではロンドンに次ぐ金融街で、そのような関係からもEU残留を希望する人が多く、EUに残留するために、再び 通称イギリスからの独立 を希望する機運が高まってきたという情報が伝わってきました。

グレートブリテン・北アイルランド連合王国より、スコットランドのみが独立する、それ以外の国も独立して、最大、4つの国に分裂するという可能性もゼロではありません。

現在の通称イギリスが、正式名イギリスと、スコットランド、ウエールズ、北アイルランドという国名になることも、有り得る話です。




他の「歴史あれこれ」の記事一覧は下記のURLとなります。

http://blog.goo.ne.jp/pizzica0912/e/2e5b20b732b5089016301b0f7c860a53
学校の授業で教わる歴史とは違った切り口で、歴史の話を伝えていければ ‥‥ と思っています。





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2 コメント

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勉強になります。 (can no)
2016-06-26 19:00:24
スコットランドの独立気運は高まるでしょうね。
元々、独立志向が強かったですから…
僕は近い将来、三つ又は四つくらいに分かれるような気がします。
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日々、現実味が増してきたような‥‥ (BLOG掲載者本人)
2016-06-29 08:53:07
can no さん、コメントありがとうございます。
 
このBLOGを掲載した時点では、将来、そのような可能性が‥‥という意味で載せたのですが、その後、数日の、伝わってくるニュースによれば
 
EU残留派が多数を占めたスコットランドと北アイルランドだけでなく、離脱派の多かったウエールズまでも、分離独立の機運が増してきた‥‥とのことで、ユニオンジャックの分裂・解体も、現実味が少し増してきたかもしれませんね。
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