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ピリカヌプリ

北海道の自然とアクティビティに関することを発信しています。

有珠でボルダリング

2024-11-24 | 日記
有珠も一部の課題以外はすっかりヤブが繁茂してきた。
このままだと登れなくなる課題も増えてくるなぁ。
伐採されて、山の有り様も変わって迷ったりヤブ漕いだり。



ヤブ漕ぎ中
これ、色を抜いて目をつけると・・・



ぬ、、ぬりかべーーーー!
妖怪だ。



かつての別荘エリアに別荘なし
スッキリして気持ちよく登れる





もう冬も目の前なのに暖かな日差しに野点など楽しみました。






















北方民族の移動手段

2024-11-16 | 日記
世には南国志向の人と北国志向の人がいるらしい。
沖縄やハワイが好きな人、北海道や北欧、シベリアに興味の向く人
また、どちらでもない人もいるだろう。

僕は北方志向だと言える。
好きな遊びはスキーにスノーシューやカヤック、カヌー、これは全て北方民族の移動手段であり、北方民族発祥だ。

  また、ニポポやセワポロロって木の人形が好きなのだが、これまたサハリン由来、 ずっと興味を持っていて今年から始める事ができた楽器、トンコリもサハリン

そして、数週間前から、何故か脳裏に「ジャッカ・ドフニ」って言葉が何度も浮かぶ、どこかで見てたんだろう、意味分かんなくてスマホで検索してやっと分かった。
サハリンのウィルタ族の言葉だ。
これは北方民族博物館に行かねば。

網走に行って、僕の遊びのルーツを確認してみよう。温故知新、この経験が新たな楽しみにきっと繋がる。



やってきました北方民族博物館

ウポポイが雑多に資料を集めただけの印象に対し、こちらはストーリーがある。
収蔵品への畏敬の念がある。


シャーマンの仮面
お久しぶりです、色々と教えてください。



入ってすぐこれ
ワクワクするー


北方民族のスノーシューとスキーの展示



これは樺太アイヌのスキー
アイヌと一言で言っても樺太と北海道のアイヌは別物と思ったほうが良い。
道内ですらアイヌの他部族同士は言葉が通じず、そのため殴り合いになっていたそうだ、当時の共通言語は和語だった。
ちなみに明治政府はアイヌ語を禁止してなぞいない
便利だから和語を学び広まったのが真実

話が逸れたが、北国は同時多発的にスキーが発明され、日本は「かんじき」のみであることも面白い。
スキーが発明された記録は見たことがなく、レルヒの技術伝達を待つのだ。



カヌーとカヤック
こんな皮革製のカヤックで氷の浮かぶ北氷洋でエスキモーロールしている動画があって尊敬しかない。



北方でのカヤック等の分布
カヤックは北方民族の移動や狩猟の手段が発祥、そういうところも気に入ってる、なんせ旅がしやすい、さすがにSUPじゃ長旅できん。
あっちはサーファーの波ないときの遊び発祥だから比べられないけど。



アリュートパドル
かっこいいなぁ。
細くて一回でキャッチできる水は少ないんだけど、長距離の旅で疲れないデザインなんだって。
すでに完成されていたんだね。


今で言うドライスーツ
すごく丁寧に縫われていて水なんて入ってこない。



木偶の神様
愛らしくて見てて飽きない
これはシャーマニズム、土偶もそうだ。
そう考えていくと、アイヌはアニミズムになるんだな。



北方民族博物館近くの網走のお土産屋さんで似たものを買っちゃった。
もちろんウイルタの木偶をオマージュしたもの。
セワ、セワポロロ、シントプッテなどの名前あります。



トンコリや楽器の展示
トンコリの演奏を最近はじめたので興味津々



これは常呂町の博物館の展示
一日で博物館を5軒ハシゴしました。



同じく常呂町
樺太から引き上げた方が多いのだとか。
どうりで樺太の楽器があるわけだ。

網走も樺太からの引き上げ者が多い、小説「熱源」にもあったが対雁にも多い、そのことに関する記述も常呂町の博物館で閲覧できた。



モヨロ貝塚のビーナス
モヨロももちろん見てきました。
やっぱりオホーツク文化からアイヌ文化に移行したって無理があると確認


クマの牙で作ったラッコ


常呂の土器
ユニークなデザイン



ジャッカ・ドフニの資料を手に入れられた。
ウィルタの人々の宝物なんだよ。



なんと、トンコリの冊子も購入できた。
トンコリを指して五弦琴と書かれている、某国立博物館の六弦トンコリはどっから来たんだろう、少なくとも伝統のものでは無いことが分かる。
左は北方民族博物館で購入した資料



これはアークティック・ヨーヨー
直訳すると北極圏のヨーヨー
名前がカッコよすぎる。

2つの錘を右と左の反対方向に回して遊ぶ
難しいけど面白いね。


オマケ
網走の三眺山など登り、北海道の山を900座登頂達成となった。
三眺山はオホーツク海、網走湖、能取湖の3つを眺められるから三眺山らしい。
数を登る事が目的ではないが、様々な山を登る事は経験になり、地域の文化や歴史の理解、そして自身の安全や楽しみ方のバリエーションに繋がるだろう。
    多く登る事よりも楽しく登る事、そして楽しみや自然の素晴らしさ伝える事で環境保全を目標に山遊びと取り組みたいと思う。



記念すべき900座目は高鞍山
奥に北嶺山が見えている。

オマケ2

これ、知ってます?
実は僕が北海道に憧れた最初かもしれません。
ファミコンソフト オホーツクに消ゆ

僕のまわりの北海道への移住者は、オホーツク派(ファミコン)と北の国から派(TVドラマ)に分かれたなあ・・・ 今ならもっと違うのかな。



ファミコンソフト
オホーツクに消ゆ

地名とか覚えて憧れてたなぁ。
まさか住むことになるとはねぇ。
北浜駅から始まるんだよ
初めて行った時は感動したな、今思ってもあの薄ら寂しいオホーツクの無人駅を始点としてストーリーを組み立てたのは秀逸だな。
また、行きたくなってきた。




静内の低山  佐妻山、茅縫山

2024-11-04 | 日記
北海道内の消えてしまった山名、地名を辿ってみた。

令和の現在、地形図にある北海道の山名は1383座だそうだ。
そして、明治時代、北海道にあった山名は611座、このうち、そのまま現代に伝わっているものが、おおよそ95座と、多くの山名が明治時代から消えてしまっている。

例えば、ニレシ岳と言う名前は地図から失われ、今では広く「夕張マッターホルン」と通称で呼ばれている再発見的な名前もあったりするのが面白い。
今日は歴史に埋もれてしまった2つの山を登ってみた、いずれも新ひだか町にある山で、このあたりは名前が消えてしまった山も多く、少しづつ歴史から掘り起こして登っていくのは楽しそうだ。

このような山の紹介は自然保護に繋がると思う。昨今の大雪山等の人気のある山の登山道整備をもって山に恩返しと言う風潮、確かに素晴らしい山は人が集まるので整備は必要なのだが、私としては「人気の無い山の紹介」や「新たな登山対象の紹介」をもって登山者を分散したり、新たな山域に興味を持ってもらったり、地域の活性化(この場合は静内など)に繋がるのではないかと思う、そのためにSNS等での発信も重要だと考えている
今回、2つの山を古の地図や書籍等から掘り起こし、同行を呼びかけたところ、SNSに明るく、山にも強い強力な2人の方とご一緒でき、楽しい山行となり、感謝しかない。


こんな位置関係
笹山の南側でペラリ山を間近に望む。
静内は初心者から上級者まで楽しめる山がいっぱいだ。

【佐妻山】
サメ山、もともと、サメ(佐妻)と言う集落があり、サメが海から打ち上げられたのが語源らしい。
データベースアイヌ語地名にも忘れ去られそうな為に採録したと記述されており、地元の方でも知らない地名
そもそも明治24年発行のの永田地名解では「鮫」であり、和名と記されている。
そんな集落の一角に聳える山を訪れてみた。



夜明けを待つサメ山
黎明に支度を整え、はやる気持ちを抑えられない。
楽しい一日になりそうだ。



植樹地帯を抜けると薄いヤブ
実に快適に登れる。



ヤブこぎ、急登、細い吊尾根に鹿道と小さいながらも日高らしい山登り
変化に富み飽きない。



朝日を浴びる僕たち
美しいモルゲンレーテを見れた。
もー、今日のラッキー始まってるよ。



スゲーいい
サメ山にふさわしいシャークな看板
かつてのサメ集落に打ち上げられたサメへのオマージュだろう。



おお!古ぼけたマジック書きの小さな看板も発見
愛されている里山なんだね。



この後向かう茅縫山が見える
左から笹山、茅縫山、ペラリ山


明治期の地図には佐妻の集落名が記載されている。
今とは時代が違うので、右から左へ読む向きで記載されている。



データベースアイヌ語地名より
アイヌ語地名ではなく和名なので地名解を求めても無駄でしょう。



明治時代に書かれた永田地名解
佐妻=鮫とハッキリ書いてる。
明治からのわずかな期間でも村名の起源すら失われるんだな。

【茅縫山】
ちぬい山、明治期の地図にはチヌイヌブリもしくは、チヌイノホリとも。
つまり最近よく見かける三角点名をそのまま山名にした山ではない。
忘れられた名前の再発見である。
また、チヌイビラヌプリともあり、ピラとは崖の意であることから、南面の崖地形の事だろう、地形図で見ると中腹に沼があり、立ち寄ってみた所、実に風光明媚な場所であった。



茅縫山へ
こちらも薄いヤブ
サクサク行ける



時々林道が出てきて利用出来る。
地図上には無いが、かつてはかなり多くの林道が存在したようだ。
地形図があきらかに間違っている場所もあったので人為的に大規模に地形が変えられたのかもしれない。



岳友の発案により、地図上に沼の記号があったので少し寄り道してみた。
周囲は笹ヤブなのに、突如として満々と水を湛えた沼が現れる。
晩秋の森を水面に映した様子は美しく、鳥肌立つくらい感動した。

どうせ茅縫山に行くなら必見!



これまで登山の対象となっていないこの山、
登山目的でこの沼を見た人は10人以下だろう。
紹介する事でこの風景を楽しめる人が増えると良いなと思う。



ラストは急登



ペラリ山が雄々しく聳え立っていた。
なかなか見れないね、
この角度



もうすぐピーク
こんな感じの薄ヤブで楽させてもらう
でも、この山は地形図と合ってない場所もあるので注意



ピーク着


下山は林道の確認を兼ねて別のルートから。
崖地形が出てくる
チヌイ、ピラ、ヌプリの語源か。



家でこの本を読んでいて、行ってみたい!
と思ってから、心強い2人と記述内容の確認・再発見が出来たのは喜びだ。



静内で山登りを楽しむと、下山後に帰り道の車から、競走馬をのんびり眺められる楽しみがある。
いつの間にか降り出した雨の中、お馬さんの目とかまつ毛見てると和む。



帰路、立ち寄った新冠の道の駅
推し馬のゴールドシップの缶バッチ買っちゃった。













袴腰山

2024-11-03 | 日記
様似町の袴腰山へ
様似町の山と言えばアポイ岳がズバ抜けて有名なのだが、日高山脈主稜線から南西側にいくつも山があり、面白い登山ができる。
そんな山の1つ袴腰山、せっかくならと全く記録が見当たらない南稜からの登山としてみた。



すこぶる急な登りと緩い稜線、楽々の鹿道と激烈なヤブが良い塩梅で出てくる。
このヤブがまた変わっており、ハイマツとかクマザサとかじゃなくて、エゾマツのヤブなのだ。


エゾマツのヤブってどーなんだろ?と思ったけど、まずまずの嫌なヤブだ、密集していてバリケード状態、そして、松葉がありとあらゆるところに入りまくる…
下山後、バックパックのポケットからはお茶碗2杯分の松葉…
シャツを脱いだ背中はふりかけみたいに松葉…
荷物を置いた車内は森の様に松葉…
帰り道コンビニでトイレに行くとパンツからも松葉…
コカインなら捕まるのでコレはOK

登りながら見ると切り株もあるので2次林かな。
手入れもされず蔓延ってる感じ。



尾根上は岩場多数



尾根が細く、岩を越えていかなければならない。



支稜を登りきると見えた袴腰山
遠ーい!



時々楽チン
この繰り返し
鹿道があったりする。でもさー激ヤブのとこって鹿道もないし、鹿のみなさんはドコ通ってんだろ?



ピークが近づくとジャンダルムっぽい岩出てくる。



ピーク到着!!
ついたー!
苔蒸した看板カッコ良い!



豊似岳方面



えりもも見えたよ。



下山後に立ち寄ったアポイ岳のビジターセンターにて
ここ登ってきたんだなー

晩秋の日高山脈とえりも岬を眺める事ができ、実に満足な山行でした。

二股山

2024-11-02 | 日記
芦別あたりの山を登りに三段滝へ現地集合
いくつかの候補がある中、天候や道路の状況が思わしくなく、消去法で二股山へ。

奥の惣顔真布狙いだったんだけど、雨が酷くてバイクは使わずじまい
増水とぬかるみ

それで、美唄から三段滝に抜ける道が今年できたので利用しようと思ったら冬季閉鎖だもん、通年通行出来ないんだな…



晩秋の山をサクサクと気持ちよく登る。


渡渉して。


キノコを観察したり



取り付きの尾根は急登


山は全体的に笹枯れてラクチン



ピーク

御料地だったんだねー
これは「宮」の字を図案化したもの


一汗かいて曇りだけれども夕張山地の山々を間近に望む。


下山時にみた二股山
良い形をしている。


帰りには、僕が今、夢中になってるトンコリと言う楽器の工房に寄らせてもらい、お話をうかがう。

樺太の楽器トンコリ

ヒーリングにも使われるんだとか。