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PONT-NEUF 1991

2007-09-12 | 映画のこと



90年代前半に映画青年であったならば、
必ず「良いよねぇ」と言わなければならなかった映画
「ポンヌフの恋人」をご存知か。
おフランス監督レオス・カラックスの
「ボーイ・ミーツ・ガール(1983)」
「汚れた血(1986)」に続く
アレックス三部作といわれる映画の
最後を飾る力作でございます。

正直私、当時さっぱり解りませんでした。
おそらく、今観てもさっぱりだと思いますけども。

この「さっぱり顔」をいかに「解ったような顔」に変えるかで
当時の映画青年たちの周囲からの扱われ方が変るのです。
これはカラックス作品に限らず、多くのヨーロッパ映画に共通する
難題でありまして、ジャン=ジャック・ベネックス(ベティ・ブルー)
等も代表的な監督であります。

勿論、とても良い作品は沢山ありますけどね。
パトリス・ルコント(「仕立て屋の恋」とか)なんか大好きですし。

まぁ映画学校ともなれば「解ったような顔」だらけでありまして、
何も解らなかった私は何とか話を合わせるので精一杯した。
「ダイハード最高!」なんて、口が裂けても言えない雰囲気。
そこが気味の悪いところ。
「どっちも面白いのあるだろうし観ろよ!」ってひねくれてました。

が、

その後、私も流れに流され、
頭カチカチの時期に突入するのですがね。。。




この「ポンヌフ」ですがね、話自体は「う~ん、よく解らん」ってな
ものでしたが、不思議な力がありまして、
なんだろう。。。スクリーンから発せられるエネルギー量が
半端じゃないのです。
「重たい」と言ってしまえばそれまでなんですが、
普段「重たい!」で片付けてしまう作品とは明らかに違う「何か」がある。
生々しさと嘘臭さに目眩がしつつも。

ジュリエット・ビノシュの、
美人ではないんだけど。。。な「何か」も。

話もよく解らん
登場人物にも共感できん

だのに、惹きつけられる「何か」がある。
僕にとってはとても不思議で、思い出深い映画なのでありました。

観る時は、あまり疲れていない夜にしっかり睡眠を取ってからに
した方が良いかと思います。


あぁ、文章ふわふわ。。。


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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同感 (ジン)
2007-09-13 22:51:50
このテのは、難解であればあるほど
なんだかありがたがられちゃってたもんね

たぶんいま見てもわけわかんないだろおなって思うのは
タルコフスキーかなあ(笑)
どれも寝ないで全部最後まで見るのが大変だったもん
もちろんすごい映像美なんだけど
返信する
Unknown ()
2007-09-14 20:22:40
>ジンさん

だねぇ。。
タルコフスキーに比べたら、カラックスなんか
簡単なもんだわねぇ。。。
タルさんも、何度観ても、何度訳解らなくても
あの美しさはたまにどうしても欲しくなります。

「ベルリン天使の詩」も忘れちゃいけないね!
大大大好きだのに、薦めた人みんな寝ちゃう!
僕も何度も寝たけども。。。

中途半端なアンビエント絶対寝れます!系
DVD買うなら、この辺観たらいいね☆
返信する
Unknown (安部富)
2007-09-26 16:31:34
ご無沙汰してます。
「ポンヌフの恋人」は実写不可能と言われ続けた~という触れ込みでPRしてましたよね。そんな感じなんですか?
見てないんですよ。興味はありました。

僕は以外とどんな映画も抵抗なく観れるタイプですが、
最近は元気あるのしか観ないですね。もしくは強制的ラブコメ。
ヨーロッパ映画はうっ屈した学生時代に合ってた気がします。

パトリス・ルコントは好きでしたね。結構観ましてましたが、
「タンゴ」で疑問、「喝采」で心離れました。。

僕の年齢の推移のせいかも・・
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Unknown ()
2007-09-27 19:13:44
>安部富殿
どうも、こちらこそご無沙汰しとります。。
「ポンヌフの恋人」は確か、ポンヌフ橋を
そのまんまセットで作ったりで、
もの凄くお金がかかったらしいです。
(セットとは思えない出来栄えであります)

話は小さなものですが、スケールはデカい映画でした。

映画も本と一緒で、<観るべき時期>ってのがありますね。
石頭さなぎ時期を抜けた後は、
良い物は何でも楽しめるのが一番ですわ☆

ルコント、
>>「タンゴ」で疑問、「喝采」で心離れました。。

分かります!!
僕もこの辺で離れてます。
もう少し歳を重ねてから観たら良いかもしれませんね。
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