シュンスケのほら穴

人生第二部
俳優 三田俊介
カゼノフクママ

必要な失敗。

2006-12-30 10:19:46 | 日常。
必要な失敗。

前日、「ほっ」と心安らぐ出来事があり、とても心地よく寝床に着いた。
そして明け方のバイトを遅刻した。

皆さんはここだけを読んだ時何を感じるだろうか?

朝の太陽が空高く輝やいている素晴らしい天気の中で気がついた。

『目の前しか見えていない』全体を見ていないということ。

次の日のことを考えないで、時間のリミットもつけずの本日のするべき行動をしていた。

だから、だらだらになる。時間を決めその時間内で終わらせようとする事を怠っていた。
これはずっと前からダンさんに教わっていた事。
数年たってやっとそこに意識が追いつく。
少なくても2年から3年はダンさんが教えようとしてる事から、遅れているのがわかる。

1週間と言うスパンで考えた時、山場はどこなのか。どこで気をぬくのか。
走りつづけるところはどこなのか、休む為にどこを走ればいいのか。
この組み立てがない。
だから一日に色々な事を時間をオーバーしてまでやろうとする。
どこまでやるんだと言うのがないから、すべて中途半端になってしまう。
整理整頓が出来なくなり、目の前しか見えなくなる。
すると次の日の事がわかっていないから大ポカをする。

この繰り返し。やっと実感できた。
実感する為に必要な失敗の数々。
その中のたった1つだが、やっと報われそうだ。

結局、その仕事に対して真剣に取り組む気がないから逃げ道を作り、自分を甘やかす。

自分の本業ではないこういうところで、応用が出来ていないことがわかる。
そして応用が出来ないのは「その」気持ちに意識がないということ。

強い気持ちが行動になる。行動出来なければもっと強い気持ちを自分の中で養わなければならない。

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友人。

2006-12-29 17:06:02 | 良い出会い
友人を紹介しようと思う。
こいつは俺より年下で俺の話を面白いと言ってくれる変わり者だ。
まぁ、変わり者ではないのだが、人の話をきちん聞き、情報に対する食いつきがよい。
そいつが誕生日プレゼントと一緒にカードをくれた。
設計の仕事がしたいというこいつが書いたカードは簡潔に「ありがとう」とたくさん書かれていた。

しかし俺のほうが「ありがとう」なのだ。
こいつはショック吸収板みたいな奴で、
例えば仲間の目が結膜炎で真っ赤になっているのを見て「痛そう」といって目を潤ますヤツなのだ。
誰が病気でもそうなのだ。まさに人間ミラー。人間反射板。人間モノマネ氏。
物や事柄をそのまま心の中に入れてしまうのである。そしてそれを感じる事が出来る。
元気で透明な純粋な子というイメージである。

こいつの純粋さは宝であり、見習うに値する素晴らしい魅力だとおもう。
そして色々見つめ直させてくれる。
ながくながく友達でいたい一人である。

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年内最終稽古。

2006-12-25 00:12:27 | 芝居
年内最終稽古。
これで今年一年の決算。そして来年への課題作りが出来る大切な日。
一年でやってきたことが出るのだ。
で結果俺は台詞も何も言えなかった。
ディレクションを入れて振り回されて言えなかったのでもなく、
ただ単に俺自身に台詞が入っていなかった。
モノローグだったら自分ひとりの責任。
でもシーンだった。
俺がひっぱらなくてはいけないのに出来ず、仕方なくダンさんが手を貸してくれる。
何とかして来年に向かっていけるように。今年を終われるように。
と色々してくれたが
初めの台詞すらおぼつかなかった。
俺がその相手だったら、シーンの相手変えを要求していると思う。
殴るけるのぼこぼこにされても文句はいえない。それだけ気持ちを入れてやってきている。
何をしにここに来ているのか。
俺の今年一年は終われなかった。
シーンパートナーも俺のせいで何もすることができず今年を終わる羽目になった。

24日クリスマス。
結局この一年、何も出来ていないし、成長もしていない。
大切な基礎をやってこなかったんだぞ。
そう掲示された。
『ただやってないだけ』。

さっき気持ちを入れてやってきている。
そう書いたが、入れていたつもりだったのだ。
こんなに怖く、くやしいことはない。やってきたことがたった一瞬で否定された。


えらそうな御託を並べ、世間様を茶化し、親兄弟、仲間にも迷惑もかけた。

今日と言う日を意気込んで迎えた分だけ、ちょっときつい。
けど、どっちにしろロープが切れて派手に転ぶんだったら、
思いっきり下の奴らをひっっぱって倒れた方が気持がいい気がする。
そう思うと元気が出てきた。

結局やりきればいいのだ。

今日以上に意気込んで綺麗な気持ちで新年を迎えようと思う。

P・S クリスマスにグチグチネチネチとしたブログで幸せカップルを嫌な気持ちにさせてみまちた。
(・・)/

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年収めの翔魂道 

2006-12-24 23:53:27 | 想い
翔魂道

技術があっても魂がなければ技にはならない。
3時間でも4時間でも集中する時に魂を入れつづけられるか。
そして苦しい時に、もう一歩前に出て行けるか。

気持ちが少しでも落ちてしまえば魂が入らないので怪我につながる。
そしてただ、そこにいただけ、やっていただけの実戦で使えない頭の知識になる。

どうなりたいか、何を手に入れたいかを日々思い、感情がUP DOWNしながら、
『魂』と言う形のない無限大に広がっていくものが、育っていくのではないだろうか。
それと同時に体で学んだことが体の知識になるそう思っている。

来年の武道の目標は全力で魂を入れ続け引っ張っていけるようにすること。

責任を問われる1年になるだろう。


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今年から来年にかけて。

2006-12-23 02:53:45 | 考え方


『全体を見る』と言う事。

ここ1ヶ月言われた言葉。全体を見てするべきことをしろ。そういう意味だと思っている。
しかし俺自身そうしているつもりであるが出来ていないのだろう。言葉にとらわられているのだろうか。

だから 『全体を見る』 と言う事を分解してみようと思う。

全体を見るということは→把握するということ。
把握したら問題点がわかる→では、どう対応するか。
そしてどうして対応するのか→勝つ意思があるから。

ということは 『先手を取る』 と言う事。

なるほど、シーンを引っ張る、任せるということは先手が取れていないと出来ない。
先手をとる練習ををしなければ、結局はその場しのぎの薄っぺらな嘘の芝居になる。

そしてそれが本番の張り詰めた空気で出来なければ、やっていないのと同じだ。
なんだ、やっていなかっただけだ。ならば出来るまでやるだけ。

そしてそれが引っ張ると言う事。
言葉の簡単な数学。次は体全体に染み込ます体育の時間だ。

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遅い誕生日。

2006-12-22 00:34:49 | 一人遊び
遅い誕生日。
なんだかんだ忙しかったり、忘れてたりで数時間だけだが遅い誕生日をした。
軽快な音楽をかけ、ワインを飲みながら料理をして
クリスマスで食うような肉を温めてたら、ドアをたたく音がする。

あ!!誕生日のお祝いに誰かが来た!
『心憎いなぁ、こんなビックサプライズなんてよぉ。誰だろう!!』と胸をわくわくさせながらドアを開く。
その人は初めて見る方で、よほど会えたのが嬉しかったのか
熱心に『なんども足を運んだんですよ』と言ってくださる。ありがたいことである。

そしてニコニコしながらここにサインしてくれとせがむ。
突然サインをしてくれと言われても僕のサイン第一号は女の人と決まっているので丁重にお断りをする。
それでも彼は『やっと会えたんですから』と食い下がる。しぶる僕を尻目に押しの一手!!
『・・・みんなしてくれてますよ。』

・・・これは効いたぁ・・。
『みんなサインしているのかぁ・・』と日本人独特の『し・か・た・な・い・か精神』が僕の心を鷲づかみする。

ここぞとばかりに首から掛けていた黒い鞄の中からサイン帳tという契約書を取り出す彼に、僕は言ってやった。
『あんた、誕生日おめでとうも言わないのにサインくれってのは筋違いなんじゃねぇかい?』

すると『これを読んでください、全てが書かれています』とプレゼントらしき恋文を僕に渡す。
『こんなプレゼントいらねぇやい!』と声が大きくなったところでようやくわかってもらい、帰っていただいた。


「N H ★」の集金の人も大変だなぁっと思った一日でした。



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レッドアベンジャー 5

2006-12-14 10:29:04 | 仕事

現場レポート (・・)/

一つ前のブログで書いたが「役者としての仕事」。
この現場に来る前は突っ込んで考えなかった。
いや、正しくは思ってはいたがここまで意識を持って感じてはいなかったのである。

さて現場はどうなっていたかと言うと
AM2時を超えたところで明日もあるスタッフさんは休みを貰う。
スタッフさんはうまくいっても4時間弱しか眠れない。
これが毎日つづく。

そのころ俺はまだ出番待ちをしていた。時間を考えるのも嫌になっていた。
ドアが開き、移動をつげられ、いよいよ出番となる。

皆疲れている。俺も疲れている。皆は仕事をしてた。俺はしていない。
トントントントンと頭が回り始めトントントンとテンションも上がる。

撮影はすぐにでも終わりそうだった。
・・・知らないうちに考えていた。
俺の仕事は何だ。俺はまだ何もしてないのに疲れている。俺は現場で何してたんだ?

自分自身の現状にイライラした。
今日1日一生懸命やってきた、この人たちといいものを作りたい。このままじゃ終われない。
そして集中した。自分のするべきことに。
空気が変わる。雰因気も変わる。
???という空気になり、カメラが回る。
皆の動きが早くなり、カットや切り替えしが多くなる。
「ここまでいける?」と聞かれロングでまわしてもらう。
シーンの最後にどうしても動きたくて監督に「ここで立ってもいいですか」と聞き、とりあえずやらせてもらい、そのままOKをもらった。

撮り終わった後に監督の松浦さんが「ジーンときた」と言ってくれ、
カメラの永井さんが「久し振りに、というか今日、初めて芝居をとったよ」といってくれた。
嘘でも「またやりましょう。」「また、おねがいします」とか言われると嬉しくなる。

役者の仕事とは何なのだろう。
それがやっとわかった。
俺の真の役者としての仕事の定義は「カメラの前に感情を置いてくること」。

全てが終わり一息つく。皆の顔が笑顔になっている。
クランクインからクランクアップまでいるととても気分がいい。
達成感が物凄いある。だから撮影部隊は「~組」と一家を構え家族になるのかもしれない。

そしてタクシーで家に着いたのがAM6時15分前だった。

今日からまたスタート。まだまだ休んでいる時ではない。
「チャレンジャーはチャンピオンよりも動かなければ」というのも俺の持論の一つである。

チャンピオンになっても見えないところでチャレンジャーでいたいと思う。

内容の濃い一日であった。


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レッドアベンジャー 4

2006-12-13 22:15:44 | 仕事

役者の仕事

俺は何もしていないとすぐに動きたくなる。手伝いたくなってしまうのだ。
今回は実はそれをやったら役者として見られなくなるということを知っているので
一番最後のみんなが疲れているところしか手伝わなかった。
終わった後に気がついたのだが、つまり手伝いたくなるということは
役者の仕事という自分自身のホームグラウンドをわかっていなかったのである。

役者は台詞をただ言えば良いだけじゃない。
役者はそこに感動を持ってこなければいけないのだ。
そこに集中するのだ。
だからシーンで何かしら置いてこなければ役者ではなくエキストラという事になる。

その時間内で監督の意向を認識し把握し、
そして自分の持っているものをふんだんに出す。
しかしそれは自分の内なるプロ意識がなければ何にもならない。

プロ意識とは何か。危機感とは何か。
今年になってずっと思っていたことが一つ一つ明確になっていく。
後はレベルを底上げし、 「Are you READY?」 と自分自身に問いかけよう。

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レッドアベンジャー 3

2006-12-11 13:55:48 | 仕事

集中とリラックスとテンションと疲れ。

どこで息を抜き、どこで集中を持ってくるか。
それは頭では理解している。
しかし、今回はどうしようもなく頭の中が真っ白になっている状態が小一時間つづいた。
台本に目を通していてもそのうち紙しか見えなくなって行くのである。
目がしっかり監督を追っていても音を捉える耳が右から左なのである。
今思うと風邪を引いてボーっとしている状態にとても似ていた。
レッスンでも現場でもこんな状態になったのは初めてだった。
体の表面は起きているのに脳の中と体の中だけスローモーションになっている状態。

初めは動けはすぐに直ると思っていた。が直らない。少しストレッチしたり足あげしたりしたがすぐにまたあの状態に戻る。
現場の入る前やばいと体が言う。必死に切り抜けようと思った。
その瞬間意識が切れて、空白が出来る。一瞬とんでしまう。
さっき意識があったときの監督の言葉を手繰り寄せる。

なにを言いたかったのか、なにを撮りたいのか、どこまで撮るのか。

そして聞けそうな時は監督の声が小さくて聞こえなかったフリをしつつ
「すいません、もう一度お願いします」とお願いする。
「お!おれもうまいなぁ」と思ったりもするが、これもそうそうなんども使えない。

自分のできるレベルの呼吸でテンションを変える。
一応、なんとか切り抜けたが、大なり小なり迷惑をかけたと思った。

この時間帯は皆が比較的ミスが多く、悪が正義を倒してしまったというトラブルも起きた。
この時間帯にこそ、きちっと抑え、流れを変えるのが役者ではなかろうか。

そして真の役者の仕事とはなんだろうと考え始めた。


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レッドアベンジャー 2

2006-12-09 08:45:55 | 仕事

カメラマン永井さんが俺のファーストシーンが撮り終わったあとに話しかけてくれた。
もともと同じ車だったので車中の芝居とは関係ない雑談は軽くしていたが、
1つ撮り終えてから俺の芝居に興味があるような話かたで
俺が学んでいる芝居や永井さんが撮って見てきた現在活躍してしている人たちの
カメラの中のテンションの話になった。
出来る役者というのは同じシーンをなんど撮っても絵がつながるようにテンションは一緒。という会話の内容だった。
SLAではそういうトレーニングをしているので
当たり前のことだと思っていたが、出来ない人は、ずれてしまうらしい。
ずれてしまうと絵がつながらないので編集側は頭を悩ますのだ。
カメラマンが雑談ではなく、こういう話をしてくれるのはとても為になり、嬉しく思う。

・・・・自慢である。ふふふ。

そして2つ目のシーンをとり終えた後、メイクの小沢サンが
「『本社』に戻ったらメイクしますね」 といってくれた。
「おせーよ!」と言うはずもなく「いえいえ、大丈夫ですよ。ありがとうございます。」といった。

しかしその後に「あれ、アブラってるのかなぁ?」と思い、額をぬぐうと、ちょっとぬるっとしていた。
走ったり飛んだり跳ねたりしていたから知らないうちに体の中から分泌していたのだった。
「よしメイクだ!」とほくそ笑み、スケジュールを見ると『本社』に戻るのは9時間後だった。

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