クローム

最寄り駅のGEOBOXが撤廃されるらしい。
最近はあまり使っていなかったが、ネットレンタルは新しい映画は借りづらいから使い勝手はよかったのだが、採算が合わなかった以外の何物でもないのだろう。
今暇である、というときのうってつけのマシーンだったのに残念だ。

お昼に時間がなかったからマクドナルドに久しぶりに行った。
マクドナルドでハンバーガーを頼むとき「マヨネーズを抜いてください」というのは何度やっても気が引けるのであるが、やっぱり言う。
久しぶりに食べたマクドナルドのハンバーガーとポテトは、東南アジアの匂いがした。
ファーストじゃない、ファストな味だ。

雪の残る寒い日本のマクドナルドで、街全体が香辛料の匂いがするようなしっとりと暑いアジアの風を思い出す。
学生時代にバックパッカーをして、あれから7年くらいが経過した。
海外の体験というのは、まるごとの非日常を全身から浴びて埋もれて体で感じるから、後々の人生のネタにはやはり厚みを生むものだと思う。
若くても、年をとっても、感じることさえできる体だったら、いつ行っても面白いのだと思う。

広いひろいところに行きたい。
それか土の香りのする森の中。
それか自然の水の音がうるさい場所。
それか熱風が吹く雑多な東南アジアの街。

「何も考えない無心」の状態とは、意識すればするほど難しいものだと思う。
無心には、良いも悪いもない。
空、だ。
写経の精神もこれに近い。

多少の陰気には惑わされることがとても少なくなった。
今日のほぼ日の糸井さんのコラムはロックだった。
「じぶんのリーダーは、じぶん」

「何かができるようになるためには、頭のてっぺんから指先、爪の先まで意識化しなさい、それが出来たら、今度はそのすべてを無意識化しなさい」
「自由自在とは、全力で前に走っていたとしても、あっちへ行きたいと思ったその瞬間に、前にも後ろにも右にも左にも動けることを言う」
「相手に伝わった意味が最終的に正しいんだよ」

元が誰の言葉であったのか忘れてしまったのだが、これを言っていた人のことをふと思い出す。

特に脈略はない。
私の中には溜め込まれている言葉がたくさんあるのだなあと自分で思う。

私はその言葉たちに大いに生かされるし、大いに縛られる。
生かされているのはそれはそれでよくて、縛られているのも縛らせてやってるんだと。
言葉は言霊で、言葉は決意だ、これは私が発する言葉の多くは。
でも、「変わらない」とだけは、何事にも、言い切れない。
締め上げるような決意なら要らない。


目がかゆい。
いやかゆくない。