友人宅で

少し前に犬の赤ちゃんが生まれた。彼女の家で飼っているヨークシャーテリアの
赤ちゃんだ。赤ちゃんは３頭。友人も私も誕生をとても楽しみにしていた。

しかし、いざ出産してみると１頭は死産、２頭目も生まれたものの食が細く
体力もなかったようで、数日で死んでしまった。友人は２頭目のコを何とか
生きて欲しいと仕事を持ちながらも一生懸命に世話した。でも努力は残念
ながら実らなかった。

友人は自分を責めていた。そういう心情になるのも仕方が無いと思う。やれる
だけのことを精一杯やったからこその心情だ。このコたちは死んでしまった
けれども、友人にこれだけ思われて、可愛がられたんだ。短い命だったけど
幸せなコたちだったと思う。

命って当たり前にあるもんじゃない。こうやって亡くなってしまう命だって
たくさんあるんだ。人間はほかの生物よりもなまじ頭が良いためにいろいろ
悩む。でも、悩むことができるのは生きているから。本気で死にたくなる時も
あると思う。もしもそう思った時は、このことを思い出そうと思う。今ある
命は当たり前じゃない。たまたま無事に生まれてきて、運良く今まで生きて
これただけ。だからこそ最後まで生きなきゃ。生きたかった命に申し訳ない。

さて、３頭目のコは問題なくすくすくと育っているようだ。まだお母さんの
目が厳しくてなかなか触らせてもらえないようだが、もうしばらくしたら
友人もお世話できるくらいになるそうだ。そうなった時には抱っこさせて
くれるみたい。楽しみだなあ。２頭の分まで元気に育ってほしいなあ。

命がこの世に出てくることは喜ばしいこと。何に向かってかわからないけど、
生まれてきてくれてありがとうと素直に思う。

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