初日早朝、
飛越トンネルからスタートした。
飛越新道と神岡新道を歩いて、主稜線まで長い道のりをこなす。
歩き始めて6時間、北ノ俣岳が近づいてきた。
稜線に抜けでると、
視線の先に赤木平がやわらかいシルエットを見せてくれた。
北ノ俣岳と赤木岳の鞍部から道を外して
ハイマツとお花畑の斜面を下降、
そして赤木沢へ降りて行く。
源流を下ることしばらく、
滝が現れはじめる。
最初の大滝は左岸の捲き道を使って降りる。
降りたところで、いい泊地を得た。
二日目、大滝をじっくり見なおしてスタートする。
快適に沢下降。
噂どおりに明朗な赤木沢だ。
青い空を伴って、ここには陰鬱のかけらもない。
黒部川と合わさる赤木沢出合、
うるわしい碧の渓。
黒部川奥の廊下を下る。
水量が多くなくて助かる。
薬師沢小屋からは登山道を使う。
薬師沢左俣にかかる橋から入渓する。
左俣はしばらくゴーロ河原が続いた。
中盤から滝が連続する。
上手く巻いたり料理してゆく。
傾斜が緩んで、水の流れが蛇行し始めると左俣のフィナーレ。
お花畑と池塘が出迎えてくれる。
四国ではまずない源流の風景だ。
適当な所から、赤木平へ向かって斜面に取り付く。
左俣の源流部が眼下に広がる。
赤木平は今夜の泊り場、
お花畑と池塘とハイマツに囲まれて、フカフカの下草。
しかもぐるり360度、連なる山々を展望できる。
ここは極上の別天地だった。
夜明けまで晴れてたおかげで、
天の川もペルセウス座流星群も夏の星座も
堪能できた。
三日目、なごり惜しい赤木平から下りて、
主稜線へ登り返す。
振りかえると、
赤木平へつづくおだやかな斜面が朝日に輝いていた。
笠、乗、御の三兄弟。
最後は、盟主槍にも挨拶ができた。
三日間を沢靴一本で歩き通した。
20kgのザックにどうだろうと案じたが、
ゴムソールの摩耗に目をつぶれば、他に何も問題はなかった。
結果いい選択だった思えた。
また今回は山スキーの下見を兼ねた山旅でもあった。
さいわいつながる収穫は多く得られた。
もうその日が待ち遠しいばかりだ。
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