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元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

DS『ぼくらはカセキホリダー』 インプレッション

2010年07月08日 12時14分45秒 | 【旧】購入・レビュー話


ぼくらはカセキホリダー
対応ハード : DS
発売元 : 任天堂
開発 : レッド・エンタテインメントアートディンク
発売日 : 2008/04/17
希望小売価格 : 4,800円(税込)
ジャンル : RPG
プレイ人数 : 1~2人(セーブデータ2つ)
通信機能 : ワイヤレス通信対応
CERO : A(全年齢対象)

参考データ--------------------------
購入価格:0円(借り物)
実績:シナリオクリア・そこそこ寄り道あり
プレイ時間:約20時間
対人戦の経験:なし
すれちがい通信:1度だけ
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※対人戦はプレイしていないので、ワイヤレス通信についての説明および評価は省略します。


●化石を発掘・復元して、恐竜バトル!
今作は、化石より復元される「リバイバー」という恐竜を使ったバトルが楽しめるRPGです。
化石を発掘して恐竜バトルを行う「カセキホリダー」の頂点「マスターホリダー」を目指します!

主人公であるあなたも、マスターホリダーを目指す1人。
しかし、マスターホリダーを目指すうちに、あなたは巨大な陰謀へと巻き込まれていくことになります…!


●全体的な流れ
プレイヤーは、「ガラギャオス島」という拠点を中心に行動することになります。

まず、化石が発掘できる場所に行き、化石の入った石を発掘します。
石を手に入れたらガラギャオス島に帰ってきて、「クリーニング」で石を削って化石を取り出します。
クリーニングに成功すると、その化石の恐竜がリバイブ(復元)され、「リバイバー」という、化石の種類に応じた恐竜が誕生します。

発掘して、クリーニングして、リバイブ。これを繰り返して恐竜を増やしたり強化したりして、最大5体のリバイバーでチームを作成します。
そして、あらゆる場所でリバイバーによるバトルを行い、ストーリーを進めていくというわけです。ストーリーが進めば、行けるようになる発掘場所も増えていき、手に入る化石も増えていきます。


●発掘のしかた
ガラギャオス島の入り口にいる人に話しかけて、行きたい発掘場所を選択すると、その発掘場所へと移動します。

上画面には「レーダー」が表示され、Lボタン・Rボタンを押すとレーダーで周辺に「カセキ石」が埋まっていないかを探します。近くに石が埋まっていればレーダーに反応するので、その位置をAボタンで掘りましょう。「カセキ石」が手に入ります。
中には、「ホウセキ石」というものもあり、化石と同じ要領でクリーニングをすると、高値で売れる宝石が手に入ります。
また、石を発掘した時、たまに他のカセキホリダーが登場し、バトルを申し込まれる場合があります。この場合、カセキバトルを行って勝利しないと、発掘した石を入手できません。


●クリーニング
ガラギャオス島の「ホリダーセンター」という場所にいくことで、手持ちの石をクリーニングすることができます。

クリーニングしたい石を選択すると、クリーニング画面へと移行します。90秒の制限時間で、ハンマーとドリルを使用して岩を削り、できるだけキレイに化石(宝石)を取り出しましょう。
ハンマーは、岩を早く砕くことができますが、使いすぎると化石も砕いてしまいます。ドリルは、削れるスピードは遅いですが、細かいところも正確に削れます。なので、ハンマーである程度叩いた後、ドリルで削っていくのがセオリーです。

上画面には、クリーニングの成功度を示すメーターが表示されており、化石が見えてくると下から青いメーターがびます。化石を傷つけてしまうと、上から赤いメーターが伸びます。
タイムアップになったり、必要な部分の岩を全て削り終えた時、青いメーターが定められたノルマを超えていれば、クリーニング成功となります。青いメーターガノルマを超えられなかった場合、あるいは赤いメーターがノルマを超えてしまった場合は、失敗となります。
また、成功時はクリーニングの成功度が良ければ良いほど、誕生するリバイバーも強くなります。(たいした差ではありませんが)

クリーニングに成功すると、化石が復元されます。
ただし。化石には「頭」「手」「体」「足」の4種類があり、リバイバーを生み出すことができるのは「頭」のみです。「体」や「足」だけではリバイバーは誕生しません。逆に、「頭」さえあればリバイバーは生まれます。
そして、リバイバーは部位が揃っているほど強くなります。「頭」だけの状態だと対して強くないですが、「手」や「体」が手に入って追加すれば、パラメータが上がったり新しい技を覚えたりします。

厳密に言うと、各部位のクリーニングの成功度が「バトルポイント」という経験値みたいなパラメータとなり、そのポイント+バトルで稼いだバトルポイントによって、リバイバーのランクが上がっていき、能力が上がっていくわけです。(ランクの最大は12)
極端にいえば、バトルでポイントを稼ぎさえすれば、どのリバイバーでも必ず最大ランクにはなれるわけです。(ただし、新しい技については部位を増やしていかないと増えません)


●カセキバトル
リバイバーを使用したバトルの説明を行います。
このゲームのバトルは、お互いに「アタックエリア(AA)」「サポートエリア(SA)」「エスケープエリア(EA)」の3つのエリアがあり、ここに最大3体のリバイバーを配置して対戦します。(カセキバトルを行うには、あらかじめ「カセキATM」という機械で、最大5体のリバイバーでチームを作っておく必要があります。そしてバトル時に、手持ちの中から3体を選択するという感じになります)
各リバイバーにはLP(ライフポイント)があり、相手の全てのリバイバーのLPを0にすれば勝利となります。

「アタックエリア(AA)」…1箇所あります。アタックエリアとサポートエリアに攻撃できます。プレイ開始時、このエリアには必ずリバイバーを配置しないといけません。
「サポートエリア(SA)」…2箇所あります。アタックエリアにしか攻撃できないうえ、ダメージも小さくなります。(例外あり)ただし受けるダメージも小さいです。
「エスケープエリア(EA)」…1箇所あります。プレイ開始時、ここにモンスターは配置しません。ここにいる間はバトルに関わりません。(行動できないし攻撃もされません)

戦闘の流れを言いますと…

手持ちリバイバーの合計LPが小さいほうが先攻となります。

ターン開始時に「カセキパワー(KP)」が一定値増えます。

リバイバーを行動させます。

ターン終了すると、相手側にターンが移ります。

リバイバーができる行動は次の2つです。
・攻撃…リバイバーの持つ技で相手リバイバーに攻撃します。攻撃には「KP」を消費します。もちろん、強力な技であるほどKPの消費も激しいです。「KP」は、ターン開始時に増える他、自分のリバイバーが倒された時も増えます。KPの使うバランスが、戦略のポイントとなります。なお、1ターンに攻撃できる回数は、1体につき1回のみです。
・交代…SAにいるリバイバーがAAに移動し、AAにいたリバイバーがEAに移動します。EAに移動したリバイバーは、2ターン経過するとSAに戻ります。また、SAとAAにいたリバイバーが倒された時は、強制的にAAに移動します。EAにリバイバーがいる間は、交代は使用できません。つまり、交代の使いどころが戦略のポイントとなります。

◆サポートこうかについて
各リバイバーには「サポートこうか」というものがあります。
これは、このリバイバーがSAにいる場合、AAにいるリバイバーの能力を変化させるというものです。味方の能力を変化させるタイプと、敵の能力を変化させるタイプがあります。
なお、交代を使用した場合、そのターンのみ「サポートこうか」は消えてしまいます。

◆スキルについて
限られたリバイバーだけがもつ、特殊能力があります。
その一部を紹介します。
・オートカウンター…攻撃を受けると、10%のダメージで必ず反撃します。
・ラストパワー…LPが少なくなると、能力が大幅に上がります。
・オートLPかいふく…ターン開始時にLPを回復します。

◆属性について
各リバイバーには「火」「水」「風」「土」「無」の5つの属性があり、属性の相性によってダメージが変化します。
強さ関係としては、火←水←風←土←火となります。無は、いずれに属性に対しても強さが変化しません。


●レベルアップバトル
ストーリーの序盤でレベルアップバトルを行い、成功させることで「レベル1ホリダー」として認定されます。ここからようやく「カセキホリダー」として発掘やカセキバトルが楽しめるわけです。
以後、ストーリーに沿って定期的にレベルアップバトルが開催され、より高いレベルのホリダーを目指していくことになります。最終的には「マスターホリダー(レベル7)」となります。
ホリダーのレベルが上がると、発掘できる場所が増えるほか、カセキバトルで「ターン開始時に増えるKP」と「最大KP」が上昇します。

レベルアップバトルでは、「クリーニングテスト」と「カセキバトル」の2種類の試験をクリアしないといけません。
「クリーニングテスト」は、成功度を一定以上にすることができればクリアです。
「カセキバトル」は、1~3回の決められたバトルに勝利すればクリアです。条件が付くこともあります。


●ガラギャオス島にある施設の紹介
◆ホリダーセンター
ここで、持ち帰った化石のクリーニング・リバイブができます。
「弟子ロボ」というキャラクターに話しかけることで、クリーニングが出来るほか、一度入手したことのある化石の石を、弟子ロボにクリーニングさせておくこともできます。弟子ロボのクリーニングの腕前は、自力でのクリーニングを繰り返すことで上がっていきます。
また、クリーニング成功時に、全く同じ化石で成功度が低い化石は「寄付」され、「キフポイント」がもらえます。溜まると、貴重な化石と交換できます。

◆カセキアム
ここで「レベルアップバトル」が行われます。

◆ホテル
主人公が泊まっているホテルです。
カセキバトルに負けると、ここから再開することになります。

◆カセキギルド
ここでは「ショップ」「マスク」「情報屋」を利用できます。
おそらく一番利用するのは「ショップ」。ここでは、カセキ石の購入や様々なツールの強化、宝石やいらないカセキ石の売却などができます。
最初の状態では、限られた部位のカセキしか手に入らないので、より多くのカセキがサーチできるようになる「カセキチップ」を一番初めに購入することをオススメします。ちょいと高いですが。

◆リボルバーカセキキャノン
中盤くらいから使用できるようになります。
この中に、カセキ石を詰め込んでおくことで、ワイヤレス通信やすれちがい通信時にカセキを相手にあげることができます。
※詰めることができるカセキ石は最大8個で、正体の分かっているカセキ石しか入れられません。
※カセキ石を1つも詰めていない状態では、すれちがい通信はできません。
※相手側から送られてきたカセキ石は、この施設の上にある「カセキ広場」に落ちています。


◆partygameの評価◆…84点(100点満点)
個人的にはわりとハマりましたが、どこまで飽きずにプレイできるか?によります

バトルはわりとシンプルで、何回か対戦すれば誰でも覚えられます。
基本は化石の部位を揃えてガンガン強くしていきますが、例えランクが負けていても、属性や状態異常などをうまく利用すれば勝てる可能性も充分にありそうな気がしました。そういう意味では、バランスはそれなりに取れているんじゃないでしょうか?
とはいえ、ストーリーに沿ってのカセキバトルはそこまで難しくありません。いち早く「カセキチップ」を購入して、攻撃が強そうなリバイバーで全部位を揃えて、かつ全ての属性をバランス良く持っておいて、あとは属性の関係をちゃんと把握さえしていれば、大体は勝てます。敵AIも、あんまり賢くないので。

で、個人的には面白かったけど子供とかにはどうなんだろう…?と思うのが、このゲームのキモである「クリーニング」です。
クリーニング自体、とても地味な作業です。私は『サバイバルキッズ』とか『ルーンファクトリー』とかが好きなユーザーなので、こういうのはわりと好きなほうなんですが、普通の子供からすれば、地味でただただ面倒くさいと感じる気がしなくもないです。
弟子ロボに頼めばクリーニングを任せることができますが、成功度は低いです。いい化石を手に入れたいなら自力が一番なんですが、ずっとプレイしていると面倒になります。面倒だけど化石はイイ状態で欲しい。そんな悪循環にハマってしまいそうです。

実際のところ、私でもさすがに数時間もプレイし続けるとちょっと飽きてきて、ちょっとプレイに間をおくようになりました。しかも後になるほどクリーニングの難易度は微妙に上がっていくので…やり甲斐もあり、面倒くささもありって感じでした。
ただ、成功度が低くても、それはバトルを重ねてバトルポイントを獲得することで補えるので…最悪、成功度はそこまで気にしなくてもよかったりするわけです。なので、終盤とかは手早くクリーニングを成功させることを重視していました。

あとは、先ほども言いましたがストーリーを進めるだけであれば、難易度はそこまで高くありません。対戦できる相手がいれば、まだやりがいを感じられるきっかけになるんでしょうけど…残念ながらWi-Fi対戦には対応していませんし、当然ながらこのタイトルの知名度的に、周りの人間が持っている可能性は低いでしょう。
ちなみに累計売上本数は約25万本。それなりに売れていますが、発売から2年経っていますからね…。もしできるのなら、友達を誘って共同で買うといいでしょう。

そのほかについて。
・「ホウセキ石」が手に入った時は、なぜか100%の確率でカセキホリダーが登場して、カセキバトルに突入します。(拒否もできますがホウセキ石は手に入りません)なにも100%じゃなくても…と思ってしまいました。
・物語自体は、思ったより長かったです。もう終わりか?そろそろ終わりか?と思って、意外に終わらなかったです(笑)
・今どきのゲームでは珍しく、移動が速くて快適です。
・全体的なつくりは丁寧で、任天堂の製品なだけのことはあります。チュートリアルも丁寧で、特に何も迷うことなく進められました。ポケモンよりも遊びやすいとは思います。


発掘して、見つけた化石で恐竜バトル!という、子供が楽しむ対戦ゲームとしてはお決まりのパターンで、完成度は充分高いと思いました。ただし、クリーニングの地味な作業は好みが分かれるところです。直感的に楽しめはしましたが、面倒くさくなりがちなので、もうちょっと簡略化したシステムでも良かったかもしれないかな~とは思いました。
個人的には、そこまで期待せずに借りてみたら思ったよりハマったので、もし次回作が発売されたら、購入してもいいかも…と思っています。中古だったら、もうかなり安値になっていますから、興味のある人は買ってみてもいいかもしれませんよ。


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