a green hand

「奇跡のひと」…見てきました。

フランス映画で実話をもとに作られたという。
若い時に見たヘレンケラーの「奇跡の人」にも相当の衝撃を受けたが、驚きの方が強く涙は一切出なかった。

私はヘレンケラーの先生の側で観ていたのだろうか。

今回の「奇跡のひと」は修道女マルグリットと少女マリーの話である。

昨日の映画は、ほぼ最初から最後まで、涙が出ていた。

一列斜め前で観ていた男性だが、私に劣らず....である。

夫はテレビや映画を観て涙を流すという事がまず無い人なので、そういう男性がいるということに驚いた。

私は普段、可哀想より、人の心の美しさや喜びに涙が勝手に反応してしまう方なのだが、昨日の映画はそうとは言い切れないものがあった。

とにかく二人の表情に身体に行動に2人の心がわかり過ぎるほど良く分かり何とも切ないのだ。

年齢なのだろうか?

世間を知り過ぎてるのだろうか?

いやいや未熟者なのだから世間からは遠いはずだ。

こんなに泣いた映画は最近では無に等しい。

妹に、薦められた映画なので観たことを報告すると「あなたならそうでしょうね」という短い返事。

私は、最初から最後まで涙であったが…妹は違うということだ。

その妹が「久々に感動した映画だった。何をおいても見る価値があるよ」と珍しく私に積極的に薦めるものだから見逃すわけにはいかないと・・。



感動の頂点はラストシーンであり、マルグリットの眠る墓地だ。

マリーが花を摘んで作った小さな花束を、十字架にマルグリットの首にかけるようにして下げ、両手で肩を抱くようにして触れながら、命をかけて自分を育ててくれたマルグリットに自分の思いを詩的に語りかけるシーンである。

地味で静かな感動を与える映画は一般的に長く上映されないのが残念である。
映画界での経営上の問題なのだろうか?

でもそういう映画に出会えた者にとっては、娯楽ではない、かけがえのない心の糧になる価値のある映画になる。

今回、そういうものに出会えて本当に良かった。
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