ソニー生命が社員１７０億円横領し，２００億円に増やしたとき，ソニー生命はいくら返還請求できるか（１７０億か２００億か）。

大企業でも１７０億円はさすがにばれるだろう。

しかもネットの記事では，ビットコインに突っ込んで，２００億円に増えたらしい。

ソニー生命としては，不法行為に基づく請求であれば損害の要件，不当利得返還請求に基づく請求であれば損失の要件があり，１７０億円が請求額の上限と思われる。

しかし，３０億円が従業員の下に残るとすれば，どうなのかという気がする。

いちかばち多額の金銭を横領してばれても，利益が出ればと考えて，他の従業員が同じことをしないとは言えない。３０億円の利益が残るとすればなおさらだ。

ソニー生命としては，２００億円の請求をすることも考えられる。

問題はその理屈だ。

前に似たようなことを調べたときに，違法な利得を許さないというような価値観の下に，何かしらの理屈で，利益分（３０億円分）の請求を認めるというような説を読んだ気がするけど，注釈民法だったかな，記憶がはっきりしない。