2011年10月9日
千葉の甚兵衛公園のコスモスが見頃だというので、早速行ってみました。
兎に角初めての場所なのでどんなところか想像できず、地図と時刻表を頼りに出かけました。
行きは京成線の公津の杜駅で下車、ここから「成田コミュニティバス」という市民の足を使うのですが、
このバス、何と上り下りとも1日7本(北須賀ルート)しかありません。
他にはタクシーしか交通機関がないので、このバスを使うしかありません。
公津の杜駅で下車し、改札を出ると駅前は整備されていて綺麗な町でした。
バス停はイトーヨーカ堂と駅舎に囲まれた駅前のロータリーの1画、テニススクールの前にありました。
11時44分発のバスを待っていると人もボチボチ増えて、10人ほどになったときバスが到着しました。
マイクロバスほどの大きさで、20人位乗れるでしょうか、
料金200円を支払って乗り込むと、数分後に出発しました。
国道を進むうちに緑も多くなり、乗っている人も停留所ごとに少なくなり、とうとう私一人になってしまいました。
いつまでたってもなかなか着かず、周りも一面田んぼで同じところをぐるぐる回っているような気がして、
だんだん不安になってきました。「どこへ連れて行かれるのだろう・・・」
運転手さんに聞いてみよーか、と思っているうちに「次は終点の甚兵衛の渡しです。」というアナウンスが聞こえました。
「終点なのか。」ととりあえず安堵の溜息をつき、バスを降りました。約25分かかりました。
降りるとすぐに交差点が見え、交差点の向こう側に「台方ラーメン」という看板の店が見えました。
「こんなところにラーメン屋がある。」と思わず入ってしまいました。
入ると地元のおっさん数人がカウンターに座っていて、主人らしき恰幅のいいおばちゃんと話していました。
どうやら演歌歌手のライブビデオを見て、あの時はこうだった、ああだったとライブの状況を説明しているようでした。
ファンクラブのメンバーなのでしょうか?
店内の壁には所狭しとメニューのメモ書きが貼られていて、レパートリーが多そうです。
しかしここはやはり基本のラーメンと餃子しかないでしょう。
注文して15分位でラーメンと餃子がきました。
ラーメンはオーソドックスな醤油ラーメンで、懐かしい味です。
餃子は中身がジューシーで思ったより美味でした。
満足して店を出ると、店の裏がすぐに甚兵衛公園でした。
公園に入ると大きな松が数本あり、その向こうにピンク色の花畑が見えました。
「あれか・・・」
近づいてみると大きな長方形の花畑で、主にピンク系のコスモスが今を盛りと咲いていました。
コスモスを十分に堪能して、ベンチで休憩しながら時間を見ると2時少し前でした。
次の帰りのバスは3時25分でまだ1時間半位あります。
「ここで1時間半待つのもなー・・・」と考え、思い切って歩くことにしました。
公津の杜駅まで戻るには最低1時間はかかります。
地図を見ると、公津の杜と反対方向にJR成田線の下総松崎という駅があり、、
大体5Km位の距離です。うまくいけば1時間以内で行けそうです。
よしっ。決めた。とさっそく公園を出て歩き始めました。
兎に角、一面田んぼの中の道路です。片側一車線で、歩道はほとんどありません。
道路の脇は田んぼに落ち込んでいます。
結構交通量が多く、左側を歩いていると、車がひっきりなしによけていきます。
田んぼの向こう側には「成田スカイアクセス」の新しい高架軌道が見え、これに沿って歩けばいいので、分かりやすいです。
天気は良く、空気はおいしいので実に気持ちのいい日です。
少し汗ばんでくると、成田線の電車が遠くに見えました。もうすぐです。
一面田んぼの世界から、いきなり住宅街に入って少し歩くと、駅の歩道橋が見えました。
どうやら駅の入り口は線路の向こう側のようです。
駅からかなり手前に踏切が見えましたが、もう少し駅に近づこうとそのまま歩いていくと、
なかなか線路を渡れる道が見つかりません。「ああ。さっきの踏切を渡っておくべきだった。」と後悔しきり。
再び田んぼがあり、駅のほうに向かう道があったので入っていきました。
するといきなり「バサバサッ」と音がして、何か飛んでいきました。
上を見ると、でっかいサギが飛んでいきました。慌ててカメラを取り出そうとしましたが時すでに遅く、
サギは田んぼのはるか向こうに止まっていました。
この道は駅のホームの手前で右に折れ、元来た方向に戻っていきます。
あきらめて元の道に戻り、駅へ出られる道を探していると、くねくねと細い道を進んだところに踏切がありました。
踏切を超えると、すぐに線路に並行する道があり、右に50m位進むと駅舎が見えました。
「やっと着いた・・・」ほっとしながら駅舎に入り、時計を見ると2時48分。約50分で歩いてきました。
電車の時間は・・・2時52分です。ぎりぎりセーフ。急いでホームのトイレに行き、歩道橋を渡って我孫子方面行きの向こう側のホームに行きました。
ホームには私のほかに2人しかいません。どこか途方もなく遠くの土地の駅にいるような気がしました。
この駅は「下総松崎」と書くので「しもうさまつざき」と読むのかと思いきや、
向こうのホームの看板を見たら「しもうさまんざき」と表示されています。まったく駅の名前は分からんもんですな。
ほどなく電車がやってきました。
「ああ、やっと帰れる。」席に座るや否や、心地よい眠りに襲われました。
おわり
周辺の地図
成田コミュニティバス北須賀ルート路線図
http://www.city.narita.chiba.jp/DAT/000078382.pdf
成田コミュニティバス北須賀ルート時刻表
http://www.city.narita.chiba.jp/DAT/000078374.pdf