夜な夜な酒を飲み 酩酊すると言う修行の果てに まんまとインチキ画家になった僕は 晴れて鮫の夢に調味料入りの絵の具で色を付けた。
僕の下半身が世界一不味かったのか 鮫は吐き出してしまったと 波の噂で知った。彼は地上の暮らしに戻るのはまっぴらだったらしく 海の底に根付き海藻になった。かもしれない。夢に色があろうがなかろうが 鮫は相変わらず海の中で生きている と言う結論に達した僕は 草になって余生を過ごそうと思う。かもしれない。〈終わり〉
僕の下半身が世界一不味かったのか 鮫は吐き出してしまったと 波の噂で知った。彼は地上の暮らしに戻るのはまっぴらだったらしく 海の底に根付き海藻になった。かもしれない。夢に色があろうがなかろうが 鮫は相変わらず海の中で生きている と言う結論に達した僕は 草になって余生を過ごそうと思う。かもしれない。〈終わり〉