晩酌しようよ

【晩酌】って『大人の愉しみ』みたいな、ちょっとワクワクするような響きがあると思いませんか。今晩あたり、一杯どうです?

えせ経営学

2005-12-06 | 随想
先日、ゴルフに行った。
日ごろの精進を怠っているのが顕著に表れるスコアで、我ながら情けない。

さて、ゴルフといえばお金のかかるスポーツ(遊び)の代表格。
まあ、あれだけの敷地に一日200人ぐらいしか客が取れないのだから、
そういうものかなぁ...と漠然と考えていた。
それにしても、あれだけ高い値段設定を頑なに維持しつつ
潰れるゴルフ場もたくさんあるのだから、もっと値下げしても良かろうもん...。
ところが先日、仕事の都合で税務関係の本をパラパラとめくっていたら、
その謎の一端を解き明かす通達を発見した。

なんと、ゴルフ場のコースは『土地勘定』扱いであり、
減価償却資産の対象とはならないのだ。
ほとんどの人はピンとこないかもしれないが、経理業務を少しでも
かじったことのある人にとっては、これがどれだけとんでもないことか
ということは直ぐわかってもらえると思う。
ましてや、製造業に勤める私なんぞからすれば、全く考えられないことであり、
『そんなんじゃ、継続的経営は絶対成り立たない』とさえ思えてしまうほどの
ことなのだ。
流行の言葉でいえば『ゴーイング・コンサーン不可能』。(爆

普通、設備投資費は徐々に費用化することで、身軽で利益を生み出しやすい
体質になっていく。
簡単にたとえると、3年ローンで車を買ってタクシー会社をはじめたとき、
ローンを払ってる最中は苦しいけれど、3年後からは稼ぎがほとんど儲けになる、
っていう計算に似てる。
つまり同じ設備が長く使えれば使えるだけ利幅が大きくなっていくのだ。

ところが、ゴルフ場の場合、設備投資した額がそのまま延々と
価値が持続するのだから、税金などの発生経費が
いっこうに減らないことになる。いやそれどころか、長く使うにつれ、
補修や改造などの費用がかさむようになるし、
従業員の給料だって上がるわけだから、むしろ経費は膨らむ方に向かうはずである。

となると、利益を右肩上がりにあげていくには、
売上高をそれ以上に伸ばすしかない。
ところが、お客の数は一定以上は取れないどころか、
不景気でお客は離れていく一方なのだから、とても値上など出来ない。
当然、売上高は増えていかない。
結果は...(X_X) となる。
バブル時代の銭勘定で運営を考えて作られたゴルフ場にとって、
今以上の値下げなんて到底出来ない状態にあるのではないか?
という結論が得られるのだ。

では、蛇足ながらそうならないためにどうしているのだろうか?
たぶんこれにはメンバーが払う年会費およびその名義変更手数料が
当てられている推測される。
ゴルフ場が危なくなればメンバーが救う。
『ゴルフ場はメンバー様のもの』
この金科玉条は、けっして建前だけのものではないのだ。
...といいつつ、冷遇されているらしいけどね。(^^;

(※私の勝手な憶測なので、真実とは限りません)
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2 コメント

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Unknown (pink)
2005-12-06 22:01:54
こちらでは30ドル位でplayできますよ
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ハンバーガーゴルファー (オムラー)
2005-12-07 18:55:51
30ドル、というのはさすがに無いと思いますが、河川敷のミニコースなどに近い料金設定のものがあります。

しかし、あまり安いゴルフ場というのはニーズが無いように感じられます。

『ドレスコード無し、スニーカーok、昼食取らずに手引きカートでセルフプレー』のようなスタイルだと逆にお客さんが寄り付かないようです。 



もともとが『高い遊び』ということで定着してしまっているので、『その中でも安いもの』を求めているのであって、『安いけれど質もそれなり』というのはニホンジンが一番嫌う傾向です。



プロツアーがいつ開催されてもおかしくないようなコースと設備を求めつつ、値段にはシビア。

贅沢ですね(笑。

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