ワキガ

ワキガ臭は、「アポクリン腺」という汗腺から分泌される汗と、肌の常在菌の働きによって生まれた臭いです。アポクリン汗はエクリン汗と違い、もともと脂肪やアンモニアが多くふくまれ細菌のエサになりやすくなっています。ワキガの人は、このアポクリン腺の数が先天的に多いのです。さらに、ワキガの人の脇の皮膚には「ジフテロイド菌」という常在菌が多く住み着いていることがわかっていて、この菌が独特の臭いを発生させています。つまり、ワキガ臭と汗の臭いは、同じ体臭にくくられはしますが、発生源も臭いの種類も違うものなのです。 ワキガの臭いは人それぞれ？ ワキガ臭は、その臭いを例えてよく言われるのが「ネギのような臭い」「鉛筆の芯の臭い」「ツーンとした刺激臭」などさまざまです。どれも別の臭いを指しているかのように表現が違いますが、これはそもそも体臭が人それぞれ違うから。その日食べたものや体調によっても、汗に混じる成分は変わっていきます。基本的にはジフテロイド菌がアポクリン汗を分解することで発生する刺激臭を指していますが、まったく同じ臭いの人はいないのです。あえてワキガ臭を定義づけるとすれば、「アポクリン腺から出る汗が原因になっていて、本人や周囲が気にするほどの刺激臭」となります。そうはいってもやっぱりワキガ臭がどんなものか知りたい！という方は…「カレーのスパイス」「クミン」これらの香りをかいでみてください。苦いようなツーンとくるような刺激臭、ということですね。 簡単！ワキガ自己診断法 脇が臭っているけれど、これがワキガの臭いがわからない…そんな人のために、とても簡単にできるワキガの自己診断方法をご紹介します。 耳垢の状態 アポクリン腺は、脇の下のほか、耳の中と後ろ、陰部、肛門付近、乳首などに多く分布しています。綿棒で耳垢をとったとき、色が濃くべたべたしていたら耳の中のアポクリン腺が発達している証です。つまり、脇のアポクリン腺の数も多いと考えられるため、ワキガである確率が高いです。 両親がワキガ アポクリン腺の数は先天性で、優性遺伝です。両親や身内にワキガの人がいる場合、自分もワキガである可能性があります。片親がワキガである場合は50％、両親ともにワキガである場合は80％の確率で子供にワキガが遺伝します。 汗ジミが黄色くなる アポクリン汗には色素の成分がふくまれていて、服につくと黄色いシミを作ります。白い服に黄色い汗ジミができていたら、ワキガの可能性が高いです。ただし、制汗剤の使用で黄色くなる可能性もあります。この場合は制汗剤を使用したときだけに現れるので、つけていないときと比べてみましょう。 腋毛が濃い 脇毛が濃い、または多い場合は、それだけ毛根の数が多いと言えます。 汗腺は毛根とセットになっているので、アポクリン腺が発達している可能性があります。ただし、ワキガの男女比率を出してみると、やや女性の方が多いことがわかっています。腋毛の量は必ずしもワキガに直結はしていないので、先にあげたチェック法と合わせて診断しましょう。 脇の臭いを消すにはどうしたらいいの？ ワキガ臭対策には、生活習慣を変えることでワキガ体質を改善するなどもありますが、時間がかかり即効性はありません。もっとも手軽な方法は、ワキガ菌を殺菌できる成分を配合したデオドラントクリームを使うことです。
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