やまさんのエンジョイ生活 Ver.2

趣味の登山、映画鑑賞、読書を日記風に紹介してます。

読書1707

2017-12-31 | 読書

12月2日(土)         「星ちりばめたる旗」(小手毬るい著)


    

  1916年、既にアメリカに暮らす大原幹三郎のもとへ「写真花嫁」として嫁ぎ、佳乃は海を渡った。そこから全ては始まった。夢が叶うと言われる大地で日々を積み上げていく一家。彼らはやがて時代の激流に呑み込まれていく。日本人というルーツに苦しめられた祖母、捨てようとした母、惹かれる「私」―これまでの百年、そして今のこの世界の物語。

  <3世代の女たちの思いが重層的に描かれ、国とは何か、正義とは何かという問いを読者に突きつけてくる。>(朝日新聞 11/19 オススメ 編集部から) 米国在住の作家の渾身の一作ともあった。

    

12月14日(木)         「琥珀の夢」(伊集院静著)


       

<大阪船場、丁稚奉公編>
明治12年1月30日夜明け。大阪船場、薬問屋が並ぶ道修町に近い釣鐘町で一人の男児が産声を上げた。両替商、鳥井忠兵衛の次男信治郎、後に日本初の国産ウイスキーを作り、今や日本を代表する企業サントリーの創業者の誕生であった。次男坊の宿命で信治郎は13歳で薬種問屋小西儀助商店に丁稚奉公に入る。小西商店では薬以外にウイスキーも輸入して扱っていたが、儀助は国産の葡萄酒造りを考えていた。しかし当時の葡萄酒はアルコールに香料など様々なものを混ぜ合わせた合成酒。信治郎は夜毎、儀助と葡萄酒造りに励んだ――。              

<ジャパニーズウイスキー編>
信治郎、二十歳の春、鳥井商店を開業。明治39年、屋号を寿屋洋酒店に変更、日々葡萄酒の味の研究に勤しむ中、赤玉ポートワインが完成する。ライバルは東京、神谷伝兵衛の蜂印葡萄酒。宣伝の重要性を知っていた信治郎は、新聞広告、赤玉楽劇座、ヌードポスターと攻勢に出た。国産ウイスキー造りは周囲からは猛反対にあっていた。そんな時、関東大震災が起きる。瓦礫と化した東京を見て、信治郎は誓う。「わてが日本をええ国にするんや。ウイスキーを作ってみせる」。竹鶴政孝を雇い、莫大な借金をして山崎蒸溜所を建設する――。

 

12月13日(水)         「紺碧の果てを見よ」(須賀しのぶ著)


   

兄さん、いま何を見ていますか? はるか遠い戦場の海で――。感動の大作! 関東大震災の日も妹の手を離さなかった兄は海軍の道を選び、美しい妹は兄への思慕を胸に沈めた。兵学校での堅き友情、断たれた夢、引き裂かれた思い、そして兄への手紙。極限状況のなかで、若者たちは何に抗い、何を守ろうとしたのか。時代のさだめを命を振り絞って生きた若者たちを描く、切なくも凜とした「愛と同志」の物語。 



 この後は好きな作家<熊谷達也>の本を探してみた!

12月18日(月)         「潮の音、空の青、海の詩」(熊谷達也著)

   

 大震災により失われたもの、未来に伝えていきたいもの

   仙台市内で被災した予備校講師・聡太が、避難所での友人との再会や、日常の復活の中で被災の深刻さを実感していく過程などを描く現在――。転じて60年後、再度の大津波に見舞われた仙河海市を舞台に、防潮堤や放射能廃棄物の受け入れなどを描く未来――。現在と未来の視点を交錯させながら、復興に生きる人々を迫真の筆致で描く物語。地方紙連載中から評判を呼んだ小説の単行本化。


12月21日(木)         「ゆうとりあ」(熊谷達也著)

   

   つつがなく終えることができたサラリーマン人生。佐竹は妻と理想郷「ゆうとりあ」に移住して、自家栽培の蕎麦で生粉打ち職人を目指す。一方、O.G.B.(オヤジでゴメンねバンド)を結成した河村や、熟年離婚もなんのその、新会社を設立して奮闘する北川…非会社員生活の理想と現実をコミカルに描く傑作長編。

 


 小手毬るいの「星ちりばめたる旗」以外の本を探してみた!

12月26日(火)          「アップルソング」(小手鞠るい著)

   

 終戦直前、空襲の焼け跡から助け出された赤ん坊の茉莉江。彼女は10歳でアメリカに渡り、長じて報道写真家となった。激動の時代に翻弄されながらも運命を自ら切り拓いた一人の女性の生涯を通し、戦後日本とアメリカ、戦争と平和について問いかける、美しく骨太な物語。

 

12月29日(金)         「草の輝き」(佐伯一麦著)


   

   もう一つの生きかたを草木染にもとめて。
植物たちの発する色に魅せられ、会社を辞めて草木染の道へ——。柊子の修業の日々と恋の予感。東北の地方都市でくりひろげられる、ひたむきな日常を精緻な文体で紡ぐ。静かな感動が広がる長編。

 タイトルが気になったがやはり思った通りでした。ワーズワースの<草原の輝き> 草木染が興味深い


12月31日(日)         「あなたの明かりがきえること」(柴崎竜人著)


     

        人目を避け地方の旅館で働く、すみ江。
        父親を憎み続けた小料理屋の女将、愛子。
        母親から見捨てられた公務員、哲生。
        家に寄りつかなかった日本画家、現(げん)。 


  ――深い孤独を抱えながら生きる4人の人生が、たった1人の女性によって、温かく優しく照らされていきます。
   読み終えて、ああこの人がいたから、この「家族」ができたのだと、深く深く思うでしょう。





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