9月中旬、台風のすきを縫ってクエ縄の試験操業を行うとのことで同行させてもらった。
2月に長崎県・対馬に視察に行き、漁具や漁場について勉強して今回のテストに。
バリバリの漁師さん達3名が遠路はるばる来てくれた。
午前3時。
前日の夜10時までは作戦会議と交流会。
風・雨ともに強くとても出航は難しいと思われたが、3時に集合してから判断しようとのことで少し寝て再び漁港へ。
思いのほか風も落ち、行けそうだ。
クエ縄漁を行う際の餌となるイモカツオ(マルソウダ)。
頭を除いた身を3等分して針にかける。
慣れた手さばきで針に餌をかけながら仕掛けを沈めていく。
500mの縄に枝が出て針を結んである。
途中、餌を投入する時に「えべっさーん!」と掛け声。
海士の漁師からは「やっぱりそっちでも言うんだな。」と。
海で仕事をする人たち同士、響き合ってる。
仕掛けを投入し終わる頃、再び雨が降り出した。
漁船の前方にテントを出してしばし雨宿り。
見慣れた漁船がとてもかっこよく見えた。
空が白み始めてから縄を挙げていく。
縄を手繰る漁師さんが「おっ」という声を出すたび、みんな海面を覗きこむ。
クエだ。型は大きくないがたしかに居る。
海士の漁師による事前の試験操業の際にも26kgのクエが上がっており、対馬の漁師からも
魅力的な漁場だと太鼓判をおされた。
活魚で出荷する際の重要な処理「エア抜き」も確認。
浮袋にたまった空気を抜いてやることで、正常に泳げるようになります。
針を飲み込んでしまったクエは活かしておけないので〆て出荷。
これで3.6kg。
この日はクエが合計6本。
可能性を感じるのに十分な結果となりました。
対馬の漁師さんたちは、若くてバリバリ稼ぐ。
40代でベテランだという。
「口でとやかく言う前に動け」ということばが印象的だった。
「おんなじ漁師やってて負けたら悔しいばい。」
切磋琢磨して上を目指す。
そんな漁師が増えるといいな。
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