俺、隠岐に立つ

11年間の島暮らしを終え、ワイン農家を目指して岡山へ。
グッドライフを探す旅と美味しいものを綴ります。

水産物のネット通販で送料が無料になるかも? 水産物販売促進緊急対策事業

2020-07-29 | 漁業

魚貝類のネット販売が送料無料になるかも!!!!という話。

 

新型コロナウイルス感染拡大の影響により落ち込んだ水産物の販売促進を目的として、

ネット通販の事業者に対して配送費の支援が出る農林水産省の事業の公募が出ています。

第2期が7月31日までを締め切りとして募集中であります。

詳しくはリンク先をよくよく見てほしいのですが、

結構な魚種が対象になっています。

また、申請して許可が下りた事業者だけが対象という条件付きではありますが

普段は食べることができない地域の海産物へのアクセスが格段に良くなりますね。

 

申請の窓口はこちら

 

まだ事業者の決定は出てないのですが、8月あたりから徐々にサービスの形になって出てくるんじゃないでしょうか。

ただ、このカンフル剤がなくなった時に立ち直れるのかという不安もありますね。

 

ちょっとしたニュースでした。 

 

 

 

 

 


サカマ図鑑とリヨンの魚に思うこと

2019-05-18 | 漁業

サカマ図鑑というメディアをご存知でしょうか?

旬の魚、魚の調理方法から、漁港や産地からのレポートなど、魚に関わる情報を発信するメディアで

産地と買い手を直接結ぶWEBサービス「サカマショップ」を運営する株式会社SAKAMAさんによって運営されています。

 

このメディアにたまに記事を投稿していまして、リヨンでの魚関係の情報はこちらにも書いていたりしますのでそちらもお時間あれば見てください。

 

サカマ図鑑 記事一覧


リヨンの魚に関して思っていること。

生で流通している魚=鮮魚は、クオリティ高くないです。

やっぱり日本の魚の鮮度管理はフランス内陸部の町、リヨンと比べると素晴らしいのだということを確認しました。

これは何も隠岐だけではなく、日本の地方都市のスーパーとか、消費地のスーパーなんかと比べてもこちらで見る魚は厳しい。

 

でも、だからこそ加工品の美味しさや調理技法なんかは参考になります。

結果として美味しいものができているから、そこはすごい。

 

1か月過ごす中で、フランスの人にも日本の美味しい魚食べてほしいなーと思ってきました。

CASの「白いか」など新鮮そのものの食材がこちらにも有れば、すぐにでも在フランス日本人や高級レストランに需要があると思います。

あと日本クオリティで生食できる魚のフィレなんか引っ張りだこになるでしょうね。

全体的には生食や鮮度を必要とする食文化にはなっていないので浸透するまで時間がかかるでしょうが、

フランスの人々の食に対する意識の高さからすると、もっといい魚は確実に広まっていくと思います。

そう考えると、こちらでの魚の処理方法および管理を見直した方が早い気もします。

 

フランスの漁港も見てみたいなー。

 

 





アワビおこし

2017-08-27 | 漁業

漁協の直売所でつかっている「アワビおこし」。

生簀の水槽に張り付いているアワビをはがす時に使う道具です。

 

道具自体は市販のものもあるのですが、これは漁師さんの手作りによるもの。

 

3年前に漁協の直売所を担当するようになってアワビを集荷に回っていると、

一際上手にアワビをはがす漁師さんがいることに気が付いた。

その人が使っている道具は他の人とちょっと違っていて、聞いてみると・・・

「これは自分で作ったんや」

 

その丁寧なつくりをみて惚れ込み、頼んで作ってもらえることになった。

その独特の曲がっている角度や、手になじむ持ち手の作り。

そしていとも簡単にアワビを起こす先端の形状。

これはもう、特許もんだと思っている。

使い始めて3年、これがないと仕事ができないくらいに思っていた。

 

夏休み明け、出勤すると異常に気が付いた。

いつも通りにアワビを起こそうとすると身に傷がつくのである。

よく見ると、本体がすんごい曲がってた。

誰がどうやって曲げたんだ?

 

いつもの道具が使えないことで仕事していても不安で、

いてもたってもいられなくなり修理を頼み込んだ。

 

電話で事情を話すと、「あんなもんどうやって曲げたんだ?」と

漁師さんも半信半疑。 

「とにかく持って来い」と。

実物を見せると、「こんなのすぐ直るわい」。

ご自身の使っている「アワビおこし」と比べながら元の角度になるまで

ハンマーでたたき、微調整。

ついでに傷がついていた先端部もサンダーで磨いてくれた。

 

「またいつでも持ってきなさい。すぐに直してやるわ」

 

感謝しつつ、いつも素敵だなと思ってたご自宅の倉庫兼作業場の写真を撮らせて

いただいた。

ロープからハンマー、針金から物差しなど様々な道具がサイズ別に壁にきちんと

収納されていて、見ていてとても気持ちがいい素敵な空間だ。

 

話を伺うと、漁師さんは元船乗りさんで、その前は大工さんだったとのこと。

その当時家も何軒か立てているそうで、道具はそのころからのものも多いらしい。

 

海士にはいろんな知恵を持った人がいて、いろんな暮らしの形を作っている。

素敵なところを自分も真似できるようになりたい。

こんどは酒もってお邪魔したい。

 

 

 


海士町で獲れるクエを新たな島の宝にしたい

2016-11-12 | 漁業

今年から取り組んでいるクエ縄漁で期待以上にクエが獲れている。

前篇、対馬から漁師さんたちが来てくれた話はこちら。 

  

この魚を新たな島の宝にできないか。

早くも夢が膨らみ、まずはクエを獲る人、売る人、食べる人で鍋を囲む会を企画することにした。

 

クエは幻の魚と呼ばれる高級魚だ。

5,000円/kgを超えることもあり、日常に食べる魚ではない。

また、これまではたまに釣れたり刺網にかかったりするぐらいで

なかなかお目にかからない魚なので島内では流通していない。

 海士町から全国へ。築地・大阪・京都・和歌山・福岡。

大都市からクエの消費地まで、市場を通じてクエを出荷するようになってきた。

 

 

私もなじみがあるわけではなく、東京にいたときに一度だけ

クエ料理専門店に行ったことがある程度だ。

その美味しさと値段の高さは記憶に残っている。

本場和歌山や福岡を訪れる観光ツアーが組まれるくらいだから、

蟹やフグのように人を呼べる魚であることは間違いない。

 

 

このクエは今のところ一番大きかった37kg。

漁協のはかりで軽量できず、築地の市場の方にマグロ用のはかりで計量してもらった。

これは19.9kg。

これは左が13kg、右が19kg。

巨大魚を見ると並んで寝たくなるのは京都の魚屋さんに影響されて。

5kg前後のサイズは生きたままブクブクでおとどけ。

 

これは18.1kg。

 

 

やっぱりクエも捌いて食べなきゃ始まらない。

漁師さんのご厚意で1.3kgのクエをいただきました。

自分で〆て血抜き処理。

見よう見まねですきびきに挑戦。

クエは鱗がとりにくいため、身を傷つけないように包丁で鱗と皮の一番上の部分を切り取る作業です。

鍋用に分厚くカット。

昆布とクエのアラでだしを取り、豆腐、椎茸、エノキ、さんとう菜。

感動モノの美味しさでした。

クエはほろっと身が崩れ、美味しい味がしました。

甘いとか、脂がのってるとかそういうんではなく、美味しい味。

 

実は数日後にこちらも高級魚の赤水(キジハタ・アコウ)でも同様の鍋を食べたのですが

クエには敵いませんでした。

しめはもちろん雑炊で。庭のネギとムラーさんの卵で。

三日寝かせてから刺身もいただきました。

綺麗に血が抜けて保存状態も良く、透き通っています。

 

 

こんな美味しい魚を地元で食べることが出来たら、幸せな島に一歩近づく気がしています。

 

そのためには、地元の飲食店さんや宿泊施設で使って貰えるようにしなきゃいけません。

それも、ただ安く提供するのではなく、高くても価値のあるものとして。

もちろん美味しく提供する技術も必要だし、美味しいと知っている人が増えることも大事。

 

というわけで、「クエを喰らう会」を実施します。

詳細はこちらからイベントページをご覧ください。

ご参加お待ちしております。


定置網で獲れた小さな鯖をどうにかしたい

2016-11-04 | 漁業

 小さな鯖に関するよしなしごと。

いや、これは結構大事な話。そして、長い長い話。

  

少し前に直売所で販売する魚を仕入れに定置網に行ったときこと。

今日は直売所でも人気のイワシが網に入ったと聞き、期待していた。

ところが、選別が終わるとそれはイワシではなく小さな鯖だった。

このサイズの鯖は人気が無い。

漁師さんが値段がつかないのでいくらでも持って行っていいという。

 

このサイズの鯖は侮蔑の意味も込めて「ローソクサバ」と呼ばれ、市場では非常に安く流通する。

水産加工会社や養殖業者の餌原料などに使われている。

 

安くても市場に出荷すればいいと思うだろうが、ここは離島。

最寄りの産地市場である境港までの運賃と発泡スチロールと氷の経費を引くと、

出荷すればするだけ赤字になる。

大量に仕入れる加工業者などへ出荷する魚種では、1tタンクにまとめて水氷をして出荷する

ことが可能だが、これは市場担当者が売れると判断した場合に限る。

なおかつ、物流の問題もある。

海士から本土へは運送業者の定期便は毎日なく、出荷量が少ない場合はフェリーに荷物だけを載せることになるのだが、

荷役の時間とマンパワーの都合でタンクを直接のせることが出来ない。

つまり、タンク出荷するにはトラックの運賃を出しても利益を見込める量の荷物があるということが条件になるのである。

魚が獲れた段階では出荷できるかどうかが確定しないのである。

 

こんな事情で、悲しい話だが獲った魚を海に帰さざるを得ないケースがある。

  

この話は「離島は大変だね」とか「何とかできたらいいのにね」という感想を呼びやすい。

なんとかししたいと思っていた自分ですら、納得はしないまでもその現状を受け入れつつあった。

しかし、大量の海に帰される(もう生きていない)鯖を目の当たりにし、

海に帰すと口にした漁師さんの目を見た時、本当になんとかしなきゃと思った。

  

資源の持続可能な利用という観点から見ると、小さな鯖はとらずに大きな鯖だけを取るべきだと思う。

しかし、小さな鯖が逃げれるように網目を大きくすると細長い体型の金になる魚であるアジやイワシ、

カマスやトビウオなどみんな通り抜けて行ってしまう。

 

漁業者が自分だけ資源管理に配慮をすることにインセンティブを持てない(が見えにくい)現状では、

新しい網を購入するという多額の投資をして水揚げが下がる見込みの変更を行うということは現実的ではない。

ではどうするべきかを考えた時、獲れた資源を無駄にせず活用して体力を蓄え、

理想に向かって動いていくことが必要だと思った。

 

と、小難しい話を書いたが簡単に言うと

獲れてしまった魚を捨てるのはもったいないし辛すぎるので、その資源を利用して生産性の向上につとめつつ、

中長期的には資源保護とさらなる「質の漁業」への転換によって利益確保と事業の持続を目指すということである。

 

これまで「あすあま(明日の海士をつくる会)」ではこういった未利用資源の活用とその周知を目的として

島内の各イベントに出店してきた。

ビアガーデンでは小さな鯵をカレーフライにしたり、時期外れの白いかをマリネするなどして好評を得た。

キンニャモニャセンターの創業祭ではカワハギの「かーすっぽバーガー」。

昨年の産業文化祭では鯵を使った「たねてん」。

 

これまでの経緯を踏まえ、今後は未利用資源を活用する仕組みづくりを目指して取り組むことを目標にし、

引続き周知と提案をすることにした。

 

だがその前に、根本的な部分で自分が感じた「なんとかしなきゃ」をメンバーで共有すべく、

定置網漁に同行させていただくことをお願いした。

 

 

 

 

 

 

AM5:45崎漁港集合。 

漁場に向かう男たちの背中。

ブリッジで舵を取るのは元大工さん。

朝焼けと海。

漁場につき、ロープで船を固定。

2艘で網を手繰りながら狭めていく。

うわー、大漁じゃー!


どっさー!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

港に戻って選別作業。この日はタンク出荷。

獲物を狙うゲストたち。

選別が終わった小さいサイズの鯖が次々とタンクに入れられる。

サバどっさり。

 

小さくても美味しいし、捌くのが簡単なのも鯖のいいところ!

開いて塩して。

しめ鯖と、塩鯖と、味噌煮と、おすそ分けと。

 この日一番の大きさの鯖を酢で〆た。

この時期の大きい鯖ならそろそろ脂がのっているはずだがこちらは控えめ。

それでも十分美味しい。

脂を楽しむよりも出汁の出やすさや身の香りを引き立てる調理法がむきますね。

 

 

 

今年の産業祭では、この鯖を使ってツナ(ツナはマグロの英語表記)的なものを作って

美味しく食べていただこうと思っています。

未利用資源についてお知らせするペーパーも作りますので

ぜひこの機会に一緒に考えてください。

 

宜しくお願いします。

 

 

 

 

 

 



『国際資源管理認証』(東京大学出版会刊)が発売になりました

2016-04-07 | 漁業

海士町のサザエ漁を対象に海のエコラベル認証(MSC)取得を検討したことがあり、

その経緯について総合地球環境学研究所のシンポジウムで話をさせて

もらった内容が本になりました。

ある日家に帰ると郵便小包が。

なんと、藤澤先生宛になっているじゃぁありませんか!

人生で初めて先生と呼ばれました。

こちらが見本です。

2部いただきましたので、1部は海士町の中央図書館に寄贈したいと思います。

ご興味がありましたらパラパラとめくっていただけると嬉しいです。

私が書いた部分は参考にならないかもしれませんが、他の著者の方々は

漁業のみならず農業・林業など各分野の専門家の方です。

自然資源の持続可能な利用を推進するエコラベルを活用する

国際資源管理認証の仕組みについてさまざまな事例を基に学ぶことができます。

amazon他、お近くの書店さんでご購入もできます。

  • 単行本: 256ページ
  • 出版社: 東京大学出版会 (2016/3/17)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4130603140
  • ISBN-13: 978-4130603140
  • 発売日: 2016/3/17

ご家庭に1冊、いかがですか?


「農産物の“目に見えない”価値をプロデュースする」

2015-02-12 | 漁業

昨年に引き続き、京都の総合地球環境学研究所の主催するシンポジウムに参加してきました。

テーマは、「農産物の“目に見えない”価値をプロデュースする」。

-ローカル認証と地域のお墨付きのメカニズム-について考えようという機会をいただきました。

昨年は水産物の持続可能な利用に対する認証制度であるMSCをはじめとした

農林漁業におけるグローバルな認証制度を地域でどのように活用できるかがテーマでした。

今年はローカル。

多様な事例の紹介に刺激を受け、夜はまた議論を交わす。

1年に1度の勉強の場。

こだわりを持って作られた美味しい野菜に美味しいお酒。

シードルってジュースじゃなかったのね。

2日間、本当によく考えました。

 

詳細は割愛しますが、ご興味のある方は以下に長文ですが感想をまとめましたので

御目通しください。

意味わからんと思うけど、備忘録かつ完全に個人の意見なので全体を要約したものではないことを

ご理解のうえ、お読みください。

 

以下、まとめ。 

自然資源を活用することにより産み出された価値を、流通にかかわる生産者-販売者-消費者が対話を通じて持続的かつ最適な再配分を目指すために役立つ仕組みとして、「ローカル認証」がある。

 

たとえば、アメリカの西海岸で展開される「salmon safe」という認証制度がある。この事例は、地域の象徴的な生物であるサーモンが棲息する環境を守ることが、地域の資源を利用する生産者にとって事業の持続可能性の要件であり、その認識が食品以外の事業者にとっても共有が可能であることを教えてくれる。

また、その生物が持つ象徴性により生産者・消費者の賛同を得やすくなるという性質を明らかにしている。兵庫県豊岡市の「コウノトリの舞」という地域農産物の安全性を保証する地域ブランドや、沖縄県恩納村のもずく養殖とサンゴの環境保全にかかわる取組みにおいても、その生物が持つ象徴性が消費者への伝わりやすさを向上させることに貢献している。

食品流通のステークホルダー間における対話を加速させるその他の仕組みとして、恩納村のもずくにおける「1パック購入するごとにサンゴの海の環境保全のために1円寄付」という取組みも大変伝わりやすく、効果的であると思われる。生産から消費までのサイクルが長期的に持続することに価値を見出し、そのために意識を持って取り組みに参加することが出来る点に魅力があるのではないだろうか。

 

このような「仕組み」は継続的な対話の中で磨かれ、その地域に合った特性を持つ形が出来上がっていく過程は一朝一夕では語れない。しかし、各地域の取り組み事例の中からいくつかのヒントが得られた。

 

生産者はただ単純により良いものを作ることが好きなのであって、難しいことは考えていないという指摘が複数の生産者からなされた。これは普段から自身が漁業者と接している中でも感じることである。よいものを作る生産者は、経済的な合理性のみでなくある種の哲学で動いており、そのこだわりを理解してもらうことに大きな喜びとやりがいを見出す。

彼らが現場で積み重ねてきた知識と科学的な知識をトランスレーターが有機的に結びつけた時に、あらたな価値が創造される。

 

そして、その価値を消費者に伝えるときには、お互いに五感で感じられる距離が大切である。生産と消費が分断された現代においては、文字や画像から得られる情報のみが判断材料とされ、そのことによりしばしば起こる「期待外れ」が双方への不信の原因となっている。「本物」の価値は、本当の対話によって広まっていくものであると確信する。

消費者の対話の形態は、その規模によって最適な形は異なるであろうが、そもそも立場の異なる者同士が良い形を求めていく過程での対話であって、完全な相互理解は難しいという前提に立ち、あきらめず、前に進むことが肝要である。

 

おわり。

 

 

 

 


大漁の時の炊き出し

2015-01-22 | 漁業

連日、スルメイカが大漁です。

 

今年の初めから豊漁が続き、本日も水揚げが多かったため

豊田漁港でイカ釣り漁の魚約800kgを出荷した後、

崎漁港の定置網漁で獲れたイカの出荷作業を手伝いに行ってきました。

この日も網の中はほとんどがイカ。

船からクレーンで何度も陸に揚げては、洗浄、サイズ選別、箱詰めの繰り返し。

定置網の漁師さんたちは、連日お疲れ様です。

こうして大漁の時に手伝いにくるのは、実に4年ぶり。

海士町に移住してきた最初の冬は、白イカ、シマメ(スルメイカ)ともに大漁の年でした。

 

 

寒い中の肉体労働で汗をかき、大変な作業ですが楽しみがあります。

それが、大漁の時だけ用意してもらえる炊き出し。

アツアツの味噌汁、2種類のおにぎりとお漬物。

わかめのおにぎりと、こちらは山椒の香りが効いたまぜご飯のおにぎり。

味噌汁は漁労長自らよそってくれています。

 

いただきます。

 

旨い。

実に、旨い。

 

 

以前どこかで書いたのですが、海士町には美味しいものが数あれど、

この炊き出しがNO.1だと思うのです。

 

一緒に汗をかき、少しの間だけ手を休めてお腹に詰め込む。

「美味しいからもっと食べたいのに、お腹がいっぱいになっちゃうのが惜しい」

と漁師さんが言っていて、まさにその通りだと思います。

 

午後の仕事に支障が出るといけないので、おにぎりは4つにとどめておきました。

 

 

そして、仕事が終わってお土産にまた2つ貰っちゃいました。

 

 

ごちそうさまでした。

 

そして、今日もお疲れ様でした。

 

 

 

 


独りの夜は

2014-10-29 | 漁業

少し前の話だけど・・・

 

大阪旅行の帰りに台風に遭遇。早めに予定を切り上げて隠岐に向かった。

翌日の朝は波高が3m。これならフェリーは運行するかもしれない。

可能性にかけて、前日のうちに米子へ。

 

ということで、米子着23:00。

出発前にお好み焼きを食べたので、空腹ではないけど、ちょっと飲み足りない。

大雨の中、意を決して街へ。

 

うーん、相変わらず駅前はそそる店が少ない。

 

いっそホテルの部屋で映画でも見ながら飲むか!

と、ローソンへ。

そして購入した『独りの夜は、ホテルで映画』セット。

メインは、牡蠣の燻製オイル漬け。

そして、生ハム。

ワインはボルドーの白をチョイス。

本当は、フレシネのミニボトルを狙っていたけど冷えてるのが無かった。

なんとこのワイン、輸入元はエノテカです。

これはちょっと期待しちゃう。

 

実は、こいつも冷えていなかったので、ロックアイスを購入。

秘密兵器、部屋のコーヒー用ポットに容れてみると・・・

あら♪ちょうどいい。

むしろ、おしゃれな感じに大満足。

 

そして、映画はこちら。

独りの夜を満喫しました。

 

 


念願の定置網漁に同行 (飯古定置)

2014-10-21 | 漁業

11月に海士町の定置網漁師さんたちと東京でイベントをやることになり、

その下準備で船に乗せてもらい漁の様子を取材してきました。

AMAカフェVol.27 ×島の漁師さん  (イベント詳細はこちら

 

出港は朝6時。徐々に空が明るくなり始めます。

 

港を出ていく船。今日は漁があるだろうか。

定置網漁は2隻で行っています。

1隻が網を手繰り、ある程度上がってきたところでもう1隻が反対側を固定していきます。

魚が入っているときは、網を揚げている最中に海の中から泡が沢山でてくるそう。

今回は・・・

一つ目の網には石鯛、イサキ、ウマヅラハギの幼魚がどっさり。

残念ながら、こいつらはお金にならない。

2つ目はどうか。

おっ、青物が入ってる!

ビッタンビッタン!

魚が水しぶきを上げて大暴れ。

5kg前後のマルゴ(ブリの若魚)が50本ほど。

大漁とは言えないけれど、やっぱり大きな魚がドバーッと上がってくる様は圧巻!

 

 

頭では分かっているつもりでも、実際に目で見てみるといろんな疑問が浮かんでくる。

初歩的な質問にも丁寧に答えてくれた乗組員の皆さん、ありがとうございました。

 

海士町の定置網はここ数年でメンバーが入れ替わり、若い移住者が中心になりました。

様々な人生を歩んできた人たちがこれまでの経験を活かし、

これまでとは違う漁業とライフスタイルを実現しようと頑張っています。

建設会社である飯古建設が定置網を引き受けて19年。

これまでどのような想いで支えられてきて、これからどうなっていくのか。

 

 

イベントでは、きちんと想いを伝えたいと思います。