マイ・フェイバリット・ミュージック~気になる1曲

日々の生活の中で出会った音楽、ふと耳にしたメロディ・・・そんな気になる1曲。【現在更新を停止中!また再開の予定】

ジョーン・バエズ「勝利を我らに」

2008年07月18日 | Weblog
ボブ・ディランが初めて大衆の前に姿をあらわしたコンサート、たぶんウッド・ストック・コンサートで彼を紹介したのがジョーン・バエズだったと記憶する。だからディランよりも先輩格になるのだが、彼女の名前は、今の人々からは忘れられているのではないだろうか。「風に吹かれて」「フォーチュン」「ドナドナ」などを歌って、1960年代のフォークといえば、この人、という存在であった。ちなみにその日本版シンガーが森山良子と言われていた。

ジョーン・バエズを知ったのは、中学生のときだった。教育実習の先生(大学生だったのだが僕らにとっては先生)が、英語の時間に持参したレコードを聴かせてくれたのがこの「勝利を我らに」だった。We Shall Over Come という歌詞が連呼される、とても力強い曲だった。いっぺんにこの曲が好きになり、何度も鼻歌で歌うほどほれ込んだ。そしてギターを弾くきっかけにもなった。

中学2年生か3年生の時だったのだろう、僕が赤白の2組に分かれた体育祭の応援団になったとき(どっちの組かはもう忘れた)、迷わずこの「We Shall Over Come 」を応援歌にして、みんなに歌唱指導をした恥ずかしい記憶がよみがえる。もともとは労働者の階級闘争の勝利を願った、まあいわば暗いテーマの歌だったのだろうが、そんなことは中学生の僕にはまだ理解するところではなかった。歌の題名とメロディの力強さが、応援歌に合っていると思ったのである。また英語の歌を使ったことで、ちょっといままでにはないだろう、という自己満足もあったのだろう。今考えるとやることがダサくてこっ恥ずかしい想い出ではあるが、初々しい純な心意気もあったのだと思う。