早稲田通り心のクリニック

本当の「心」の治療を目指しています

医師の守秘義務

2009-08-14 16:50:11 | Weblog
時々、患者さんのご家族や会社の上司が病状を聞きたいと来院することがあります。
身内や部下の心配をする気持はもっともですが、医師には守秘義務があり、本人の許可なしには、患者さんに関する一切の情報を漏らすことはできません。例え親子でも夫婦でも兄弟でも、だめなものはだめなのです。例外として、本人にとって守秘義務遂行が不利益となる時、例えば生命の危機に瀕している時などは、情報を開示します。
守秘義務は法律で規定されているということ以上に、患者さんとの信頼関係維持のために非常に大切なことなのです。そうでなければ安心して医師に相談できなくなってしまいますから。
これを知らずに、「家族だから話を聞かせてくれるのは当たり前」という感覚で来られる方には閉口させられることもあります。
また、「本人の許可を取った」と患者さんの親が言うので、患者さん本人に確かめたところ、「許可していない!」と、嘘が発覚したこともあります。
もし、その立場になった時には、患者さん本人に一筆書いてもらってから医師と面談することをお勧めします。