マングローブジャックは西表島のジャングルの川をカヤックで進み、岸際のマングローブの根や水面に垂れ下がるアダンの葉の際にルアーを撃ち釣るイメージが強い。
この島にもマングローブの湿地帯はある・・・。いつだかイタリアンの店を営むマスターが渡り蟹を養殖しないとワタリガニのパスタをメニューに記載できなくなると嘆いていたことがあった。規模は縮小しているのかもしるのかもしれない・・・再生されたマングローブの水辺はあるにしても・・そこに棲む魚やカニは減少しているのだろう・・・ マングローブとは無縁の場所に棲むマングローブジャックもいて、毎年釣れるんで其処に居着いているんだろう・・。
「何でこんなコンクリの河に居るんだよ！ミスマッチだ・・魚なんだからマングローブの川に泳いで行けるだろ？そこで遊ぼうよ・・」なんて突っ込みたくなる。再生の森の川よりはコンクリの川が棲みやすいのかも・・・
皮肉にも、ここ数日、在沖米軍基地の普天間移設問題について返野古の埋め立てが進行しつつあるといったニュースが新聞紙面に躍った。難色を示すはずの地元漁協の賛同する意見書が添付された・・。ここにこういった問題を論じても空しい・・。国から始まって個人に至るその属するＳＩＤＥによっていくつもの見解があり、そこに歴史も絡むと課題の山積みは遙か山脈となり、、ロダンの考える人の銅像のように聳える山脈を仰ぎながら言葉を失って凝り固まってしまう・・・。そんな山にヤッホーなどと叫べない・・・人目を憚り、腹話術のように呟く位しかできない・・・マングローブジャックがマングローブを見失ったように、沖縄が沖縄らしさを失うリスクを負うのは明白で、それは今時なら子供でも解ることだ・・と愚痴りたくもなる・・湾岸の埋め立ては良くない・・・ましてや基地の為に・・・
どうしてもせざるをえないならせめてメガフロートを採用してほしい。超大型浮遊体式構造物、そんな人工島なら、例えば基地が万一、要らなくなったら自然エネルギーの拠点としても使用できる・・・不謹慎を覚悟で言わせてもらうなら海上公園だってありだし、釣りも楽しめる。辺野古にも市街地はあるし、その方が良い。台風やら海難が危険？危険なのはそこに置く大量破壊装置も同じだし良しとしよう。米軍基地が日本にあることで、抑止力による安全や戦争に直接加担しないといった恩恵も受けている・・けどさ、やっぱさ 瀬を埋め立てることはやめようよ・・・
釣り人の忠告も少しだけ聞き入れてくれ。釣り人は船をぶつけあったり、根こそぎ搾取したりしない。釣り場も譲り合い助け合う礼儀もある。ましてや人様に向けルアーを撃ったりしない。つーか当たり前のこと過ぎてそんなことを書いてモラルを示そうとしている自分が恥ずかしいけどさ・・・釣り人だって海に悪いこともしているが俺も食さない魚はリリースしている・・・遊んでくれてありがとうって気持ちで・・けど、すまんって思うことも多々ある・・美味しく食するのはそれは良いだろう、けど、例えばルアーを食いちぎられたりして魚を傷付けてしまったり・・・なるべく回避したい・・・
埋め立ては良くない・・珊瑚の養殖とかマングローブの再生とか取り組んでいる方にも失礼だし、学校教育のエコイズムの推進とか子供達に説くのならさ、そこはさ・・・
マングローブジャックはマングローブの支配者って訳せる・・・人間はコンクリートジャックだ・・・そもそもマングローブジャックがマングローブを見失ったのはコンクリートジャックのせいだ。そして、東洋に棲むコンクリートジャックは福島界隈に毒水を垂れ流し頭を下げ真摯に詫びて間もなく、戦争の為に海を埋めるんだ・・・かなり悪しきストーリーだよね・・・それが歴史の記述だとしたら何かね・・・
釣りに行って確かめてみようよ・・・再生の森・・綺麗だろ？見た目は？けど魚は少ないんだ・・魚が普通に暮らすにはかなりの時間を要するんだ。あのコンクリの護岸が少しだけ崩れているだろ・・ガジュマルの根はコンクリを突き破る生命力があるんだ・・・あの防波堤を割って海に落としたのはガジュマルの根なんだ・・・今もノアの方舟はアララト山の麓に座礁し朽ちたままなのに・・
エコイズムを説くような内容になってしまった・・・けど、成熟し腐った都心の溝川を泳ぐ強かな魚も、外来種で繁殖し駆除対象とされてるゴミ溜まりにたむろしている逞しい魚も大好きなんだ・・・これでチャラにして欲しい・・・けど、これもSIDE・・側の話・・釣りをしている時はそんな風に思うんだ・・・俺もこの国のコンクリートジャックの一味・・・嘗てコンクリの街で繁栄と都市化を疑いもなく進歩だと喜んでいた側のジャックだったから・・・過ちだよ・・そんなのは・・・調和して暮らすのが良いねって糾していくよ・・腹話術で呟くぐらいしかできないけど・・・仲良くこれからも遊んでくれよ・・マングローブジャック・・・
マングローブジャック