Office-N

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世界から、異業種からの発信

隊長と仲間と甘い柿

2011-11-19 13:41:10 | 日記
隊長と母との毎日の交流

柿をあげた話の続きがある。
隊長が一人で学校から帰って来たので柿を渡すことになった。

玄関まで持って行ったら、あらら・・・隊長の仲間が垣根越しに見て

「あ~何かもらってる!!!」
「柿だからあげるわよ」
「ふ~ん、でも柿は身体が冷えるからいらない」
「家でケーキ食べるからいらない」
 
と言われて子供達は帰っていった。

まあ~断られたわけで。
柿より甘いケーキの方が子供には良いのだろう。


これで話が終わればそれだけの話。面白くも何ともない。
でも続きがある。

またまた翌日、子供達が帰って来る時間に
玄関のインターホンが鳴った。
母が出ると、隊長と仲間が一列にお行儀良く笑顔で並んでいた。


「おばちゃん、柿が甘くて美味しいんだってね、だから3個づつで良いから頂戴」
「・・・」



子供だからこそ出て来る言葉。
箱ごと玄関に持って行き、おひとり様5個づつ袋に入れてあげたそうな。
(柿がなかったらどうしたんだろう?)これは大人の心配。

袋に詰めているあいだ中、「隊長」が皆に「甘いんだよ」と力説していたそうな。
さすが隊長!
「ありがとう!!!」と重くなった袋を手に
子供達は嬉しそうに掛けっこして家に帰って行った。

翌日 またお礼のお手紙がポストの中に。
今度は女の子だから、少々可愛いリボンのついたお手紙。
今や母の宝物になっている。

その女の子のお母さんとも会話が続く。
「その柿どうしたの?」
「ちゃんとピンポンしてもらったよ」
「・・・」

あ~そうだったんですか。やっと分かりました。
とても美味しかったです、ありがとうございました。
温かく見守って下さってありがとうございます。

ひとりだけ柿をもらった「隊長」とその仲間がどんな会話をしたのかは分からない。
老婆心ではあったが、結局の処、甘い柿もおやつになったようである。

地域の子供を地域の住民が温かく見守る。
子供の言葉に元気をもらい
子供の元気な笑顔に優しさをもらう。

「隊長」との毎日のやりとりが元気をくれる。

その後、実家ではその柿を「ピンポン柿」と呼ぶようになったそうな。
そして、毎日30分以上かかって、子供達は小学校に通学し
母はいつものようにお見送りをする。

平凡でも楽しい優しい「7時13分」の出会いである。








毎朝7時13分の出会い

2011-11-19 12:55:00 | 日記
毎朝 7時13分

実家の前の道を、小学生が通学路として通る。
赤い帽子をかぶった「隊長」と母が出会う時間。

ひ孫が出来て「子供」に弱くなった母(83歳)
毎朝ゴミだしをする時間と、子供達の通学時間が同じ。

小学校1年生の「隊長」との出会いが母を元気にする。
学校から帰る時間もほぼ決まっていて、母がお出迎えをする。

朝は、他の学年の子供達と一緒に大きく手を振り
「行って来ます~!」

帰って来る時は、母を見つけると
「おばちゃん!!!」と駆け寄るそうな。
小さな手を繋ぎその温かさを実感する。

ある日のこと、
山形県の知人から柿が送られて来た。
「あげるね」 「ありがとう」そんな会話をして渡す。

翌日の朝、郵便受けに素敵なお礼のはがきが入っていた。



可愛い字で「甘くて美味しかったよ、ありがとう」
そのハガキを手にして、大きく手を振ったそうな。

その日の帰り道。
母を見つけて「隊長」が

「ね~読んでくれた? どのハガキを使おうか随分迷ったんだよ」


こんな毎朝の出会いが、地域の高齢者と子供を繋ぐ。
「地域」「絆」など大げさな言葉で仕事をしている私の足元で
とても素敵な出会いがありました。

この続きはまたあとで。



ビブリア古書堂の事件手帖

2011-11-03 17:14:02 | 日記


最近 この本にはまっている。

「ビブリア古書堂の事件手帖」
~栞子さんと奇妙な客人たち~

著者 三上延
出版社 アスキーメディアワークス(文庫)

不思議な事件を呼び込むのは一冊の古書
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鎌倉の片隅でひっそりと営業している古本屋「ビブリア古書堂」。
そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性。
初対面の人間とは口も聞けない人見知りだが、古書の知識は並大抵ではなく、
本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。
彼女は、古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
これは、”古書と秘密”の物語。

こんなフレーズに惹かれて手に取った。
表紙のイラストがとっても素敵!
漫画チックな雰囲気ではあるが、読んでこれがとても凄い。

持ち込まれると称して、本を巡ってミステリー的でもあり
ファンタジー的でもあり、極めて丁寧に紡がれる物語である。

是非 ご一読をお勧めしたい。