file.no-96 『 テルマエ・ロマエ 』第２巻

『わっしょい!! ちんこ祭り』…としか言えないマンガ。

『テルマエ・ロマエ』シリーズ
　　ヤマザキマリ：著　エンターブレイン：刊　2009年より順次刊行

以前、塩野七生女史の『ローマ人の物語』を取り上げたこともありますが、私もローマLOVEです。
何というか、パクス・アメリカーナは拒否しても、パクス・ロマーナは諸手を挙げて歓迎いたします、とでもいった感じです。

ローマ帝国の時代、「世界の都」と謳われたローマが舞台、テルマエ・ロマエ（ローマ式風呂）の設計技師ルシウス・モデストゥスが主人公。
タイムスリップだってするし（風呂限定）。
アクションシーンだってある（風呂限定）。
ラブシーンもあれば（風呂限定）。
複雑な人間模様もある（やっぱり風呂限定）。

風呂・風呂・風呂。 ローマ人の入浴文化は、我々日本人のそれと、わりかし似通っている。
…だからか知らないけど、ローマをテーマにしたマンガなのに、第１巻は80万部をとうに超え、第2巻も好評発売中。
手塚治虫文化賞やマンガ大賞の数々のアワードに輝き、はては東京都浴場組合からの推薦を受けるという快進撃っぷり。嘘かまことか、イタリアの新聞でも、「ローマ帝国、日本漫画界を征服！」と記事になったとか。

先月9月発売された、第2巻では、冒頭のっけから『わっしょい!! ちんこ祭り』がテーマでした。男根崇拝儀礼というか、ビバ・チン○主義というか、まさしく読者選別の通過儀礼。
かくいう、私の郷里伊予【削除しますた】でも、地元でチン○神社と異名をとる〇賀神社が鎮座ましましており…さてもおもしろげなストーリィでした。
皇帝の信任厚いルシウスは激務からか、男の機能が減退しており、その回復のために友人と あやしげな呪い師のもとへ訪れる。そこで、薬湯を満たした大甕へ体を浸し、いつもの様に「なぜかタイムスリップ」して、現代日本の『わっしょい!! ちんこ祭り』の最中へと…。

なんとも、おもしろい物語です。


( 2011/09/01 とある方面の事情で、一部伏字 )