一昨日のこと。
長期帰省中の僕は久しぶりに母ちゃん、叔父、PJ嫁を連れ、故郷の里山を旅した。
出発するまで行先を悩みに悩み、最終的にはなんとなく頭に浮かんだ埼玉県日高市を流れる高麗川巾着田を最終目的地に選んだ。
この川は僕のアウトドアライフのルーツ。
幼少時代から大学時代までの20年間足しげく通ったお気に入りの場所。
訪れた回数は数えきれないほど。
PJ嫁と健全な愛を育んだのもこの地、この川、この郷。
言うならばPJ峰の肉体を形成している3分の2はこの地からの恵みで出来ていると言っても過言ではない。
そんな思い出の懐かしい地を、久しぶりに母ちゃんや叔父と巡る楽しさと言ったらたまらない。
見る山、見る川、見る小川、見る街並み、見る店、見る魚、見るカーブ、見る看板、全てにエピソードがある。
「前にあそこで焚火して、お芋を焼いたね~」
「よくあそこの岩から飛び込んだね~」
「そう言えばあそこのご主人はまだお店やってるかな?」
などと感じなれた空気を取り込みつつ、楽しみつつ、何よりも懐かしみつつ見慣れた景色を旅する4人。
そんな4人が訪れた場所の中で日和田山という里山がある。
今回は膝痛に苦しむ叔父への計らいで、登山はしなかったが登山口の周辺をウロウロ・・・・
「そうそうここは次郎さんの生まれ故郷であり、ここの男岩は次郎さんの岩登りのルーツなんだよ。ここから次郎さんの山屋人生はスタートしたんだ。」
夫婦共に子どもの様に可愛がってくれている山屋の大先輩ジロー氏の足跡を嫁に教える僕。
その脇では叔父が豊作の柚子を讃え、母ちゃんが知り合いの家のポストに置手紙を託す。
そんなこんなで大満足の里山ライフを満喫して帰路に着く途中。
その訃報は届いた。
享年68歳。
誰よりも山を愛し、酒を愛し、仲間を愛した山屋「大河原次郎」は終の棲家塩尻にほど近い諏訪の病室でこの世を去った。
娘さんから聞くに、これからの山場を迎える前に静かに眠るように息を引き取ったとのこと。
「せっかちすぎるお父さんの最後らしい!何よりせっかちな人でしたから・・・・」
娘さんが声を振るわせながら、時折笑顔を浮かべながら僕らに最期の様子を話してくれた。
「末期の膵臓癌」と本人より聞いてから約1年。
あまりに早すぎる死に驚きと、悲しみは計り知れないが僕はこう勝手に思う。
「男大河原次郎、68年の生涯に悔いなし!」
生前彼の波乱万丈の人生については酒の席で良く聞かせてもらったが、とにかく愚痴のない人であった。
誰よりも仲間を愛し、自分のことは後回しにして親身になってくれる人だった。
100歳を生きた分だけの酒量を68年間で費やした。
100歳を生きた分だけの行動を68年間で駆け抜けた。
そんな次郎さんの生き様はまさに「せっかち」という言葉がドンピシャリと当てはまる。
そして何よりもその豪快さ、歯切れの良さ、真の強さをコーティングするやさしいクシャクシャの笑顔はまるで「山の空」の様。
時にこれでもかっ!のやさしさに、これでもかっ!の厳しさ・・・・
同じ山屋として学ぶところ、共感するところは多い。
次郎さんと出逢ってたったの数年。
とは言え次郎さんが僕らに残してくれた月日は色褪せることなく、僕らの中にあり続ける。
そろそろ僕の持ち前の語り癖が出始めたので恒例の1コメントスライドショーに移りたいと思う。
キノコイベント奈川でのお気に入りの1枚。この空この空!これが次郎ブルーだ!!
善五郎の氷瀑と親父5人組。どういう訳か僕の周りには魅力的な親父が多い。勿論ジローさんもその筆頭!
梓川クリーンフェスの1枚。大好きな安曇野の山をバックにポイ捨てのゴミを二人で憎んだね~このイベント必ず続けて行きます・・・・
イベントの下見と称して、4キロもの大物の山ブドウを4人で採ったね。次郎さんは本当に容姿共に猿の様で・・・・(笑)
次郎さんと、T師匠78歳の木登り対決!下で見守る僕の心配を余所に登る!登る!!登る!!!このパワーはどこから??
懐かしいな~!「食べちゃ駄目!」と言われても食べた鹿のレバ刺し(笑)。ビビりの僕は数日間肝炎の恐怖に襲われていました・・・・
奈川の恵での一杯!瞬く間にお互い泥酔!!迎え酒はお決まりの常とう手段。1ヶ月前に親父三人で川の字で寝たあの夜・・・・あれが最後の別れとは・・・・
何よりも、誰よりも仲間を愛した男でしたね。その分皆からも愛されて・・・・次郎さんの周囲には笑顔が絶えませんでした。
それ以上に「寒い空気」と「苦笑い」も・・・・(笑)
そう!これこそが次郎スマイル!!そしてお決まりのVサイン!!!ジローブルーバックに最高の1枚。
これにて今日の1コメントスライドショーはお仕舞。
「次郎さんありがとう!また山で待ってるよ!!乗鞍で逢おう!!!そして大好きな仲間と大好きな酒を酌み交わそう!!!!」
今夜は素晴らしき友との思い出を肴に最高の美酒に酔いしれたいと思う。
次郎さんが教えてくれたこと。
それは一日一日、一期一会を全力で大切にすること。
2013年11月16日 09:16 山屋ジロー山に還る・・・・
三日月湖でボートの上からあんなにも誰よりも豪快に飛びこんでいた次郎さんの姿、とても素敵でした!!
乾杯!!
そんな思い出とともに、笑顔の乾杯!
今夜久しぶりに会えた気がして嬉しいです!
ジローさん~昨晩も美味い酒飲んだよ~
羨ましいでしょ!!
まあ、天国で浴びるほど呑んでるか・・・・
お互い立場は違えど全うしようぞ!!
PJ も1人じゃないんだからお身体だけは大切に(^-^)/
きっと俺が三途の川を渡るときに迎えに来てくれるだろう(笑)。
飲みながらダウンリバーしましょうね!!
一度の出会いでしたが、強烈に印象に残っています。
ご冥福をお祈りいたします。
ジローさん、これからは、気兼ねなく、好きなだけ飲んで
ください。
乾杯!!
十分に体も命も気を付けるよ。
それよりもイチキ!!
お前こそ体を気を付けるように・・・・
不健康じゃ、婚活は出来ないぞ(笑)。
それじゃ!