「雪崩撲滅?!」
「そんなの無理無理!!」
なんて言う人がいるかもしれない・・・・
もちろん自然はそんなに甘くない!!
一筋縄や計算式でどうこうなる問題じゃない。
僕もこのガイドの世界に入って今年で9年目が始まろうとしている・・・・
個人的な趣味から振り返ると、大袈裟でなく30年間まるまる野山を歩き回っていると言っても過言ではない・・・・
そんな野生児の経験から、自然を舐めた時には必ずと言っても良いほど、痛い目がセットとして付いてくる。
それが大規模であり、小規模であり自然は容赦しない!!
甘く見た分だけそっくりそのまま返してくる。
僕の好きな本の中に「神々の山嶺(夢枕獏著)」というものがある。
そこで登場人物の孤高の天才クライマー、ビカール・サンこと羽生丈二もこう語る。
「もし俺が山であったなら、そういう甘えに容赦なく落石を食らわす」
(若干違うが、こんな感じのニュアンスだったと思う・・・・詳しくは書店でご覧あれ)
そのぐらい自然というものは良い意味でも、悪い意味でも正直なものだと思う。
だからと言って諦めるわけにはいかない・・・・
ガイドである以上、起きる前に「やれること」がある以上、突き詰めるのがガイドの務め。
というよりバックカントリーに入る最低限のマナー。
特に雪崩に関しては、実際起きるまでにやっておかなければならないことが山ほどある。
昨今持て囃されている「雪崩三種の神器(ビーコン・スコ・ゾンデ)登場」なんて最後の最後。
突き詰めると実に受身で、ネガティブな行動なのだ・・・・
当たり前の事だが、雪崩は直接の被害者本人以上に、親家族兄弟をはじめ遺族達を悲しみのどん底に落としいれ、さらには捜索者たちにも迷惑を及ぼす。
とか何とか語る前に、とにかく「遭いたくない!!」のである。
という事で今日も、最近情緒不安定な乗鞍に向かう事に・・・・
「雪崩撲滅運動」の「のぼり」を心の中にはためかせ・・・・
ツアーで滑って頂きたいPJお勧めのバーンを念入りに1つずつ調べ上げていく。
今日の助手はPJ?ヤス。
最近愛用のスノーボードからテレに浮気しつつある「フシダラ男」。
「さあ!さあ!!ヤス!!!ここで弱層テストだ~」
まだまだ不慣れなヤス・・・・
しかしその眼差しは本気!!
生粋の「生真面目さ」がこういう時に珍しく役立つ・・・・
「ヤスよ!お互い妥協無しでいこうぜ!!」
これからもODSSの「雪崩撲滅運動」は続く・・・・
姿をみてほっとしました。
お元気そうで良かった(;_;)