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スペーサーのオーロラ

2023-07-15 02:56:36 | オーロラ
130第3話オーロラの極光
ミーターの大冒険 
第六部 
オーロラ 
第3話
 
オーロラの極光

あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない謎の天体に遭遇する。
 そのとき、突如その天体から通信応答を求めて来た。
 それは、ガイアの長老ドムからであった。彼の自己紹介は「わたし/わたしたち/ガイア」であった。ミーターはあらかじめおおよそのことは了解していたように質問していった。
 ドムは、二人が求めている故郷の星の正確な名前が「地球」であることを明かす。
 ドムは、ミーターがダニール・オリヴォーの地球探索の際に、「時間をも感応できるようになった」という表現にさらなる詳細を聞きたいことを察知して陳述を続ける。
 人類の歴史消滅がこの時点から歴史復活のフェーズに転換した、と理解してもよい。
 

 ガイアの誘導で、ファー・スター2世号はオーロラの恒星系に無事にたどり着くのであったが、イルミナはガイアの地表に降り立つことができなかったことに少し不満を洩らす。
 

130
ミーター アルカディアから聞いたことがある。中心がワープするってね。文明の波及理論で、逆転するって。だから、銀河の中心に位置したトランターが滅んで、銀河の端のターミナスに銀河文明がシフトした。そう言いたいんだな、イルミナ。

イルミナ そうです。ドムさんが教えてくれた地球っていう意味は堂々とした「起源」あるいは「中心」ということらしいの。

ミーター それが滅んで、オーロラにシフトした、ということだわ。そして、またそのオーロラも滅んで、コンポレロンやセーシェルに転移ってことか?

イルミナ そうです。この宇宙の生成は万物の盛衰の繰り返しよ。それを「プロセス理論」とも言うわ。このオーロラのうねりのようにね!

イルミナ、ホントに驚いたなあ!オーロラの極地でオーロラのうねりの歓迎かよ!

イルミナ 怖いような輝きねぇ!

ミーター お前のおかぶ、取られそうだと思わないか?

イルミナ お言葉ですね、ミーターさん。ホントは、ミーターさんの方が怖がっているの知ってますよ。さっきなんて、身震いしてたのをわかっていましたよ。

ミーター ばれてたか、ホントに困るよな、俺の心理、いつも察知されているんだから。

イルミナ オーロラについての言い伝えはこの銀河でピンからキリまであるわ。このオーロラ星のオーロラは、禁断の星に因んで、凶と出るかしら、それともわたしたちの志(こころざ)しに因んで吉と出るかしらねぇ?

ミーター イルミナさんや、ここまで来て 
ここでサイコロをふるっていうのか?

イルミナ ミーターさん、正直に言いますとね、こんな感動的な光景を見れて、わたし、嬉しいんです。わたし、イルミネーショナーといたしましては、吉としか思えないわ。

ミーター 芸術のわかるイルミネーショナーかよ!
 それはそうと、まずオーロラ星の基礎データが欲しい。

イルミナ はい、かしこまりました。武者震いのターミナスの戦士殿!

To be continued ...


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文明の死滅

2023-07-13 19:23:43 | オーロラ
129第2話文明の死滅
ミーターの大冒険 
第六部 
オーロラ 
第2話 

文明の死滅

あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない謎の天体に遭遇する。
 そのとき、突如その天体から通信応答を求めて来た。
 それは、ガイアの長老ドムからであった。彼の自己紹介は「わたし/わたしたち/ガイア」であった。ミーターはあらかじめおおよそのことは了解していたように質問していった。
 ドムは、二人が求めている故郷の星の正確な名前が「地球」であることを明かす。
 
 人類の歴史消滅がこの時点から歴史復活のフェーズに転換した、と理解してもよい。

 ガイアの誘導で、ファー・スター2世号はオーロラの恒星系に無事にたどり着くのであったが、イルミナはガイアの地表に降り立つことができなかったことに少し不満を洩らす。
 そうこうしているうちにファー・スター2世号はオーロラ星の極光を全面にとらえ、二人(?)は絶句する。
 

129
ミーター オーロラにはオーロラが似合うなぁ!

イルミナ それはそうですけど、ミーターさんの表現は論理学でいうトートロジーですよ。まあ、人間社会では、強調する場合によく使う表現形態ですけどねぇ。
 
ミーター また減らず口が始まった。お前も人間社会の女性に特有な思考形態だよな。人を貶(けな)すその癖、妙に僴に障るんだよな。
 それはそうと、「ポール・シフト」?

イルミナ オーロラが発生する原理は、惑星自体に磁気があるからよ。その磁気の発生原因は、惑星球体内でどろどろした金属(主に鉄)が内核にあり、それを取り巻く外核(マントル)が対流しているせいなの。それをスピン理論といって、惑星の自転にも影響していると考えられているわ。

ミーター その磁場で太陽風の放射線を防いでいるっていうことか?

イルミナ そうよ、まるでその惑星が息をして生きているって感じかな。

ミーター イルミナ、それで、「シフト」については、どうなんだい。まだ説明は不十分じゃないか?

イルミナ 今から話すところよ。
 ところが、この惑星磁場は不規則に反転し、ずれるの。地軸が大幅にずれたり、時には逆転することもあり得る。その時期も周期的ではないし、その磁場の強弱も一定ではあり得ない。その変動期は突然の時もあって、地表に存在する生き物は多大な被害を受けるわ。しばしば絶滅もあるわ。恐ろしいことね。

ミーター それが「シフト」か?

イルミナ それから、「センター・シフト理論」ね。

 このポール・シフトから文明の死滅、あるいは移動、変遷という概念が生まれたわ。ある文明は必ず、その特質の固有性のせいで、内部矛盾がその構造自体を破壊する、という理論よ。

ミーター ということは、銀河全体にも、その理論は適応する、っていうんだな、イルミナ。

イルミナ そうよ。その通りです、流石、我らのボス。


ポール・シフト

2023-07-12 18:56:04 | オーロラ

128第1話ポールシフト

ミーターの大冒険 

第六部 オーロラ 

第1話 

ポールシフト


あらすじ


 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない謎の天体に遭遇する。

 そのとき、突如その天体から通信応答を求めて来た。

 それは、ガイアの長老ドムからであった。彼の自己紹介は「わたし/わたしたち/ガイア」であった。ミーターはあらかじめおおよそのことは了解していたように質問していった。

 ドムは、二人が求めている故郷の星の正確な名前が「地球」であることを明かす。

 ドムは、ミーターがダニール・オリヴォーの地球探索の際に、「時間をも感応できるようになった」という表現にさらなる詳細を聞きたいことを察知して陳述を続ける。

 人類の歴史消滅がこの時点から歴史復活のフェーズに転換した、と理解してもよい。

 

 余談ですが、少しだけYin Yi の独断的ナショナリズムを述べさせてください。ドムのガイアの女性の立場の重視は、キナの太古の歴史書『魏志倭人伝』の邪馬台国の卑弥呼由縁であることを示唆しているように聞こえる。日本の古代の『古事記』や『日本書紀』に出てきます主神は、「アマテラスオオミカミ」という女性の太陽神でありました。


 ガイアの誘導で、ファー・スター2世号はオーロラの恒星系に無事にたどり着くのであったが、イルミナはガイアの地表に降り立つことができなかったことに少し不満を洩らす。

 


128

イルミナ ミーターさん、ドムさんのお招き、お断りしてよかったんでしょうか?私はお招き、お受けして、もっとミュールの星を知りたかったわ。学術研究としても情報知りたかったわよ。


ミーター それはそうだけど、お前、ガイアに降りられるのか?降りるとしたら俺だけだったんだぞ。それに、その言い方、失礼じゃないか。ミュールの星ではなく、せめて反ミュールさんたちの星、ぐらい言ってやってくださいな。

 それにしても、ガイアが地球じゃなくてよかったと思うよ。地球はオーロラの先、シリウス星系にあるのに、コンポレロンの次にあったりしたら目算がずれていたからね!


イルミナ なに、言ってんだか!それじゃ、地球がずっと遠くにあった方がいい、って言ってるみたいに聞こえるわ。近い方がいいに決まってるんじゃ、ないですか。


ミーター まあ、そうだがな。

それはそうと、オーロラについての基礎情報を整理したまえ!ワトソン君。


イルミナ はい、ホームズ船長。


 まず、銀河の多くの星々に伝わっているオーロラ伝説ですね。もともとはやっぱりアタカナ(地球)の起源の伝説だと言われてるわね。以下、述べるわ。まず、ポールシフトならぬ、センターシフトの歴史理論についてだわ。


□その他の作品紹介


□ ベイタ・ダレル 『ファウンデーションの夢』 第六部 下巻YASUKAZU@yinyi31405222#notekakaku


ベイタ・ダレル 『ファウンデーションの夢』 第六部 下巻|YASUKAZU|

https://note.com/yinyi

¥200


2022年10月15日発行








ミーターの大冒険  第六部  オーロラ  第4話  スペーサーのオーロラ

2023-01-24 18:43:59 | オーロラ
131第4話スペーサーのオーロラ
ミーターの大冒険 
第六部 
オーロラ 
第4話 

スペーサーのオーロラ

あらすじ

ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない謎の天体に遭遇する。
 そのとき、突如その天体から通信応答を求めて来た。
 それは、ガイアの長老ドムからであった。彼の自己紹介は「わたし/わたしたち/ガイア」であった。ミーターはあらかじめおおよそのことは了解していたように質問していった。
 ドムは、二人が求めている故郷の星の正確な名前が「地球」であることを明かす。
 ドムは、ミーターがダニール・オリヴォーの地球探索の際に、「時間をも感応できるようになった」という表現にさらなる詳細を聞きたいことを察知して陳述を続ける。

 人類の歴史消滅がこの時点から歴史復活のフェーズに転換した、と理解してもよい。
 
 ガイアの誘導で、ファー・スター2世号はオーロラの恒星系に無事にたどり着く。
 
 二人の目の前には、オーロラの揺らめく極光が怪しく波打っていた。
 

131
イルミナ まずオーロラの意味合いには、様々の説がある中でも、おさらいすると、人類の故郷の星、最古の星、地球から宇宙に旅立った第一陣のことを考えますと、「夜明け」の意味が一番ふさわしいわね。

 彼らは、「スペーサー」と呼ばれ、50もの植民惑星を形成していった、というのね。彼らは、ミーターさんのようなロボットや、科学技術を駆使して極めて功利的な環境と生活を手に入れていったらしい。それが彼らの寿命を飛躍的に延ばした。それから病原菌を極度に嫌い、極度の個人主義に陥った。
 地球からの後続の第二波の人々、彼らはセッツラーと呼ばれ、ある時期までは、断然スペーサーがセッツラーを圧倒していた。
 その後、ある契機から、セッツラーの勢いがスペーサーに勝り、スペーサーと絶交状態が続き、セッツラーはシリウス星系から徐々に天の川銀河の中央域に進出し、とうとう天の川銀河全体に波及していった。今では、25000個の惑星に住みついた。
 そうこうしてるうちに精力的なセッツラーは、スペーサーの存在を忘れていった。
 スペーサーの誇りは、唯一銀河帝国のトランターの、マイコゲン地区に細々と残り、やや形態は変化したが、その伝統を残している。
 
 ミーターさん。今まで説明したところまでは、二人がようやくたどり着いた大雑把な情報ね。
 ここから先は、ミーターさんに任せた方がいいわね。

ミーター 俺の番かよ。参ったなあ、確率50パーセントの域を出ていない蓋然性の仮説なら、言ってもいいがなぁ!

イルミナ どうぞ、お願いいたしますね。ミーターさん、見て、目の前にはオーロラ星がミーターさんの謎解きを待っているように見えるわ。

https://youtu.be/B7EAdAWRfV8