goo blog サービス終了のお知らせ 

gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

Sun Drop

2021-06-22 04:07:22 | 詩的エッセイ
夕方を待ちきれず
太陽の恵みを一身に頂こうとする
sundrops
アメリカの南から遥々遠方まで
小振りの黄色は太陽のしずくか涙か
それでも精一杯背伸びして

昼から湯浴みを遊ぶ生娘か
まだ若い貴女は移り気で気まぐれ
それでいいんだよ

勇敢な獣たちは貴女の匂いに健やかな葡萄酒の薫りをかぐ
それは命の昼の精
遥かに見下ろすアンデスの裾野
手をかざして見えるのは
無言の愛 
いいや全然あっけらかんとした心の捧げもの

https://youtu.be/9vB3V4GnFzI

yatcha john s. 「 sundrops 」


春でも夏でもない時の間(はざま)で

2021-06-21 20:23:10 | 詩的エッセイ
陽射しを避けて 迷い込んだ不思議な世界
一呼吸するだけで英気がよみがえる
その英気は過去へと誘い、そしてまだ見知らぬ未来を朧気ながらも写し出す

甘い微風に誘(いざなわ)れ 何かが声をかけたのだろうか
ハロー、と聴こえたよう
それとも木の葉が擦れる囁きか
どちらでもいい このまま夢うつつでも
峻烈な現実に戻ろうとも 英気に包まれた自分がいるだけ

春でもなく夏でもない季節のなかで
立ちすくむ自分がいる
どうせ時間がゆっくりと語りかけてくれる
今までもそうだった 焦ることはあるまいと
 
yatcha john s. 「春でも夏でもない時の狭間で」


Harbor light night

2021-06-21 20:10:43 | 詩的エッセイ
いまでもあの夜のままだよ
さあ外に 
ちょっと寒いけど

父ちゃんの太平洋航路の旅立の日
必ず別れに手を振った母の泪
目に浮かぶ

「どこに行ったの?」

帰りにはボストンバッグ買って来るから
いつも父の口癖

いまでも変わらぬままさ
ここへおいで
見えるよね 
harbor night light が揺らめく

あの涙 
胸にしまってあるから
今度は二人で乗り込もう
あの船で
僕の両親は今頃
あの船に乗り込み
天国で再び
ボストンへの旅路に着く頃だろう

さあいつか今度は
僕らの夢の番だ

yatcha john s. 「harbor night light」