NPO法人 かまがや地域情報の窓 会員のブログ(男の料理教室)

ブログを担当される方は、お魚料理が得意で季節の折々に旬の魚を使った料理方法を紹介してくれます。

旬の魚を喰らう・その十二  ~「真ダラのアラ」のお鍋・極めつけ「おじや」・3/3~

2011年02月15日 10時41分14秒 | お魚と遊ぼう 味わおう
・・続き・・・
真鱈の骨や身・たくさんのお野菜等からしみ出した旨味・栄養は、煮汁の中で混ざりあって、極上のだし汁になる。このままで少量の醤油をたらしたりORお味噌を足したりして、残り物の菜っ葉でも浮かせれば最上のスープになる。

さて我が家では翌朝、いたってシンプルな「おじや」にする。
鍋の残りのだし汁に、ご飯を入れ薄口しょうゆをたらし、煮立ったら残り物の青いものを浮かべて、後は溶き卵でとじるだけ。


素材のうまみ・栄養が溶け込んだ「絶品!おじや」の完成だ。
すべて、食べつくすのだ。

しかし、まだ「真鱈のアラ」の料理は、終わりではない。
もうひとつの素材・「カマ」が残っている。
実は「カマ」は、お鍋をする前に醤油で煮てしまっているのだ。私の母は、あと二ケ月で八十八歳・米寿を迎える。金沢の出であるから、魚食の文化が体の隅々にまでしみ込んでいる。このカマの煮ものは、2・3日の時間をかけて、この母が食べつくすことになる。

余談ではあるが、最後に出しがらの「骨」のこと。
以前イギリスで発生した「牛海綿状脳症(BSE)」の影響で、肥料としての骨粉が輸入されなくなった。そのため骨は27本の大切なバラの肥料として使っている。(気休めでしないが、乾燥させて石で砕く。)

以上、「真鱈のアラ」のすべてを使いきった。
380円の「真鱈のアラ」は、いったいいくらの価値を生んだのだろうか!!??・・・


「真鱈のアラのお鍋」のお話はここまでで終わることにする。

「旬の魚を喰らう・その十一」  ~真ダラのアラ(中骨・頭・カマ)鍋と自家手製ぽん酢 2/3~

2011年02月11日 13時26分15秒 | お魚と遊ぼう 味わおう
前回の続き・・・
お鍋に使った材料は、写真の上段左から・・真鱈の頭・中骨・加熱用カキ・白菜。下段左から・・しらたき・しいたけ・えのき・しめじ・はんぺん・わかめ・薄あげ・ねぎ・水菜・大根・豆腐・レタス・出し昆布(勿論、鍋に戻して食べる)・・・等。

カキをとりだした後のだし汁に、頭と中骨(湯通し)を入れ、たっぷりの野菜を入れる。蓋をして煮上がればできあがりだ。いわゆる「水炊き風」ということだ。


我が家の食べ方は、自家製の「ぽん酢」につけて食べる。薬味は、薬研堀・大根おろし。

※ コン太流「自家製・ポン酢(基本形)」の作り方。オレンジ1個・レモン汁大さじ1~2の絞り汁を=1として
絞り汁=1に対して、穀物酢=1・みりん=1・しょうゆ=2の割合で混ぜ、昆布一欠けを入れる。
これはあくまで基本の形であり、各自が工夫すれば良い。季節の柑橘類・ゆず・カボス・イヨカン・デコポン・・等を使うと良いし、ブレンドするもいい。各自の好みで、「マイ・ぽん酢」を作ってみてよう。手料理に新たな1ページが加わることだろう。

又この鍋は野菜をたっぷり食べるのが目的だ。ひと鍋を空にし、野菜・はんぺん・豆腐等を入れ又空にする。3度・4度と繰り返すとコクとうま味が増し、最後にだし汁が濃縮してドロっとする。おそらく、頭や骨から出た成分・コラーゲン等がこのトロみだと思うのだ。美味いのはもとよりのこと、お肌にもいいだろうし、軟骨成分だとしたら、膝や腰などの関節にも良い効果が期待できる。
“美味しい! ヘルシー! お肌や関節にも良い!” となれば、
正に・・・一石三鳥の「絶品鍋」ということだ。

・・続く・・「おじや」・・

旬の魚を喰らう・その十  ~真ダラのアラ(中骨・頭・カマ)鍋と自家製ぽん酢・1/3~

2011年02月09日 17時25分43秒 | お魚と遊ぼう 味わおう
スーパーのお魚屋さんに行くと、この時期「タラのアラ(真鱈)」を売っている。
残念ながら、最近都会に出荷される前に産地で頭を落とし、はらわたを出しフィーレ(三枚下ろし)にして出荷されることが多い。「頭と中骨がないアラ」として売られていることが多い。なぜなら、真ダラの白子は、高値がつくので、身とは別に「白子」として売る方が産地では儲かるからだ。又、スーパー側にも、人手がないという事情がある。三枚におろされていれば、店でおろす手間がなく、すぐに切り身にできるからだ。

だから、「中骨・頭・カマの入ったアラ」があるお店は、断然!価値がある!
一事が万事で、頭の入ったアラを売る店は、店員さんがそれだけ手間をかけて、おいしいお魚を売ってくれるお店だという証しでもある。価値のある「アラ」を売っているお店は、アイテムも豊富だし、お魚も良い。

★コン太的主観によれば・・「アラ」を見れば、お店の格が分かる・・と断言できる。★

※ コン太流「タラ鍋」(真鱈)の作り方。
まず、だし汁を作る。・・・だし汁の作り方は、しごくシンプルだがひと手間かけるのがコツだ。
   

土鍋に、水とお酒を同量入れ昆布を入れて煮立てる。いったん昆布は出す。
牡蠣(orハマグリ)を入れて、煮立てる(貝のエキスを出す)。
煮立ったら、牡蠣(orハマグリ)を出して、・・・すぐに食べる。
いよいよだし汁だけになった土鍋に、タラの頭・中骨(湯通ししておく)を入れ、好みのお野菜をたっぷり入れて煮立てる。
煮上がればできあがりだ。
・・続く・・・2011/02/09