生きたまま全身の皮を剥がされる殺人事件が発生、
何か引っかかるものを感じたレイエスが捜査に乗り出す。
レイエスが最初の時点で、「理由は分からないが、同じような死体を見た記憶がある」と、
せめてそれくらい言ってくれていれば分かりやすかったのだろうが、
「実は・・」とドゲットの語るのが30分過ぎだったので、それまで状況の整理に頭がいっぱいになってしまって、
ストーリーに集中できなかった。
1868年に炭鉱の採掘権を巡って4人に殺された男が、
輪廻するたびに4人の生まれ変わりに復讐していることを念頭に置いて見直せば、
ストーリーが明確に見えてくる。
輪廻するに当たって、殺された日=次に生まれた日、というのがイマイチで、
母親の胎内に宿った日とすればリアルだったのだろうが、それだと捜査の糸口が掴めないので、
無茶な注文というものか。
1868年の殺人犯4人が無罪となったため、保安官として生まれ変わった殺された男は、
同じく生まれ変わった4人を1909年に自分がされたのと同じように生きたまま全身の皮を剥いで殺害後、
自分の頭を撃って自殺(炭鉱で見つかったミイラ)。
死んだ日に生まれ変わった4人は、やはり生まれ変わってまた保安官になった男に1960年に同じように殺され、保安官は自殺。
そして今回の2002年にも同じことが繰り返された。
レイエスの前世は、役どころは不明ながら、1868年の殺害を阻止しようとして失敗、
その生まれ変わりも毎回4人への復讐の阻止に失敗しており、
レイエスが今回の1件目の死体の写真を見たときに、
前世の記憶と「また失敗するかもしれない」という不安が蘇ったのだった。
4人に復讐を遂げて自分は自殺、という繰り返しが、
今回は3人止まりで自分は殺されるという若干違う流れにはなったものの、
今回も死んだその日に輪廻したようなので、また次回も繰り返されるのかもしれない。
邦題「境界」は、『bound』を訳したのだろうが、
boundには「縛り付ける」という意味もある。
前世で犯した罪の報いが輪廻後もついて回る、また惨殺されるために生まれ変わる、
という今回のストーリーからして、「地獄に縛り付けられる」的な解釈をすべきだろう。
「境界」では、変だ。
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監督:Kim Manners
脚本:David Amann
初放映:2002/1/27
ゲストキャスト:
Robert Beckwith as FBI Cadet
Katy Boyer as Dr. Lisa Holland
David Figlioli as Victor Dale Potts
James McDonnell as Detective Van Allen
Cyril O'Reilly as Ed Kelso
James Riker as Reborn Soul
Travis Riker as Reborn Soul
Don Swayze as Terrance Pruit
George D. Wallace as Dr. Bertram Mueller
Kari Whitman as Roxanne