鹿児島県知事選挙(6月25日告示、7月12日投票)に立候補を表明した霧島市の医師、横山富美子さん(73)の後援会事務所開きが13日、鹿児島市荒田1丁目の事務所でありました。
事務所は荒田八幡近くの電車通り沿いにあり、荒田1丁目62の6。
あいさつする横山さん
横山ふみ子医師後援会が作成した討議資料の中で、横山さんは「福島原発事故を経験して誰もが、原発は早くなくなって欲しいと思っています。けれども、なぜ川内原発はなくならないのでしょう。また、誰もが戦争は嫌だと思っているはずなのに、鹿児島県の馬毛島には米軍戦闘機の基地が造られようとしています。人々の健康と命がいちばんに守られる社会、世界の人々がうらやむ憲法9条。その理念を実現させたいと心から思います」と、立候補の思いを述べています。
後援会の討議資料から
同資料の中で、後援会長の向原祥隆さん(図書出版・南方新社代表)は、横山さんの人となりについて「小さな体と、やさしいお顔からはとても想像できない、正義感にもとづく強い意志と行動力には驚嘆するばかりです。福島事故の後、放射線の影響を調べる疫学調査をされたり、中東の戦争後は、国際紛争を解決するために世界医師の会を作り国連に単身乗り込んだり…。おそらく誰も勝てないでしょう。横山さんが、何を思い、どんなことをしてきたか、もっともっと知っていただきたい。何の見返りも求めず、恐れず、信念を貫いてきた小さな巨人です。その勇気は、この鹿児島に希望の灯をともしてくださいました」と記しています。
俗にまみれた、いかにも政治的な候補が多い中で、横山さんは確かに異色の候補と言えます。端的にいえば「まっすぐで純粋」。かといって、熱く大声で流ちょうに語るわけでもなく、小声で言葉少な。いたって穏やかです。こんな人が鹿児島県知事になったら、県職員はじめ各界の各人が仕事しやすいだろうな、県民も暮らしやすいだろうな、と感じさせます。
事務所の壁に掲げられた看板
実は27年前の1993年、南日本新聞の「かお」欄という人物紹介の取材で、私は横山さんにインタビューしたことがあります。憲法9条をたたえる「九条賛歌」というカセットテープを横山さんが自作したのがきっかけでした。この記事の終わりあたりで、私は横山さんの行動を「静かに発奮した」と表現しました。今回の立候補も、まさに静かに発奮したんだろうな、と思ったことでした。