旅カナ-BLOG-

旅が好き!アジアが好き!海が好き!イラスト・ダイビングログブックと旅日記。

スターウォーズ エピソード?

2005-07-27 00:15:56 | Weblog
はいはい、観て来ましたよ。
もおー分かってるんですけどね。ルーカスの罠にはまっていることは。

まああれだけ雑誌やらメディアに取り上げさせ、CATVで特番を何度も何度も放送し、コンビニやら飲料メーカーやらとのタイアップキャンペーンを張りまくり(例のボトルキャップね)、いたるところで展覧会やらイベントを開催し・・・
私の立場から言わせてもらえば、「そらぁヒットせんかったら、マーケティングディレクターの首が飛ぶぜよ」って感じですかね。
聞くところによると、スターウォーズの経済効果は全世界で13兆円とか。ほほーう。もうケタが違いますわな。やりたいことやってこんだけ受けたら気持ちエエやろなあ。

で「シスの復讐」。

もうこれ以上結末が分かっちゃってる映画も他にないわけで、それをいかに過程を観客に楽しませるか?とか、「なるほど!」と膝を打たせるかとか、そういうことにものすごくエネルギーを費やしている作品だなというのが私の感想。
いえ、決して醒めてるわけじゃなく、その“人がわくわくして期待していること”に対して、「これでもか!」と、その期待以上のものをひねり出そうとする、その“喜ばせたるで!”パワーがあらゆる意味で傑出している作品だと思うわけですよ。そう、何ごとも中途半端はいけません。なんせ最後ですから。

ライトセーバーを持つヨーダのその目つきの鋭さは何やねん!と。そんな目とかそんな動きとか、したことないやんアンタ!!と、観客にツッコませる余地を随所に用意してくれている、“そこまでせんでも…”なルーカス一派のノリが、この作品を支えているのですね。

そして、この「続きもの」の強さ。もうこうなると1作1作の出来不出来なんて関係ありゃしない。「とにかく全部でひとつなんです」と言われれば、そりゃあ人は無条件に新作が出れば映画館に行くでしょう。この辺りが“2匹目のどじょう”を狙った並の続編ものとはタイムスケールと志の高さが違う。
「スターウォーズ」が映画の金字塔であり、人類の文化である理由だ。(知ってましたか?「ジェダイ」とか「ダークサイド」とか「フォース」とか、オックスフォード英語大辞典に載ってるんですよ)

ま、そんなこんなで、しっかりルーカスの戦略にはめられた日曜日でした。

シネマバトン

2005-07-13 23:40:46 | Weblog
「tt-blog」のあづま川さんからいただきました、

■過去一年間で、一番笑った映画
このところ映画を観ていないので、過去一番笑えた映画、に勝手に変えさせていただきますと、、、
『ビーン』
本当は、TVシリーズの『Mr.ビーン』がいちばん好き。どんなにつまらない気分のときでも無条件に笑えるから。

■過去一年間で、一番泣いた映画

『海猿』
あー、今TVドラマでやってるやつの劇場版ですね。CATVで観たんですけれども。なんせねえ、人が命をかけているわけですから、泣けないはずはないんですよ。うん。ずるいと言えばずるい。しかしなあ、「海底30m・バディは身動き出来ない、タンク残圧30、片道1人分だ」てな状況で、あんなに2人とも冷静なはずはない。いや、きっとない。しかし男の友情は…

次点/『フェーン・チャン-僕の恋人』。ぼろぼろ泣くかと言われるとそうでもないけど、じんわり来ます。タイの映画で、小学校の頃の初恋の映画なのね。誰にでも覚えのある甘酸っぱい思い出と、懐かしい風景、そして70年代タイヒット歌謡オンパレードで、ご当地では2004年のベストヒット作だったらしい。主役の2人もかわいらしいのでぜひ観てほしい。

■ 心の中の5つの映画

これが難しい!5本でしょ?だってこの歳まで一体何本映画を観たのさ!初めて自分で観に行った映画が中学1年生のときの「復活の日」。それからTVで観たのも含めれば500本は観てるぞ、絶対。そのうちの5本…。むう、悩む。
基本的に自分の好きな映画の傾向として“子どももの”というのが挙げられる。子どもが主人公の映画はまずほとんどハマる。単純なんかなあ?映画に何を求めるか?だと思うんですけどね。

『スタンド・バイ.ミー』
これは、もう本当に特別な映画。何度観たか分からない。サントラのテープ(当時!)も擦り切れるほど聴いた。同じような子ども時代の思い出が自分にもないわけではないけれど、自分が“少年”という生き物でなかったことがこれほど悔やまれたことはなかった。また、この映画の公開当時、同じ大学の先輩が事故で亡くなって、“友情”とか“人が死ぬこと”とか、そういう自分の生身の感情と重なって記憶されていることも、この映画を他とは違う特別な存在にしている大きな理由だと思う。そして、私は大学生だったにも拘らず、13歳のリバー・フェニックスに恋をした。


『恋する惑星』
先のミュージックバトンでも紹介したウォン・カーウァイ監督の出世作。恋し始めたときのどぎまぎする感じ、自分でもどうにもコントロールの利かなくなる行動。それによって自分の思いとは裏腹に相手とすれ違ってしまう…そんな叫び出したくなるような恋心が、でも、とってもコミカルにあっけらかんと描かれていて、私はこの映画を見ると“イエス!”と天にこぶしを突き上げたくなる。失恋もの?なんだけど、めちゃめちゃ元気が出る映画。香港という街を素材にした圧倒的にスタイリッシュなカメラワークにも目を見張らされる。そして私は映画の中の金城武くん・モウに恋をした。つづく『天使の涙』『楽園の瑕』『ブエノスアイレス』および前作の『欲望の翼』も同等に捨て難いが(なんせ“我が青春のウォン・カーウァイ”なんで…)、ここは最初に出会った衝撃の1作目ということで、『恋する惑星』が殿堂入り。

『友だちのうちはどこ?』
イランの巨匠アッバス・キアロスタミの不朽の名作。文句なく大好き。偶然持って帰ってしまった友だちの宿題のノートを「返さなくっちゃ」というただその一心で、隣町へ1人で駈けて行くアハマッドくん。その大きなうるうるの瞳と、素晴らしいラストに、何度観ても1人スタンディング・オベーション状態。アハマッドくんのあの必死さは半ドキュメンタリーという手法の賜物だと思うが、人が生まれながらに持っている良心とか純粋さというものが立ち現われていて、深く心打たれる作品。つづく『そして人生は続く』『オリーブの林をぬけて』の2作品と合わせて“ジグザグ道3部作”などと呼ばれたりするが、余計なものの何もないこの1作目がやはりいちばん素晴らしい。たくさんの子どもたちに見せたい映画。他にキアロスタミの作品としては、『桜桃の味』と『トラベラー』が最高だと思う。とにかく好きなんです。映画祭でも会ったけど、いい人だったな、キアロスタミ監督。

『グランブルー』
「ああ、やっぱりな」と思ってるでしょ?ええそうですとも。好きですよ、グランブルー。青い海、深い海、イルカの鳴き声、星空のジャンプ…。これを観てダイバーになったわけではないが、今でもイルカとスキンダイビングで泳ぐ野望は持ち続けている。そして月並みだがシチリア島のタオルミナに行ってみたい。エンツォことジャン・レノに惚れる一作。リュック・ベッソンはフランス時代の作品の方が好きで、『ニキータ』はグランブルーとはまた違う意味で私のベスト作品である。『レオン』も好きだが、やはりハリウッド臭い。魂売ったなって感じ。『アトランティス』は良いね。海の生き物が生き生きとしていて、それがなぜか嬉しくて泣ける。

さあ、ここまで来てあと1作品。困った。本当に困った。選べないぞ…
とりあえず候補作は…

『地球交響曲-ガイアシンフォニー』『少年、機関車に乗る』『ナビィの恋』『ウンタマギルー』『パイナップル・ツアーズ』『マニカの不思議な旅』『ミツバチのささやき』『カラスの飼育』『白い馬』『ウルガ』『ニュー・シネマ・パラダイス』『ライフ・イズ・ビューティフル』『イル・ポスティーノ』『ブエナビスタ・ソシアルクラブ』『もののけ姫』『ラブソング』『クライング・ゲーム』『フル・モンティ』『ブルース・ブラザーズ』『ギルバート・グレイプ』『アタック・ナンバーハーフ』『君さえいれば-金枝玉葉』『さらば我が愛-覇王別姫』『ブレードランナー』『機動戦士ガンダム-哀・戦士編』『銀河鉄道の夜』『ライオンキング』『七人の侍』『晩春』『長屋紳士録』『ベルリン・天使の詩』『青いパパイヤの香り』『夏至』『シクロ』『カウガール・ブルース』『ムトゥ・踊るマハラジャ』『トップハット』『雨に唄えば』『アラジン』『さよなら子どもたち』『アパートの鍵貸します』『ローマの休日』『未来世紀ブラジル』『今を生きる』『戦場のピアニスト』『ソピョンジェ-風の丘を越えて』『月はどっちに出ている』『天空の城ラピュタ』『運動靴と赤い金魚』・・・・

うーんうーん、
しまった。本当に書けなくなってしまった。誰かこの中から選んで下さい。何でも語ります。。。

■観たい映画

『星になった少年』
かの柳楽優弥くんが主演の映画。と言っても「誰も知らない」はテレビでちらっと観ただけなので、どんな映画なのか知らない。。でも何となく観たい。

■次の人につないで行く(ブログに限定する)

さーさーお待ちかね、お返しするときが来たわ。「今日のインド」のyasuくん。頼むわよ。え?この1年日本に居なかった?インド映画のことでも語りなよ。(笑)
それから、この前ミュージカルバトンに素直に応えてくれた「徒然BLOG」のkikunoriさん。またまた頼んじゃってイイかしら?
そして久々にこんにちは、「背面飛行が止まらない」のRyuさん。元気ですかーー?コメントもTBもしてなかったけど、ブログ見てますよー。映画好きのRyuさんなので、楽しみでーす。

ではでは、みなさん、よろしくお願いします。

シネマバトン

2005-07-13 23:39:33 | Weblog
「tt-blog」のあづま川さんからいただきました、

■過去一年間で、一番笑った映画
このところ映画を観ていないので、過去一番笑えた映画、に勝手に変えさせていただきますと、、、
『ビーン』
本当は、TVシリーズの『Mr.ビーン』がいちばん好き。どんなにつまらない気分のときでも無条件に笑えるから。

■過去一年間で、一番泣いた映画

『海猿』
あー、今TVドラマでやってるやつの劇場版ですね。CATVで観たんですけれども。なんせねえ、人が命をかけているわけですから、泣けないはずはないんですよ。うん。ずるいと言えばずるい。しかしなあ、「海底30m・バディは身動き出来ない、タンク残圧30、片道1人分だ」てな状況で、あんなに2人とも冷静なはずはない。いや、きっとない。しかし男の友情は…

次点/『フェーン・チャン-僕の恋人』。ぼろぼろ泣くかと言われるとそうでもないけど、じんわり来ます。タイの映画で、小学校の頃の初恋の映画なのね。誰にでも覚えのある甘酸っぱい思い出と、懐かしい風景、そして70年代タイヒット歌謡オンパレードで、ご当地では2004年のベストヒット作だったらしい。主役の2人もかわいらしいのでぜひ観てほしい。

■ 心の中の5つの映画

これが難しい!5本でしょ?だってこの歳まで一体何本映画を観たのさ!初めて自分で観に行った映画が中学1年生のときの「復活の日」。それからTVで観たのも含めれば500本は観てるぞ、絶対。そのうちの5本…。むう、悩む。
基本的に自分の好きな映画の傾向として“子どももの”というのが挙げられる。子どもが主人公の映画はまずほとんどハマる。単純なんかなあ?映画に何を求めるか?だと思うんですけどね。

『スタンド・バイ.ミー』
これは、もう本当に特別な映画。何度観たか分からない。サントラのテープ(当時!)も擦り切れるほど聴いた。同じような子ども時代の思い出が自分にもないわけではないけれど、自分が“少年”という生き物でなかったことがこれほど悔やまれたことはなかった。また、この映画の公開当時、同じ大学の先輩が事故で亡くなって、“友情”とか“人が死ぬこと”とか、そういう自分の生身の感情と重なって記憶されていることも、この映画を他とは違う特別な存在にしている大きな理由だと思う。そして、私は大学生だったにも拘らず、13歳のリバー・フェニックスに恋をした。


『恋する惑星』
先のミュージックバトンでも紹介したウォン・カーウァイ監督の出世作。恋し始めたときのどぎまぎする感じ、自分でもどうにもコントロールの利かなくなる行動。それによって自分の思いとは裏腹に相手とすれ違ってしまう…そんな叫び出したくなるような恋心が、でも、とってもコミカルにあっけらかんと描かれていて、私はこの映画を見ると“イエス!”と天にこぶしを突き上げたくなる。失恋もの?なんだけど、めちゃめちゃ元気が出る映画。香港という街を素材にした圧倒的にスタイリッシュなカメラワークにも目を見張らされる。そして私は映画の中の金城武くん・モウに恋をした。つづく『天使の涙』『楽園の瑕』『ブエノスアイレス』および前作の『欲望の翼』も同等に捨て難いが(なんせ“我が青春のウォン・カーウァイ”なんで…)、ここは最初に出会った衝撃の1作目ということで、『恋する惑星』が殿堂入り。

『友だちのうちはどこ?』
イランの巨匠アッバス・キアロスタミの不朽の名作。文句なく大好き。偶然持って帰ってしまった友だちの宿題のノートを「返さなくっちゃ」というただその一心で、隣町へ1人で駈けて行くアハマッドくん。その大きなうるうるの瞳と、素晴らしいラストに、何度観ても1人スタンディング・オベーション状態。アハマッドくんのあの必死さは半ドキュメンタリーという手法の賜物だと思うが、人が生まれながらに持っている良心とか純粋さというものが立ち現われていて、深く心打たれる作品。つづく『そして人生は続く』『オリーブの林をぬけて』の2作品と合わせて“ジグザグ道3部作”などと呼ばれたりするが、余計なものの何もないこの1作目がやはりいちばん素晴らしい。たくさんの子どもたちに見せたい映画。他にキアロスタミの作品としては、『桜桃の味』と『トラベラー』が最高だと思う。とにかく好きなんです。映画祭でも会ったけど、いい人だったな、キアロスタミ監督。

『グランブルー』
「ああ、やっぱりな」と思ってるでしょ?ええそうですとも。好きですよ、グランブルー。青い海、深い海、イルカの鳴き声、星空のジャンプ…。これを観てダイバーになったわけではないが、今でもイルカとスキンダイビングで泳ぐ野望は持ち続けている。そして月並みだがシチリア島のタオルミナに行ってみたい。エンツォことジャン・レノに惚れる一作。リュック・ベッソンはフランス時代の作品の方が好きで、『ニキータ』はグランブルーとはまた違う意味で私のベスト作品である。『レオン』も好きだが、やはりハリウッド臭い。魂売ったなって感じ。『アトランティス』は良いね。海の生き物が生き生きとしていて、それがなぜか嬉しくて泣ける。

さあ、ここまで来てあと1作品。困った。本当に困った。選べないぞ…
とりあえず候補作は…

『地球交響曲-ガイアシンフォニー』『少年、機関車に乗る』『ナビィの恋』『ウンタマギルー』『パイナップル・ツアーズ』『マニカの不思議な旅』『ミツバチのささやき』『カラスの飼育』『白い馬』『ウルガ』『ニュー・シネマ・パラダイス』『ライフ・イズ・ビューティフル』『イル・ポスティーノ』『ブエナビスタ・ソシアルクラブ』『もののけ姫』『ラブソング』『クライング・ゲーム』『フル・モンティ』『ブルース・ブラザーズ』『ギルバート・グレイプ』『アタック・ナンバーハーフ』『君さえいれば-金枝玉葉』『さらば我が愛-覇王別姫』『ブレードランナー』『機動戦士ガンダム-哀・戦士編』『銀河鉄道の夜』『ライオンキング』『七人の侍』『晩春』『長屋紳士録』『ベルリン・天使の詩』『青いパパイヤの香り』『夏至』『シクロ』『カウガール・ブルース』『ムトゥ・踊るマハラジャ』『トップハット』『雨に唄えば』『アラジン』『さよなら子どもたち』『アパートの鍵貸します』『ローマの休日』『未来世紀ブラジル』『今を生きる』『戦場のピアニスト』『ソピョンジェ-風の丘を越えて』『月はどっちに出ている』『天空の城ラピュタ』『運動靴と赤い金魚』・・・・

うーんうーん、
しまった。本当に書けなくなってしまった。誰かこの中から選んで下さい。何でも語ります。。。

■観たい映画

『星になった少年』
かの柳楽優弥くんが主演の映画。と言っても「誰も知らない」はテレビでちらっと観ただけなので、どんな映画なのか知らない。。でも何となく観たい。

■次の人につないで行く(ブログに限定する)

さーさーお待ちかね、お返しするときが来たわ。「今日のインド」のyasuくん。頼むわよ。え?この1年日本に居なかった?インド映画のことでも語りなよ。(笑)
それから、この前ミュージカルバトンに素直に応えてくれた「徒然BLOG」のkikunoriさん。またまた頼んじゃってイイかしら?
そして久々にこんにちは、「背面飛行が止まらない」のRyuさん。元気ですかーー?コメントもTBもしてなかったけど、ブログ見てますよー。映画好きのRyuさんなので、楽しみでーす。

ではでは、みなさん、よろしくお願いします。

「沖縄文化論-忘れられた日本」

2005-07-09 00:59:19 | Weblog
こんな本を読んでいます。
「沖縄文化論-忘れられた日本」(岡本太郎著/中公文庫)

沖縄が好きである。十数年前、大学の卒業旅行で友達と2週間かけて本島と八重山を回ったときから、オキナワ教の教祖となり、沖縄の魅力について伝導して回った。同時に、沖縄について勉強することも欠かさず、泡盛の研究(飲んでるだけ)、民謡の研究(踊ってるだけ)をメインに、沖縄に関する本を色々と読み漁ったものである。まあ“沖縄”と名がつけば、とりあえず何でも反応する体と言っていい。

しかし最近の行き過ぎたオキナワ信仰にはいささか教祖としては興醒めしていた感もあり、“こんなにナイチャーが移住しちまったら沖縄じゃねえじゃんかよ”と、変わって行く沖縄の姿を斜に構えて見ていたところも正直ある。

そんな私が久々に反応した『沖縄』の文字。

かの岡本太郎が、まだ沖縄が今日のようにナイチャーの手によって彼らに都合良くイメージされた“スローライフの楽園”に作り替えられてしまう前の、ナマの、あらあらしくて、どんくさくて、衝撃的なほど何もない、それゆえ命の力強さに満ちていた頃の沖縄に触れた“肌触り”を、その澱みない筆致で描いて行く。
生っちょろい旅行記なんかとは違う、芸術家が見た日本の原点、文化の魂を、まだ読み始めたばかりのこの本から感じている。すごいぜ、岡本太郎。

「猫語の教科書」

2005-07-08 00:57:33 | Weblog
こんな本を読みました。
「猫語の教科書」(ポール・ギャリコ著、ちくま文庫)

「人間の家を乗っ取る方法」から「じゃまする楽しみ」まで、“猫による猫のための「快適な生活を確保するために人間をどうしつけるか」というマニュアル本”。これが結構面白かった。“ああ、あいつらはすべて分かってやっていたのか”と、猫を飼ったことのある人なら誰でも、自分が猫を飼っているつもりで、実はやつらの奴隷だったという事実に、今さらながら気付いて苦笑せずにはいられません。
写真の猫ちゃんがこれまたチャーミングで。「この声、この仕草に騙されとったよなあ、自分」としみじみ笑えます。

でも、私にとってはこれが意外と、“女が男という生き物を上手に操り自分のものにする方法”と読めなくもなくて、その点も勉強になりました。(今さらかよ!)本の中で著者の猫も言っています。(彼女はメスで、この本は彼女が自分でタイプライターを打って綴ったのです。)“女性は多くの点で私たち猫に似ています。女たちはものすごく頭がいいから、けっして軽く見てはなりません。猫が男をモノにする手練手管を、女性は同じ目的で、もう使っています。”と。

男性の皆さん、女性のような猫と、猫のような女性にはお気をつけ下さい。(笑)