【母を詠む】
脇さんのお母様を詠まれた句を調べているうちに、わたくしは一体全体どれだけ母を詠んだのかが気になった。そして調べました。それを紹介させていただきます。
五月雨母なる吐息孕みけり
喜寿の母立夏の朝の背すぢ伸ぶ
春炬燵母をらぬ日はぬくもれず
ふくよかな母の齢にさくら餅
母の日や母の日課の雨戸開く
紙風船ふはりと母の息を吐き
母の日や山の端ほのと暮れ残り
新茶汲むしみじみ母の米寿かな
虚子・こもろ俳句大会市長賞
柚子湯出て母金色の香を放ち
数の子の入れ歯噛み合ふ卒寿母
母は厨秋灯小さく点しをり
花八手薬の匂ふ母の家
葱刻むひかりのなかに母がをり
数へ日の指ひとつづつ母は折り
※典比古
「五月雨母なる吐息孕みけり」の句は、若き頃俳句結社「あざみ」に所属していた19歳のときの句ですが、以下は平成12~令和2年までの句です。
ごく最近、修さんが描いてくださった、わたくしの母の93歳(今月5月20日は満95歳)の誕生日に撮影したものからです。
タイトルは【髪飾りのおかあさん】
虚子・こもろ俳句大会市長賞
柚子湯出て母金色の香を放ち
記念の盾をいただきました。
尚、14日は【ワタシノ着タイ夏ノ服】展の記事を。修さんを入れた6人の作家展です。