●MNPとともに歩んだ2006年
MNPだかNMPだか、いつまでたっても覚えられなかった。番号変えずにいられるなら、キャリアを変える人も出るかもしれない、それってもしかしたらすごいこと?と、お祭り気分だけが盛り上がった。しかし、
総務省に「MNPってなあに?」と質問に行き、サッと冷静になった。混乱が起きるのを総務省は非常に恐れていた。案の定、SOFTBANKの「予想外」な作戦に翻弄された部分もあるが、auが顧客を増やし、DoCoMo独占市場となっていたケータイ業界を、いいほうに戻してくれたのはいいことだ。MNPはまだ続く。新入学新社会人の大量発生する2007年の春には、また大きな波がくるはずだ。auはもちろん、SOFTBANKだってまだわからない。
●Bluetoothの実用化
端末のデキと、キャリアのサービスを別に考えると、やはり旧VodafoneであるSOFTBANKはすごかった。904SHの液晶の美しさ、905SHの予想外の動きをするワンセグ。決定打ともいえるこの2つの端末には、実はBluetoothが搭載されていた。これによって一気に、Bluetoothアクセサリーの需要が伸びたんだと私は思ってる。
DoCoMoではパナソニック、富士通など数台、auは東芝のW44Tだけという台数の少なさをカバーするかのように、SOFTBANKのラインナップにはほとんどBlutoothが搭載されていた。車に乗る人が必ずヘッドセットを使う今、Bluetoothの便利な無線のヘッドセットを使い出したら、もう後戻りはできない。Bluetooth搭載端末から「どれにしようかな」と選ぶようになるのは間違いない。
2006年はまだ、使い勝手のよいBluetoothヘッドセットが手ごろな値段で手に入らなかったので爆発的ヒットはなかったが、国内のメーカーがよいヘッドセットを出せば絶対流行ると思う。今のところ、私がいろいろ使ってみて一番いいなと思うBluetoothヘッドセットは、910Tについてくるやつと、PLANTRONICS社の
DISCOVERY 640がイチオシ。音楽聴くなら910Tのやつ、通話するならDISCOVERY 640に限る。まぁ、女性の耳の形に合うって基準だけどね。
先日
パナソニックから出たやつも実は買ってみたのだが、ごめん、いまいち。国産メーカーのヘッドセットはまだまだこなれてない気がする。音楽か通話か用途をわけてもいいと思う。だから2007年は、国産メーカーがもう少し、きもちよくつかえるヘッドセットを開発して欲しい。そして各キャリアは、Bluetooth搭載するかどうかということを、もっと冒険して大胆に決めて欲しいと思う。搭載端末が増えれば市場が活性化するのは間違いないのだから、キャリアにとってもわるいことじゃないでしょ?
●ワンセグはどうなる?
2006年はワンセグ元年でもあった。私も、ソフトバンクの905SH、auのW41H、W43Hの三台のワンセグを今年購入した。テレビを買うとなると2011年のアナログ停波を考えてどうしよう、どうしよう、まだ待つべき?安くなる?と思ってしまう私だが、ワンセグは躊躇なく買えた。なぜか?...ワンセグケータイだからだ。メールと通話しかできない「かんたんケータイ」でも、おサイフケータイ機能がついても、ワンセグがついても、値段はそんなに変わらない。しかも、受信可能地域であれば、非常にきれいに実用的に使えるテレビなのだ。
そう、ワンセグケータイは小さなテレビ。最初は外出中にテレビを見るようになるのかな?と思って買ったけれど、家で今までテレビを見れなかったときに見る用途で使うことが多かった。たとえば、家族でチャンネル争いしたとき、負けたほうがワンセグケータイで見る。台所で洗い物してて音しか聞こえないけれど見たい番組がある。そんなときも迷わずワンセグの登場。子ども部屋にテレビを設置するなんて絶対いやだけど、パスワードロックかけられるワンセグケータイなら必要に応じて貸し出してもいいと思える。
大画面の美しい液晶の薄型TVがリビングに一台あれば、あとはワンセグケータイだけでいい。そんな風に使われるようになるのではないかと、2007年を予測している。だってほら、
ワンセグケータイのための三脚とか、売れてるみたいよー。絶対みんな、家でワンセグしてるんだとおもう。
まだ各キャリアのワンセグケータイのラインナップが出揃ってないが、2007年はいろいろ出てくる。そうなれば一気にワンセグは普及するはず。2007年の今頃は、ワンセグケータイなんて珍しくもないだろう。
●ケータイのデコレーション
薄型流行だった2006年の端末たち。2007年も薄型流行にはなるとおもう。昨年の年末は「
ケータイのアクセサリーが上質になってきた」と書いたが、2006年はデコレーションが普及した年だとも言える。だから、元が薄型のものにデコする傾向があったのかも。それまではとんがった男性が、ケータイを車のような塗料で塗装するくらいだったのが、今では女性が好き勝手にデコする世の中に。スワロフスキービーズをべったり貼り付けたり、
姫デコしたり。
私も3月に日経デジタルARENAで
デコ電特集させてもらったが、こんなにデコ電がメジャーになるとは思わなかった。これは2007年もどんどん過激になると思う。そして反発するようにシンプルな端末も人気が出るだろう。とにかくデザインはより個性を重視して選ぶことになるのは間違いない。
●あたりまえのおサイフケータイ
2006年も後半になると、おサイフケータイなんて珍しくもなくなってきた。モバイルsuicaとEdyが健闘して一気に加速しつつ普及したと言える。すでにおサイフケータイ機能を搭載した端末をもつ人は多い。でも使わないでいた人もいるだろう。しかし間違いなく2007年はおサイフケータイが使える店も増え、使わないと不便であると思う人が増えるはず。2007年の4月頃からじわじわ増加して、年末にはお年寄りから子どもまで、Edyで買い物してるはず。現金の流通にも影響を及ぼすほど、硬貨の使用頻度が減るだろう。いいことなんじゃないかと思うよ。デジタルに管理できるから、思うほど無駄遣いの促進にはならないことに、みんなが気がつくはず。
●iPodと音楽ケータイの攻防
やっぱりiPodは強かった。2007年もiPod利用者はどんどん増えるはず。でも、ケータイの電池の寿命さえiPod並になれば、どうだろうか。Bluetooth対応ケータイなら、端末の重さも気にならない。SDカードで音楽データを更新するのは、iPod式より楽ではないかとも思うし、iTuneのデータもそのまま流用できるようになっている。もしかすると、Bluetoothの普及とともに、ケータイで音楽を聴くスタイルは、iPodをしのぐかもしれない。私はそう詠んでいる。
●GPSケータイと車のナビの共存
助手席ナビとして定着しつつあるGPS搭載ケータイもかなり増えた。ケータイを買う条件に「おサイフケータイ機能、Bluetooth、GPS」の三種の神器を並べる人も多くなってきた。車のナビが普及しているのに、ケータイのGPS機能もみんな欲しいと思うのは、使い道がそれぞれ違うから。徒歩と電車なら、GPSケータイじゃないとダメだから。車のナビの代わりにGPSケータイを使うのは、ちょっと画面が小さすぎる。なのでこれは共存するはず。車のナビの情報は自動更新できないものも多いので、保険としてGPSケータイを持つ人も多くなるはず。あとはGPS機能を使うと電池があっという間に減るという欠点さえ改善されればいい。2007年には多くの人がGPSケータイを頼りに動き回るようになるはずだ。
●ウィルコムの進撃
2005年の12月にW-ZERO3を買ってから、すっかりウィルコムづいてしまった私。2006年は、W-ZERO3[es]とキッズケータイpapipoを2台入手した。
[es]は日記も書いているが、非常に使いやすいスマートフォンである。スマートフォンではないと思うくらいにケータイに近い。親しみやすいのにフルキーボードがついてる便利さ。Windowsモバイルであることの安心感。ノートパソコンの代わりになるくらい、信頼できる。この立ち位置は、他のスマートフォンを凌駕している。他のスマートフォン、
X01HTとかは使い方が難しすぎるよ。その点[es]は簡単に使えるのがすごくいい。
キッズケータイはいろいろあるが、電波がPHS波で子どもの身体に安心で、ききとりにくい子どもの声もはっきり聞こえる実用性、通話料金の安さ、5歳児でも安心して持たせられる使い勝手、すべてにおいてpapipo!に勝る端末はなかった。ちょっとチープだけど、子どもにはちょうどいい。このシリーズはまだまだ進化すると踏んでいる。
●私のケータイ of the Year 2006
フェリカチップ容量のぐんと増えたDoCoMoのSH903iは、おサイフケータイマニアな私には必携の一台。SOFTBANKの905SHも、予想外の動きとワンセグの使いやすさでシャープマニアな私の心をガッチリキャッチ。W-ZERO3[es]も、いろんなカスタマイズが楽しかった。
だけど、一台だけ選ぶとしたら、SOFTBANKの910Tだ。Bluetooth搭載の使い勝手、海外でも使えるし、Bluetoothヘッドホンがおまけについていたのもポイント高い。内蔵メモリが1GBというのも、いいよねー。これに、おサイフケータイ機能とワンセグがついてたら完璧なのに。それがないばっかりに、メインケータイにはできなかったけど。
2007年のケータイには「おサイフケータイ、Bluetooth、GPS、ワンセグ、GSM」の5点全部入りのケータイが出ることを、心から期待しつつ、ことしのしめくくりとさせていただこう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。来年も、どうぞよろしく。
あっ、
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