イギリス大学院留学記@Imperial College London

一年間の留学で経験する内容をふんだんに綴り、ロンドン生活の魅力を友人・家族や今後留学される方達に伝えられたらと思います。

春学期の授業

2011-01-19 01:10:15 | 日記
未だに先学期の課題が残っているので
まだ何となく新学期に入った気分に移行しきれてないのですが、
先週月曜日に実施された模擬試験を皮切りに冬学期がスタートしました。

ちなみに残ってる冬学期の課題はT4交通経済の
「ロンドンの渋滞税に関する議論をまとめるエッセイ」で
決して提出を先延ばしにしてるわけではなく
締め切り自体が2月のはじめだってことをアピールさせて下さい><

受験生でもないのに模擬試験ってなぁにって感じですが、
インペの交通修士では、5月に冬・春学期の試験がまとめて行われるため
その負担を少しでも抑えてあげようっていう教職員の計らいの下
前期に習った科目のうち2つを選んで本番さながらのテストを受けるようになっています。

ただ、冬休み明け、冬休みの課題が意外と多い、模擬試験は成績評価に関係ないという
3つの理由でほとんどの学生がノーベンで模擬試験に臨むのが実態。
中には受験を放棄して課題の最終追い込みのため図書館にこもってる人もいました。
僕も2日目はそうせざを得なくなってしまったので人事ではないですね。

試験のプレッシャーの話をしたのでついでにもう一つ。
グーグル等の検索エンジンで”exam stress”ってタイプしてもらえば分かるのですが
一番上に来るのがインペの保健センターのページです。

どうやら本大学は試験による過度のプレッシャーから
体調を崩す学生が後を絶たないようなので
試験を乗り切る戦略や不安の解消法が事細かく記されています。
これは特に学部生と接することで気付くのですが、
数字は学科によって異なると言えど、
1年時に10~15%の学生が、
2年次にも約5%の学生が試験の成績が思わしくないため退学処分になるようです。
実際に去っていく友達を見てきた学部の上級生が試験前に感じるプレッシャーは
特に物凄いもののようで試験前は図書館に足の踏み場もないほどの人が超真剣な顔をして
寝袋・枕持参で泊り込みを続けるため、異様な雰囲気になるよとのことでした。

僕も修士だからと言って看過できないのが実情で
実際には例年5~10%ぐらいの学生が予定の1年で修了できないようです。
いやぁ、考えただけでも心臓の鼓動が聞こえてくるほど焦ってきます。
これもexam stressに襲われてる兆候ですかね?笑

さて、秋学期には交通工学の基礎である
T1交通とその背景
T2計量的手法、
T3交通工学
T4交通経済
T5交通需要とモデル
T6交通政策
とミクロ経済学を受講し、じっくりと各分野の理論を固めることが出来ました。
また、数式を多用する授業に助けられ語学面で不利に感じる場面が少なかったです。
これらの授業のおかげでイギリスの交通システムに関する理解が深まったり、
やっと理系らしい内容も英語で表現できるようになったかなと思います。
この辺については後々詳述できればと考えています。

春学期ですが、14個の選択科目から
個人の興味や研究候補分野に照らし合わせて4つを受講することになっています。

各授業、定員が8名を超えないと開講されないというルールなので、
数学を駆使して定量モデルやシミュレーションの理論を極めるモデル派と
航空、ロジスティック、環境、制度、政策等のソフト派に自然と大別され、
(つまり、他の道路設計や構造工学の受講希望者は希望通りには行かず、
開講が決まった授業からピックアップせざるを得なくなっていました)
僕は希望通り後者の授業を取ることになったのです。

以下が今セメの時間割。

月曜日
9~11時:T9 Public Transport/公共交通 @UCL
阪大時代からお世話になったことのあるニック先生の授業とあって
是が非でも取ろうと考えていた授業。
名前の通り公共交通とは何かを突き詰めて考えていく授業とあって
これまで何気に使っていた言葉に対するイメージが先週の授業を受けただけでガラッと変わりました。
課題がなく、テスト一発勝負だってのも考慮に入れ
最後の最後まで悩んだ結果、この授業は聴講させてもらうことに。

火曜日
9~13時:T17 Intelligent Transport System/ 高度交通システム
今一番流行の分野と言っても過言ではないのでしょうか?
高速の料金所、電車、バス、飛行機等の電光掲示板、
ロンドンの至る所に設置されてるカメラ等でお馴染みの
新総合交通システムの技術を深く理解するための授業です。

14~18時:T20 Freight Transport/貨物交通(ロジスティック)
妻が大阪出身なんだよと声をかけてくれた優しいベル教授の授業。
世界規模でのサプライ・チェーンについて様々なケースと共に学び、
グループ及び全体で議論していくコース。

水曜日:
11~13時:T23 Air Traffic Management/航空交通マネジメント
ライト兄弟によって成功して以来、順調に発展を遂げてきた飛行機。
今では秒単位で世界各地の空港から離陸、着陸するこの乗り物を
管理する制度や仕組みを現地調査と共に学ぶ授業。

木曜日
9時~13時:Transport and the Environment/交通と環境
環境に対する注目が高まるにつれて、CO2総排出量の約20%を占める
交通部門の環境対策が課題になってきています。
イギリスの各交通機関の環境に対する影響度合いを
各種法で評価し、議論していくのがこの授業。


以上の授業に加えて、今セメは修士論文の準備と両学期分の試験対策を着々と進めて
いくので勉強漬けの日々になりそうです。いやぁ楽しみ♪

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8 コメント

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Unknown (なるき)
2011-01-19 15:50:52
その勉強好き具合、変態やな(笑)

いやでも、中身は本当に面白そう。
街好き、旅行好き、乗り物好きにはたまらないね~

特に、Intelligent Transport System, Freight Transport, Air Traffic Management は建築学科の俺でも非常に興味のあるタイトルだから、なおきの復習、試験勉強も兼ねてまとめをブログにアップして下さいな。よろしくです。帰国したら講義もしてね。

てかこの辺の科目は、こうのさんも言ってたけど、日本の大学ではあまり扱われていないのかな?
だとしたら、やっぱり本場に行く意味あるよなぁ、と思った。
改めて、なおきすげーな、と。

その知識を使って将来どんなことをしてくれるのかと思うと、楽しみでならない。
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Unknown (YANO)
2011-01-19 16:21:03
交通関連だけで授業固められるとかええな!
わくわくする授業ばっかだ!!

ちなみに俺はモデル派なんで,がんがるおー!
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街好き、旅行好き、乗り物好き (naoki)
2011-01-19 18:07:26
なるき
そうそう。交通が好きな人間にはたまらんコースです。そもそもこっちの交通工学コースは交通を愛して止まない人たちの集まりって定義できるぐらいみんな各国の事情に明るく、職務経験持った人or現在も持ってる人が1/3はいるんで、現在進行形のプロジェクトの内情とかを伺えるのも利点のひとつやわ。

Intelligent Transport System, Freight Transport, Air Traffic Managementについて日本の大学では~て議論はできないけど、俺が知ってる範囲では授業で2,3回取り上げられることはあるけど、単一の授業として成立するほど体系化されてないと思います。

復習、試験勉強内容に関して了解♪
その際は指摘、突っ込みよろしくです。
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モデル! (naoki)
2011-01-19 18:12:01
矢野っち
研究も仕事もモデルって感じだよね♪
参考までに授業のシラバスのっけときます。
http://www.ulcts.cv.imperial.ac.uk/html/CourseInformation/unitList.asp#coreUnits
モデル派はT8,T11,T14,T17をセットで取るのが常套手段のようです。
日本語で書かれた分かりやすい交通経済の書籍何か知ってたりしない??
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Unknown (祐太)
2011-01-20 11:27:59
ナオキくん頑張って~~!(はぁと)
スカイプしようね(はぁと)
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Unknown (takeshi)
2011-01-21 07:53:53
なるほどー。こういうの見てるとやっぱり、ENPCが、大学系に比べいかにジェネラリスト教育やってるかってのがよくわかるな―。
授業数見てても、やってる内容見てても。うちも交通学科あって一学期の内容とかは割とにてるけど、授業数がもっと多くて法律とか企業管理とかそういうのもやってって感じだからな―。もっとMBA的なものに近いのかも。
いずれにしてもノイローゼにならないよーに頑張ってね(笑)
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Unknown (naoki)
2011-01-23 23:33:26
Yuta,
Thank you!!
家におる時はオンラインにしてるから
いつでもcall me or text me!
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Unknown (naoki)
2011-01-23 23:42:39
Takeshi
こっちのコースは交通専門家の育成学校って感じで、他の専攻見てても、橋梁なら橋梁専門家、水なら水ってことで範囲としては狭いけど、かなり突っ込んで勉強できるかなと。
ただ、コースとしてはTransportだけのコース、Transport plus business management、
Transport plus sustainable developmentの3コースがあるから、後者2つを取ってる人のカリキュラムは交通2/3、business or SD1/3って感じやわ。

とにかく忙しさに振り回されることでノイローゼ回避できるようにするわw
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