肉食べるといいよ!

天体写真を中心とした趣味のブログ

厳しい天城遠征

2017-02-26 | 遠征~天体写真撮影遠征の記録

どうもです!!

 

土日を使って天城高原に遠征してきました。
今回は久しぶりにM&M氏と一緒です。

 

私は基本的には土曜も仕事がデフォルトなので、使う機会が少なく余りまくっている有給の早退を使って仕事場から直接天城高原に向かいました。

 

予報は一応晴れそうだったものの完全な快晴というわけにはいかなそうな雰囲気でしたが、ジャスト4時間で明るいうちに現地に着くと、案の定高層の薄雲がひっきりなしにかかる微妙なコンディションでした。
何とかなるだろうとセッティングを開始、薄明終了の19:00過ぎに撮影に入ることができました。

仕事場から撮影地に向かっても、明るいうちにセッティングができる季節がようやくやってきましたねえ。。。

 

ところで、新月の週末だけあって現地は天文屋さんで大盛況。
空いているときにしかココ天城に来たことがなかったので、初めて人気撮影地だということを実感しました。
(前回は広い駐車場に私一人しかいませんでしたからね笑) 

 

さて、前回の記事にあるように、SI8の自動コンポのおかげでようやく真面目に画像処理を始めました。
というわけで、今回もちゃんと多数枚撮影して、しかもフラットだけでなくダークとフラットダークまで撮ってきましたよ!

 

では早速ですが、家に帰ってササっと処理した今回の成果です。

 

まずはコレ

撮影日時 2017年2月25日19:15から360秒×38枚 総露光時間3時間48分
撮影光学系 タカハシFSQ-106ED(530mm・F5主焦点)
撮影デバイス D810A(ISO3200)
架台 iOptron CEM60-EC
ガイド M-GENによるオートガイド(ガイド鏡:コーワLM100JC)
撮影地 天城高原

魔女の横顔です!

コイツを導入するのは骨が折れました。

私は浅田英夫さんの星雲星団ウオッチングを導入時や対象を選ぶときのほぼ唯一に近い拠り所としてます。
ところが、この本には魔女の横顔が出ていない笑
結局、コイツがIC2118であることを教えてくれたのはGoogle先生でした笑
そんなこんなでこのナンバーを入力して無事に自動導入したのですが、次のハードルが…
私は現在はPCレスの撮影システムを組んでいます。
したがって、自動導入があったとしてもちゃんと正確に導入できているかどうかの確認や微調整も含めて結局は試写を繰り返して構図を追い込みます。
で、試写でわかるくらいの天体であればカメラのバックモニターで見ながら調節できるのでいいのですが、淡くて見えづらい天体についてはお手上げなのです。
そうなると、試写で星並びを見ながら構図を決めなければならないのですが、そのときにも上記の星雲星団ウオッチングが大活躍…のはずが魔女は掲載されていない笑
結局、星並びはM&M氏のブログに出てた写真を見て追い込みました。

コイツは正直530㎜F5で撮るのはシンドいですね。
構図も窮屈だし、露光量も4時間弱でもまだ足りない気がします。
(もちろん薄雲のおかげでS/Nが良いコマが少ないこともありますが…) 
先月あたりに天ガに入選していた大阪の方の方の素晴らしい魔女がアタマに残っているので、ああいうのを撮りたくってどうしても欲求不満です。

来シーズンはF3レデューサーで条件の良いときにたっぷり露出して撮りたいですねえ。
ってか撮りますよ! 

 

次はコチラ。

撮影日時 2017年2月26日03:17から360秒×13枚 総露光時間1時間18分
撮影光学系 タカハシFSQ-106ED(530mm・F5主焦点)
撮影デバイス D810A(ISO3200)
架台 iOptron CEM60-EC
ガイド M-GENによるオートガイド(ガイド鏡:コーワLM100JC)
撮影地 天城高原
 

アンタレス付近です!

もうコイツが撮れる季節になったんですねえ(しみじみ)
3時頃から何とか撮れそうな高度だったので、薄明開始04:50まで撮ってみることにしました。

で結論から言うと、大失敗です。撮り直し確定ですな。

まず、構図が微妙。アンタレスをもう少し下、ほんのちょっと左にすべきでした。
まあ、そもそも焦点距離530㎜だと窮屈な感じがします。

しかも、この日は直焦点復帰後で一番寒かったのか、今までは何とか一晩持ちこたえていたカメラのバッテリーが、コイツの撮影中に落ちてしまいました。
次は夜半過ぎた適当なタイミングでバッテリー交換しないとダメですな。
というわけで、トータルの露光量は明らかに足りないような気がします。 

雲がかかって使えなかったコマも何コマかあり、使えたとしてもS/Nが悪いコマや赤カブリしているコマが多くて処理も難儀してます。
(最近は薄明開始前に帰る方が多く、低空撮影時にクルマの光ももらっちゃてるっぽい)
赤カブリを抜くと赤い領域も浮き出てこず、あーもう!っていう感じ。
本来この領域は赤青黄色の極彩色のイメージなのですが、なんとも寂しいイメージでカラーバランスも崩れたコマになってしまいました。

コイツはもう少し長時間向き合える季節、そう、来月か再来月にでもリベンジしたいですなあ。。。 
もちろんF3レデューサーで! 

 

次は春物2点です。

撮影日時 2017年1月4日23:15から300秒×20枚 総露光時間1時間40分
撮影光学系 タカハシFSQ-106ED(530mm・F5主焦点)
撮影デバイス D810A(ISO3200)
架台 iOptron CEM60-EC
ガイド M-GENによるオートガイド(ガイド鏡:コーワLM100JC)
撮影地 天城高原

M106ですな。

そして、コイツ。

撮影日時 2017年2月26日01:16から300秒×19枚 総露光時間1時間35分
撮影光学系 タカハシFSQ-106ED(530mm・F5主焦点)
撮影デバイス D810A(ISO3200)
架台 iOptron CEM60-EC
ガイド M-GENによるオートガイド(ガイド鏡:コーワLM100JC)
撮影地 天城高原

しし座のトリオ銀河、M65・M66・NGC3628です!

当夜はとにかく風が強く寒い夜でした。
タカハシ赤動儀ですらガイドが暴れているような強風下でiOptronが耐えられるわけもなく笑
ガイドも暴れまくり、星像もいびつな撮影コマばかりで帰るまでは処理するのをやめようかと思うくらいでした。
また、コイツらを撮影しているあたりで強風とともに気温も一気に降下したようで、温度変化に敏感なFSQのピントも移動してしまい、ピンの甘いイメージになってしまいました。

現地でM&M氏から、σクリップ加算平均コンポジットで星像の乱れが緩和できるという話を教えてもらったのですが、処理に時間がかかりそうだったので通常の加算平均でやってもたらソコソコ緩和されたのが救いです。

しかし、こういう小銀河はもっと長い筒で撮ってみたいものですなあ。。。
そのうちっ!!

 

さて、この日は私とM&M氏の隣の方が大きな30㎝ニュートンで撮られている方で、凄い迫力でした。
いつかは自分も長い焦点距離の筒で銀河の撮影をしてみたいと思っていて、大口径ニュートンには興味津々です。
撤収時に少しお話しできたので、次回どこかでお会いしたら色々と聞いてみたいと思います。

また、いつも参考にしているyoutubeの方(だと思われる)も隣でした。
実は、私自身この方の映像を見て天城にたどり着いたようなものなのです。
次回の映像アップも楽しみにしています!


当夜は私の仕事疲れのせいで寝てばかりで周りの方との交流があまりできませんでした。
(4時起き6時仕事開始の疲れで眠さと寒さに負けました…土曜はいつもなかなか仕事がしんどいのです)
そればかりか、明らかにそのせいで判断や注意力が鈍り、その結果撮影時にミスも多くなかなか厳しい遠征となりました。
こればかりは仕事から直接遠征に行くときの宿命ですが…

今回は次への宿題がたくさん出てきた遠征でした。

では!


真面目処理 はじめました

2017-02-21 | 天体写真

どうもです!

 

久しぶりになってしまいました。。。

 

仕事の忙しさもあり、1月末前後の新月期は遠征できませんでした。

クルマも入院していましたしね。

 

というわけで、記事のアップも間隔が空いてしまいました。

 

で、何をしていたのかというと、えー、年が明けてから密かに軍拡を続けていました。

とは言っても望遠鏡や架台やカメラなどではなく、どちらかというとインフラ整備に投資しまくりました。

 

非力で画像処理にはつらかったパソコンも新調し、Win10のノートPCでメモリも16GBになりました。
(ホントはメモリ32GBになるはずなのですが追加メモリがメーカー欠品でまだとどいていないのです…(;´д`)トホホ)

プリンターも追加購入(エプソンのA4機ですよん)。
今までもエプソンのPX-5600使ってたのですが、印刷コストが高いので印刷品質とコストのバランスがよさそうなEP-30VAを購入しました。

また、家庭内LANを拡張するためのPLC無線LANアクセスポイント

NASポータブルHDDも追加。

ノリでヘッドホン(天体写真に関係ない笑)

画像処理ソフトもとうとうPixInsightに手を出しました。230€をペイパルで払うドキドキの初体験!(まだ使っていないですよ)

そしてステライメージ8のアップデート。

フォトショCCにグレードアップしました。

なぜかフィルター2種もゲット。
ナローのHαに、台湾製のNikon用マウント内クリップイン光害カットフィルターも購入しました。
こちらは改めてどこかで使用感も含めて記事にしたいですなあ。 

 

まあ、ついでに先月追突されましたけどね笑
(上の方で書いたクルマ修理はコイツのせいです怒) 

 

というわけで、新PCで画像処理に本腰を入れる体制がようやく整いました。

 

いつもはJPEG1枚画像からの簡単フィニッシュでお茶を濁していましたが、いつかやる気スイッチが入る日が来るかと、撮影時には何気に多数枚撮影してあったりフラットとかも撮影していたのです。 


そして、イメージ取得までのインフラは整っていたので、後処理を主題にした環境整備に手を付けたわけですね。

今回の軍拡の主役はPixInsightとSI8。コイツらをスムーズに運用するための軍拡と言っても過言ではありません。

特にステライメージ8の自動コンポ機能
面倒くさがり画像処理嫌いの自分にとって、コイツは夢のアイテムになる可能性を秘めています。

コイツを待っていたのです!


そして、2月14日バレンタインデーに届いたそいつを早速使ってみて、今に至ります。

 

そう。

とうとう真面目に画像処理始めました。

 

結論から言うと、自動コンポ、まさに私のための機能のような感じです。

 

ようやくやる気スイッチが入りましたよ!!

 

で、休日のたびにコンポジットや処理などの研究を兼ねて撮り溜めた画像と格闘しているというわけです。

 


今回は、手探りながらこんなものかなと仕上げたものをアップしておきます。

 

まずはコイツ!

撮影日時 2017年1月4日22:50から540秒×22枚 総露光時間3時間18分
撮影光学系 タカハシFSQ-106ED(530mm・F5主焦点)
撮影デバイス D810A(ISO3200)
架台 iOptron CEM60-EC
ガイド M-GENによるオートガイド(ガイド鏡:コーワLM100JC)
撮影地 天城高原

馬頭星雲です!

とうとうやりましたよ!モクモク分子雲!

コイツを、このデジタルならではの派手派手表現がやりたかったんです!

侘び寂?

そんなもん知らん。

 

続いてコイツ

撮影日時 2016年11月28日23:34から330秒×17枚 総露光時間1時間33分30秒
撮影光学系 タカハシFSQ-106ED(530mm・F5主焦点)
撮影デバイス D810A(ISO3200)
架台 iOptron CEM60-EC
ガイド M-GENによるオートガイド(ガイド鏡:コーワLM100JC)
撮影地 花立

バラ星雲です!

以前アップしたJPEG1枚画像からの簡単フィニッシュに比べてなんとなくなめらかスムーズでディティールも出てきている感じがします。

コイツが階調ってやつなのか!!??

 

最後にコイツ

撮影日時 2016年11月29日01:17から15秒×20枚+60秒×20枚+150秒×20枚+300秒×8枚 総露光時間1時間55分
撮影光学系 タカハシFSQ-106ED(530mm・F5主焦点)
撮影デバイス D810A(ISO3200)
架台 iOptron CEM60-EC
ガイド M-GENによるオートガイド(ガイド鏡:コーワLM100JC)
撮影地 花立

オリオン大星雲です! 多段階露光モノです。

多段階露光したもののコンポジットってみなさんどうやってるのでしょうか?

一応自己流でやってみましたが…

今後も色々試してみます。

 

さて、去年の8月の天城遠征以降のコマすべてを再処理しなければなりません。

画像処理の勉強がてらじわじわと作品にしていきますよ!

 

今月末は遠征出れるかなあ…