出産記録④

8/1 昼15時前

帝王切開と聞いて
家族が駆けつけてくれた。
同意書にサイン。
初めての手術。

ハイ、行きましょか。
と軽いノリで
手術着に着替えて
手術室まで歩いて向かう。
緊張感ゼロ。

テレビでよく見る
ストレッチャーとかじゃないのね。

シャワーキャップみたいなん
被されて、
いざ。

下半身麻酔を背中にするんだけど、
ダンゴムシみたいに
丸まって下さいと言われ
頑張るもお腹が突っ張って無理。
ゴリゴリされたのが痛かった。
でも、後になって思う。
麻酔大事‼︎

点滴と、血中酸素測る機械を
つけられて手術台へ。
手を置く台がムートンで
フワフワだった。
これまた見たことあるライトが
ピッカーンとしていた。

手術室には案外沢山人がいてて、
執刀医の先生と、サブの先生、
麻酔科医、看護師さんにあとは誰？
名前もう決めましたか？とか
性別はどっちか知ってる？とか
おしゃべりしながら
和やかなムード。

麻酔が効いたかどこまで冷たいか
アイスノンで何度も確認。

目の前は見えないように布が
かかってて、
先生がひょっこり顔を出すスタイル。

あれ？
先生のマスクに血しぶきが。

‼︎

え？
知らないうちに
もうおなか切られてるの⁇

どうやら切りますとか、何もなく
お料理番組みたいにさっさか
進んでいるみたい。
軽量カップみたいなんとか
ライトのガラス面に薄っすら何か
やってるな感がチラチラ。
見えそうで見えない。

グイングイン
こねくり回されてる感。
縦にとか、もうちょい下とか
ヘタくそ⁉︎
とか…。
執刀医の先生がサブの先生に
的確に指示してたのが面白かった。

わたしのおなかどうなってんの？

押すよ〜‼︎
の一言で、

ぁあああ

と大きな声がした。

また先生がひょっこり顔を出して、
まだ頭しか出てないのにフライングで
泣いてはるわ。
気が早いよ〜、
まだ肩も出てないよ〜。
と、笑われた。

あれよあれよのうちに
赤ちゃん出てきた。

おめでとうございます。

と言われたが、すぐには見られず
あっちの隅で泣き声だけがする。

実感湧かず。
本当に生まれたんだろうか⁇

相変わらず先生はおなかの中を
グイングインこねくり回してるし。
胎盤を剥がしにかかってるのが
なんとなくわかった。

麻酔科医の先生が、
このあと少し休むのであれば
麻酔かけて寝ることもできるよ。
と言ったが、
赤ちゃんとみんなと話しを
したかったので要らないと断った。

しばらくして、
赤ちゃんが綺麗になって
顔のそばにやってきた。

シュッとした二重で
思ってた顔と違う。
手も足も
髪の毛も爪も生えている。

号泣とか無かったけど、
わたしなりに
じんわり嬉しかった。

先に赤ちゃんだけ家族の所へ。

わたしはその後縫ったり
またいっぱい機械をつけられて、
しばらくしてからみんなと合流した。

もう少し続く…。