【詩あきんど】50号より「歳旦三つ物」1
1月23日(月)相頓寺連句会に於いて「歳旦三つ物」を巻きました。
座を四座にわけ、それぞれが発句・脇・第三と交番しながらの三つ物です。
(硯水先生は欠席ですが、発句のみいただきました)
本日は、「さねさし」【詩あきんど非懐紙研究会・第19号】より紹介させていただきます。
まずは、二座の「三つ物」です。
あらたまの年 指揮棒を振り行かん 矢崎 硯水
うさぎ右むく左若菜野 二上 貴夫
耕人の唐犂深く田を鋤きて 中尾 美琳
この星のヒト科争う去年今年 竹村 半掃
初山河みる仮想現実 美琳
いつのまに二月正月くれてゆき 貴夫
初富士や開村祝す四百歳(よももとせ) 美琳
恵方道へとつづく曲線 半掃
こと晴れて甲比丹渡る雲もなし 貴夫
初烏青を泳ぐや嘻嘻遊遊 木村 萄
それぞれに行く独楽の参道 中澤柚果
春浅し貝はひそかに砂を吐く 佐野典比古
小さき指こはぜを遊ぶお正月 柚果
紙双六の骰はころがり 典比古
弥生野遠くさくらやさくら 萄
参道や歯朶のそよぎに日の雫 典比古
追羽根遊びなれぬ幼な児 萄
琴はこび観梅の下奏でをり 柚果
※典比古
「詩あきんど」ブログには2021年1月25日、「歳旦三つ物」の作り方を記事にしております。こちらをご覧ください。
【歳旦三つ物】作り方 - 『詩あきんど』詩あきんど年を貪る酒債哉 (goo.ne.jp)
次回は【詩あきんど】50号より「歳旦三つ物」2、もしくは【Web句会」主宰の講評とアドバイスを記事にいたします。