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言葉にできない

嬉しくて嬉しくて・・・

いや、言葉にしちゃってるんですけど。
((((((((^^;;)

ボルベール 帰郷

2007-09-21 10:36:30 | 映画
昨日見て来ました。

『オール・アバウト・マイマザー』のアルモドバル監督作品という事で、
公開前からサイトを覗いたり、前売り券を買ったり、
本屋で原作を途中まで立ち読みしたり(え?)楽しみにしていました。

冒頭はお墓の掃除に精を出す女性たちの映像から始まります。
その中には主人公のライムンダ、姉のソーレ、娘のパウラも。
このシーン お墓なんですが、とっても明るい。
華やかな映像です。
そこに伯母の家の隣に住むアグスティナも来るんですが、
その地方では自分が入るお墓の準備をするのが当たり前。
アグスティナがいずれ自分が入るためのお墓の掃除に来たというのが、
日本とは全然違うところ。
日本じゃ親が生きているうちに自分のお墓の用意をすると、
子どもの運を食っちゃうとかで子どもが早死にしたり、宜しくない事だそうです。
苦労を掛けたくないと思うなら、お墓+葬式代くらい用意しておくのがいいんでしょうね。

この映画が実際あったことなら、かなり暗く、悲惨なものになると思うし、
他の監督ならこういう作り方は無理なんじゃないだろうか。
『女性は強い』それだけじゃ納まらない。

ある日帰ると娘のパウラがバス停でライムンダを待っていた。
娘の様子がおかしいので問いただすと、
キッチンには彼女の夫パコの死体。
娘を襲おうとして刺し殺されたのだ。

この死体を片付けるシーン。。。
後々明かされるパウラの父親の事と合わせると
ライムンダの心中を想像できる。
けれど、彼を埋めた河のほとりの墓碑銘?や理由は解せなくて・・。
そこには『厄介なもの(死体)』になってしまったパコへの愛情すら感じる。

何年か前に夫婦で亡くなったと思われていた、ソーレとライムンダの母親は
明るいしっかり者の、スペインのママって感じ。
その母親が、ライムンダに見つけられた時にベッドの下で見せた表情。
なんだか切なくて。。。
自分の母親と一瞬ダブりました。

パウラを妊娠と共に疎遠になって行ったライムンダの経緯、
アグスティナの母親の生死、
母イレネの口から語られるそれらに、
やっと自分の事をわかって貰えたと、母の『娘』に戻れたライムンダ。

強い女、母、妹を演じて来たライムンダが、
小さな娘に戻り、
母に伝えたいと思ういろんな事は、
きっとイレネが受け止めてくれるのだろうと思うラストでした。

内容はかなり重たい物だし、事件が起きてるのにその決着でいいのか?という疑問も確かにあるので、
そちらで引っ掛かる方は見ない方がいいかも。』

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