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言葉にできない

嬉しくて嬉しくて・・・

いや、言葉にしちゃってるんですけど。
((((((((^^;;)

映画「休暇」見ました。

2013-07-09 10:29:04 | 映画
映画「休暇」予告編


『見たい映画』に2008年に登録してあったので、きっと公開前から見たいと思っていたんだと思いますが、
今頃、やっと見ました。
それでもTSUTAYAで探して1ヶ月以上は貸出し中で、やっと借りられたんです。

主人公は刑務官平井(小林薫)。
見合いし結婚する美香(大塚寧々)その息子。

若い死刑囚金田(西島秀俊)。

見合いをし、結婚が決まっている平井は有給休暇が取得済みで新婚旅行に連れて行く事が出来ない。

そんな時金田の死刑執行が決まる。

死刑執行官は執行後の土、日、月と連休を取れる。
支え役となる刑務官は1週間の休暇が。。。

結婚式だからと刑執行から外されていた平井が
新婚旅行の為に『支え役』を自ら申請する。

刑執行から外されて・・は
『生まれてくる子供に何かあったらどうするんだ。』という台詞が物語る。
親の因果が子に報い・・みたいな考えなんだろう。

が、平井は自分たちのこれからの生活に新婚旅行は必要だと思ったわけなんでしょう。
人並みに・・って事なのかなあ。

進行が行ったり戻ったりで、
平井の回想と重なっています。

金田が何故死刑囚なのか、全くわかりません。
独房に途中現れる老夫婦が両親なのか被害者なのかもわからない。

彼は毎日淡々と絵を描く。
時折 運動の為に外に出るのだろうが縄跳びさえ満足に飛べない。
行動が限られているし、趣味が絵を描くことのようだから
体は若い人のそれとは違うんだろう。

刑が決まった後に
若い刑務官(柏原)が何か欲しいものは無いか?と尋ねる。
いつもと違う態度に疑問を持つだろう。

上司である刑務官(大杉漣)と共にラジカセを独房に持参し
ヘッドフォンを渡す。

殆ど聴かずにヘッドフォンを返す金田。

執行が間近だと確信する金田は荒れる。
壁で頭を打つ。

静かな金田の変わりよう。

刑執行を悟らせたのは刑務官二人の行動だ。
これも残酷だと思う。
結局は自身の自己満足に過ぎないと私は思った。

けれど、日本では刑執行は事前に死刑囚本人にも知らせず、家族にも知らせず、被害者家族にも知らせず。。。
だとは、初めて知った。

『グリーン・マイル』とか『デッドマン・ウォーキング』とか事前に本人は(本人だけじゃなく)知ってたような。

刑執行を感じた後の西島秀俊の演技はすごい。
壁に頭を打ち付ける。
執行の朝、自室の前に近付く足音でいつもと違う事にハッとする場面やまともに立ち上がれず、歩けず・・
一言も書けない白紙の遺書。
末期の水。

平井は結婚式を迎え、
3人で新婚旅行に出る。
電車で転寝中の彼の耳に『ドサッ』と旅行者のバッグを下す音が聞こえ、ハッと目覚める。
フラッシュバックをする光景。

平井は朴訥で真面目な40過ぎの男。
初婚だ。
彼なりに結婚には夢も希望もあるはずだ。
たからこそ『生きようと思った。人の命と引き換えに。。』なんだろうと思う。
刑務官の日常には死刑囚との関わりも有るはずで、
数少ない死刑の執行にも携わらなければならない仕事だ。
それをわかっているから
『これで飯を食ってる』という台詞がある。

鉛筆で描かれた平井と色鉛筆で描かれた平井のどちらも平井本人。

感動で涙が止まらないなどと言う感想はないけれど、
こういう事があるんだ・・・という日常を垣間見せられた映画でした。





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