徳島県で、ひとりびきと呼ばれる農具がある。
年配者には愛用されているけれど、
還暦あたりを境にそれ以下の世代には、
あまり使われない、それでも使っているのは、
よほどのもの好きか、機械化嫌いの変り者か、
舅や姑に使用を強要されている奥様方だけで、
自主的に若手の農家が使っているのは、
藍を栽培している農家だけかも知れない。
しかし、ひとりびきというのは方言で、
正式には、唐犂(からすき)という農具。
唐犂は畜力用と人力用の2種類があって、
人力用の方だけをひとりびきと呼ぶ。
全国的には昭和30年代で廃れてしまい、
それでも数年前までは、
小さな会社が細々と生産し続けては、
いたけれど今は生産中止になっていて、
今現在、日本中どこを探しても、
量産している企業はないのが現状。
(外国ならあるかも知れないけれども)
例外は、ハンドメイドのものが、
藍を栽培している農家がある藍住町やその周辺、
それ以外だと美馬市で少しは流通している程度。
元々は山間部等の傾斜や狭い土地を深く耕して、
天地替えに近い状態にする道具で、
要するにプラウの役割りを果たしていた。
しかし小型軽量で傾斜のある畑や狭い田畑で、
旋回半径の小さなパワーハンドル標準装備の、
安い(と言っても新車は百数十万円する)
トラクターとプラウアタッチメントが、
流通するようになると、その役割は終わった。
それ以外の用途は畝立てと、
土に溝を形成する事もできる為、
一部の作物の苗を植えるのに便利、
だった…でも畝立ては、
小型耕運機と畝立アタッチメントがあれば、
ひとりびきを使う数倍早く畝立てができるし、
労力~疲れ方は数十分の1になる、
(小型耕運機+畝立アタッチメントの価格は、
ホームセンターで、だいたい11万円±1万円。)
だから使い慣れて愛用している世代以外は、
ほとんど機械化していっているわけで…
更に、ひとりびきが三角ホーよりも、
苗を植えるのに便利な種類の作物は、
藍だけかも知れない。
色々な作物でひとりびきを使う農家は、
三角ホーを知らないだけだったりもする。
本当は、ひとりびきが便利とされている作物の、
植苗にはほとんどの場合(つまり藍苗以外)、
三角ホーの方が圧倒的に向いていて、
実質的には藍の苗を植えるためにだけ、
今後も少しは作り続けられるのかも知れない。
で、ここからが書きたかった事。
ひとりびきについて、
色々と調べてみたら面白いことがわかった。
中国が唐王朝の頃に伝わったから、
唐(古代中国王朝の一つ)の、
犂(すき→要するに大昔のプラウ)、
だから唐犂(からすき)で、
牛が必要な畜力用と違い、
山間部向けの人力用だけが、
動物や他者に頼らず一人でも仕事できるから、
ひとりびきと呼ばれるに至ったけれど、
元々はアラブの国々やアフリカ東部の農具、
しかも発祥は、メソポタミア文明初期、
つまりシュメール帝国時代から使われていた。
歴史的には、
初期メソポタミア文明からの~シュメール帝国、
シュメール帝国からの~アッカド帝国、
アッカド帝国からの、
↓
インダス文明中期の古代インド、
古代インドからの、
↓
黄河文明中期の古代中国、
古代中国からの~唐王朝、
唐王朝からの、
↓
飛鳥時代に日本へ、
飛鳥時代からの~奈良時代に全国へ、
日本全国に広まってからの~
昭和の時代に徳島県以外では廃れる、
↓
今でも徳島県だけで使われ続けている、
メソポタミア文明の農具、これぞ歴史浪漫!
年配者には愛用されているけれど、
還暦あたりを境にそれ以下の世代には、
あまり使われない、それでも使っているのは、
よほどのもの好きか、機械化嫌いの変り者か、
舅や姑に使用を強要されている奥様方だけで、
自主的に若手の農家が使っているのは、
藍を栽培している農家だけかも知れない。
しかし、ひとりびきというのは方言で、
正式には、唐犂(からすき)という農具。
唐犂は畜力用と人力用の2種類があって、
人力用の方だけをひとりびきと呼ぶ。
全国的には昭和30年代で廃れてしまい、
それでも数年前までは、
小さな会社が細々と生産し続けては、
いたけれど今は生産中止になっていて、
今現在、日本中どこを探しても、
量産している企業はないのが現状。
(外国ならあるかも知れないけれども)
例外は、ハンドメイドのものが、
藍を栽培している農家がある藍住町やその周辺、
それ以外だと美馬市で少しは流通している程度。
元々は山間部等の傾斜や狭い土地を深く耕して、
天地替えに近い状態にする道具で、
要するにプラウの役割りを果たしていた。
しかし小型軽量で傾斜のある畑や狭い田畑で、
旋回半径の小さなパワーハンドル標準装備の、
安い(と言っても新車は百数十万円する)
トラクターとプラウアタッチメントが、
流通するようになると、その役割は終わった。
それ以外の用途は畝立てと、
土に溝を形成する事もできる為、
一部の作物の苗を植えるのに便利、
だった…でも畝立ては、
小型耕運機と畝立アタッチメントがあれば、
ひとりびきを使う数倍早く畝立てができるし、
労力~疲れ方は数十分の1になる、
(小型耕運機+畝立アタッチメントの価格は、
ホームセンターで、だいたい11万円±1万円。)
だから使い慣れて愛用している世代以外は、
ほとんど機械化していっているわけで…
更に、ひとりびきが三角ホーよりも、
苗を植えるのに便利な種類の作物は、
藍だけかも知れない。
色々な作物でひとりびきを使う農家は、
三角ホーを知らないだけだったりもする。
本当は、ひとりびきが便利とされている作物の、
植苗にはほとんどの場合(つまり藍苗以外)、
三角ホーの方が圧倒的に向いていて、
実質的には藍の苗を植えるためにだけ、
今後も少しは作り続けられるのかも知れない。
で、ここからが書きたかった事。
ひとりびきについて、
色々と調べてみたら面白いことがわかった。
中国が唐王朝の頃に伝わったから、
唐(古代中国王朝の一つ)の、
犂(すき→要するに大昔のプラウ)、
だから唐犂(からすき)で、
牛が必要な畜力用と違い、
山間部向けの人力用だけが、
動物や他者に頼らず一人でも仕事できるから、
ひとりびきと呼ばれるに至ったけれど、
元々はアラブの国々やアフリカ東部の農具、
しかも発祥は、メソポタミア文明初期、
つまりシュメール帝国時代から使われていた。
歴史的には、
初期メソポタミア文明からの~シュメール帝国、
シュメール帝国からの~アッカド帝国、
アッカド帝国からの、
↓
インダス文明中期の古代インド、
古代インドからの、
↓
黄河文明中期の古代中国、
古代中国からの~唐王朝、
唐王朝からの、
↓
飛鳥時代に日本へ、
飛鳥時代からの~奈良時代に全国へ、
日本全国に広まってからの~
昭和の時代に徳島県以外では廃れる、
↓
今でも徳島県だけで使われ続けている、
メソポタミア文明の農具、これぞ歴史浪漫!