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「ザ・モスト・ビューティフル プリンスと過ごした日々」読後感想

2023-02-11 16:34:00 | 日記
2月9日(金)読了しました。

ザ・モスト・ビューティフル プリンスと過ごした日々」

原作:マイテ・ガルシア
翻訳:湯山恵子
発行:株式会社シンコーミュージック・エンタテイメント
ISBN-10 :4401650271
ISBN-13:978-4401650279



あくまでも、いちプリンスファンの感想です🙆‍♂️

①購入した動機
日本語版が発行前から話題になり、発行後も評判が良かったので、密林さんで予約して購入しました。
著者のマイテ・ガルシア、プリンスファンにはバックダンサーや最初の妻として有名ですが、80年代前半からのファンからは賛否両論の印象だったので、慎重に評判を調べて購入。

②読む前に考えた事
マイテについてかねがね疑問に思っていた事を考えていました。
その1→「プリンスをめぐる女たち」には「ヴァニティ」「アポロニア 」「カルメン・エレクトラ」などプリンスらしい芸名が多い中で、なぜマイテだけ本名で押し通したのか?
それも「ウェンディ」「リサ」ならともかく、"Mayte"というアメリカンに発音しづらい名前で…
その2→ 「プリンスをめぐる女たち」にはマイテを嫌った人もいた。
その理由は?
多分プリンスが女性たちに自分好みの芸名をつける事はすなわち、女性たちを支配する象徴で、逆らったら映画「パープル・レイン」のシーンのようにゴミ箱に捨てられる…そう考えた彼女たちが、本名で押し通すマイテが捨てられるどころかプリンスと結婚した、その嫉妬だったのかな…と思いながら、本を読み進めました📖

前置きが長くてすみません🙇‍♂️
約10日ほどで読了しました📖

③本の感想
本の紹介文はご存知の、シーラE。
プリンスの他のバンドメンバーからは「プリンスの名声を利用している」という声もちらほら聞こえる人です🥁
ここで一旦つまづいてから、更に読み進めると…

最初の4分の1は、マイテの生い立ちについての記述でした。
書き方は意外にも客観性があり、事実を淡々と描く内容。
「いわゆる暴露本じゃないか?」という疑念は、ここら辺で雲散霧消します。
ここではまだプリンスが出てこないので退屈と感じるファンがいるようですが、マイテの自己紹介としては完璧な文章でした。

マイテが15歳の時の録音、本の120頁目に書かれた"Too Dramatic"↓


それ以降はファンならご存知のプリンスとの出会い、結婚や別れ、そして今に至るまでの記述です。
ネタバレになりそうなので控えますが、「あらかじめ書き留めていたのか?」と思うぐらい、マイテとプリンスとの会話が詳細に書いてあり、読み応えたっぷりでした。
(もちろん、マイテにプリンスが芸名をつけようとしたエピソードも)
印象的だったのは、全般を通してプリンスの信仰心の厚さ、特に凄惨な経験の時にはそれを痛々しく感じました。

気になったのはマイテのプリンスに対する呼び方。
「夫」「元夫」「彼」「プリンス」と呼び方がコロコロ変わるのは、その時の状況からの客観的な記述ですが、実はマイテの気持ちも出ているのかなと思いました。
あと呼び方の違いつながりでは、プリンスから見ればマイテは「ソウルメイト」でラリー・グラハムやマヌエラは「霊的な関係」という風に使い分ける、プリンスがJWに傾倒していく暗喩の表現が見事です。

(蛇足ですが"Mayte"のアメリカ英語読みが「メイト」だからこそ、プリンスがマイテを「ソウルメイト」と呼んだ、いわばダジャレだったのかなぁ?と今頃になって愚考します。これについては訳者の湯山恵子さんに是非、聞いてみたいところです🤔)

あと政治家や芸能人の本は「何が書いてあるか」より「何が書かれてないか(つまり隠しているか)」の方をより重要視するのは、故・立花隆さんが実践したジャーナリズムの鉄則ですが…
まずマイテは自分の宗教が何なのかを、詳しく語らない印象です。
多分プエルトリカン系なのでカトリックだと思いますが、マイテが教義に無頓着なのか、プリンスがプロテスタントが主流のアメリカで異端視されたJWに改宗した出来事を反面教師にしたのか、多分後者だと思います🇺🇸
もう一つマイテが語らないのは、90年代後半にプリンスがインターネットの時代に対応出来ずにファンサイトなどを潰しにかかっていた、時代錯誤と言える行為についてです。
やはりプリンスを良く描いている、本です。

④(脇道にそれて)2023年グラミー賞の話
蛇足ですが、歌手のリゾが2023年のグラミー賞のRecord Of The Yearを受賞した時に、プリンスやビヨンセに対する感謝を口にしました。

リゾの言葉を額面通りに受け取ったプリンスファンもいましたが、半分はリゾの本心としても後の半分はビヨンセが主要な賞を取れずにいる非難が向けられるのをかわすため、この2人をリゾが持ち上げたのは明白でした。
その反対のケースと言える、リゾのような配慮がなかったハリー・スタイルズが、年間最優秀アルバム賞受賞をビヨンセが「奪われた(robbed)」とアメリカの新聞に書かれたほど叩かれた出来事とは、対象的な場面でした📰

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New York Post

 


グラミー賞が無ければマイテがプリンスを持ち上げたのを額面通りに受け取れたはずですが、そのせいで正直言ってモヤモヤが続いています🥲
助けて(笑)

⑤まとめ、結論
マイテの本は、おすすめします♪
是非ご一読を❣️

最後に読んでいただき、ありがとうございました🙏