ベトナリズム

助産師として、協力隊として、日本人として
自分をもちつつベトナム色に染まる過程を記録していきます。

何が正しいのか

2009-06-29 22:17:00 | nhat ky 日記
胎便吸引症候群
羊水が濁っていていたり、
赤ちゃんがお腹の中でなんらかのストレスで、ウンチをしてしまい、
それを赤ちゃんが吸っちゃうこと。だから、胃の中に羊水とウンチが入っちゃって
ゼイ鳴(苦しそうな呼吸)肺炎や気胸、また、血糖が不安定になったり、感染したりすることもあるのである。

今回の事例
医師が取り上げたんだけど出生後、明らかに羊水すってしまう。


日本だったら
少しでも、呼吸状況が悪ければ、保育器へ。
時にはNICU入院とかで一週間離れ離れになることもある。
入院中、低血糖、感染兆候がないかの血液検査、点滴、血糖管理、抗生剤投与、吸引、胃洗などなど処置盛りだくさん。状態が安定するまで、絶食ってことはよくあること。


ベトナムでは
ベテラン医師がしたこと
1.赤ちゃん、泣き出さず、刺激してもうなだれてる。(AP5ぐらい。聴診器で場至るとか測定しないのであいまいです)
2.私が酸素吸わせようとすると、拒否(のちに鼻から酸素あげるので、順番的に今は必要ないと思ってるらしい)
3.それでも泣かないので、ガーゼを介してマウス トゥ マウス。
4.しっかりは泣かないものの、少しずつ赤ちゃんが目を開けたり、刺激に対して反応してきたので、(5分後くらいかな)医師は吸引をやめる。
5.後は、学生が変わって、いつもどおり、臍消毒やら、お着替えやら・・・
その後、赤ちゃんはずっと、努力性呼吸(しんどそうな呼吸)、しんぎん(ぜいぜい音を立てながらの呼吸)をしていた。保育器等は特に入らず、酸素を鼻から流して家族が見てるだけ。

みんながいなくなった後、こっそり胃洗(胃をお水できれいに洗うこと)と吸引をしたらだいぶ楽そうになった。

一時間後くらいには、赤ちゃん家族にミルク飲まされてた。

その3時間後くらいには、酸素もはずして、部屋に戻ってた。



医療って何なんだろう。日本にいたころは、確かに過剰医療と思うこともあった。こうしていれば、安全、というか、当たり前だけど、この症例の場合には、やる検査とか治療とかがある。

でも、ベトナムでは、こんなひどい、ありえない、と思っても、その子は普通に生きている。

体の強さの違いは根本にあるけど。

私にとっても、とてもいい勉強になる。日本にいたころは、当たり前に正しいと思い、行ってきたこと。国が違えど、成り立っている医療。医療そのものを考えるいい機会になってると思う。

正しい、正しくないで終わらせるのではなく、その国の健康レベルにあった医療を考えないといけないのかな。。。最先端の医療と発展途上の医療。どちらも勉強になります。

いっぱい、考えて、吸収するぞ!




いまさらだけど

2009-06-28 00:18:14 | nhat ky 日記
一リットルの涙


みました。

重なりました、いろんなことが。

私が日本で働いていた時、生命の誕生に喜びを感じる一方、

癌の人たちの戦いも見てきた。いろんな人がいた。


・長野さんの手はあたたかいね、って言ってくれた人。
それは、新人で間もない私をあなたが、いつも見守ってくれていたからだよ。

・夜寝付けなくてづっと夜そばに付き添った人
昼間はいつも周りに気を使っているから、夜に疲れちゃうんだよね。私ができることはこれくらいのこと。暇があるときしかできなくてごめんなさい。

・腰が痛いから、って、どうにか痛みが和らぐ方法がないかと考えさせてくれた人
薬とかじゃない、人の優しさで痛みが和らぐことを教えてくれたんだよね。

みんな、いい人ばかりだったから、私も何かしたいと思ったんだと思う。

時には怒られたこともあった。

でも、全部私を成長させてくれるもの。


看護の原点。ベトナムにきて少し忘れていた気がする。


今では天国に行かれた人たち。私は、あなたたちのお陰で生と、そして、死と
考えさせてもらうことができました。どの人たちにも、自分が精いっぱいのことをできたかは分からない。でも、向き合うきっかけをたくさん作ってくれた。時には疲れた、って、思ったこともあった。でも、逆の立場で考えれば、その人の一言、一言、もっと、向き合うべきだったのかな、って思う。


また、新しい気持ちで、いろんなことに向き合っていこうと思った。


感激です!

2009-06-24 21:38:16 | nhat ky 日記
皆様、お待たせしました!

やっと、やっと、




お水が


復活

おトイレのお水を流したあと、

また、バケツで水汲みに行かないとな~

なんて、考えていたら、タンクに水をためるホースから、

お水がちょろちょろ・・・



・・・・



ん!



もしや!!!!!

て、蛇口をひねると、出てきました!お水ちゃん♪

テンション駄々上がりのままお風呂と洗濯とお掃除しちゃいました

ちょーすっきり♪だってね、今、小さい虫が大量発生(夜になると光のとこにほんとすごい量の虫が発生して、でも翌日に皆様ご臨終なさってる)
しても、それを掃除したくても、水ないとできなくて。。。

ほんと、お水様のありがたさ、蛇口さまに感激いっぱいです。

実は、ここ最近のハードスケジュールとそれにともなう移動、暑さ、水問題もあって、

疲れが取れず、今日は朝からお休みしていました。しぬほど寝続けた感じ。

それで、お水さんも出ちゃったから、ほんと幸せいっぱいなのであります。



いい気分なので活動のことも少し。
実は、最近、なかなか、いい方向に進んでいるのでは…
と、思い始めています。いろいろな研修の見学や今までの気づきノートを見返すと、

大きな事実
・ベトナムは日本の援助うんぬんよりも、ベトナムの先端の医療機関と、省の保健センター、と群病院。この三か所の連携の流れ

例えば、研修などを通しての勉強会や報告会など

を密に強くしていけば、私なんかいらないと思います。

ベトナムの上層機関はできることはしているのです。それをしたの群病院まで、届ける。
特にうちの省でいえば、省都の保健センターがとても優秀。なので、そこでの研修や分娩技術を通して、うちの病院に必要なものをスタッフと一緒に考えていく。

ただ、それだけで、大きな変化が得られるような気がしています、。

内の病院は三代目で、先代たちがいろいろやってくださったことがある。そのまとめとして、自分が中間役となりベトナム人のベトナム間の連携を強めていくお手伝いをしたいと思います。

しかも、最近スタッフも変化が表れてる。

・私が普段されていない場所の掃除をしていると、スタッフたちも一緒にしたり
・分娩介助もきちんと会陰保護したり。この前は、私も一緒に手を添えながら分娩介助しました。

大きな進歩!

ただ、これまた大きな問題は私の語学力のなさ。

活動のすべきことは見え始めているから、後は自分の語学です。
でも、これまた、いいことに昨日帝王切開された患者さん。日本語二人ともペラペラ。9年間いて、5月に帰ってきたそう。これからは、ベトナムの内の病院から5分くらいのとこに住んでいるようなので、とことん、関わっていこうと思います。語学のキーパソンだね!

今まで、一人でもがき苦しんでいた時期を神様が見ていてくれたのかな。
後は、私がその運を逃さず努力するのみ。

自分のできることはしていこうと思います。

CO GANG TIENG VIET CUA NAOMI(私のベトナム語頑張れ)

噛まれました

2009-06-24 15:23:45 | nhat ky 日記
今度は、




噛まれてしまいました。

ありさんに。

しかも、

おしり(笑)

かゆいのなんのって。ありえな~い!

しかも、場所的にかけないことが最大の苦痛だね・・・。

暑さにもやられっぱなしで、ちょっとフルでは働けなくなってきたし。。。

そして、お父さんが状況を心配して、電話してきて。気の毒そうな声で・・・。



なんだかんだいっても、私が、慣れるしかないのであります!

災難も、そう思わせぬベトナム人となれるよう日々精進であります。

災難は続くもんです

2009-06-22 22:16:03 | nhat ky 日記
ただいま、災難と闘い中

任地に四日ぶりに戻ってきたけど。。。


案の定、HET NUOC!

お水が出ていません。現地に帰るまでに、すでに大汗かきながらの帰宅だったのに・・・水が出ないのはきついでしたぁ。

たぶん、私がいないときも続けて出ていないようだから、一週間でていないことになる。

ありえないけど、反面、それでも普通に生きているベトナム人に驚きを隠せないなぁ。

と、いうか、関心する。


強いなぁ。。。


でも、さすがに日本人の私はお風呂に入りたくなるので、、、

お外でシャンプー

これも、慣れていきそうです。と、いうか、ある意味、楽しい

水道場が四つあって、最近、普通にベトナム人に話しかけられる(外国人としてでなく、話しかけられ外国人と気づかれる)から、それが面白い。格好もベトナム人化し始めたのかな~。話しかけられてから、外国人って気づかれるけど、いつか、そうじゃなく、流暢に話せる日がきたらいいな~。

で外でのお風呂は体を洗う場所が限られるから、部屋に水持ちこんで

洗う、みたいな形なるんだけど、


そんな状況でも、洗えるだけで幸せ感じますね

大人になった



で、その後、野菜を食べたいから、

空芯菜を外に洗いにいって、茹でて。それじゃたりないから、春雨を少し茹でて、卵もいれてみようと。。。

いつもは、卵かき混ぜて入れるけど、

今日は、

白身の部分も黄身の部分も食べたかったので、そのまま割って

投入。。。


。。。。



(笑)



くさってる~!

悪臭とともに、何か深緑色の物体が、煮られてしまい。。。


。。。


頭の中で、


水がない

状況

で、どうやって処理するかを考える。

とりあえず悪臭と闘いながら、煮て、


汁けを飛ばし、袋へ入れ、


ゴミ箱へ。


・・・


そして、お外へ即座にお茶碗洗いに行きました。


卵をわった瞬間の深緑色と、悪臭・・・

いまでも、RAT TIEC (とっても残念)な感じで思い出される



いよいよ夏到来。

水不足もまだまだ続きそうやし、湿度93%が一番つらいけど、


なんとか、


体調壊さないよう、

無理せず


生きてゆきます。


田舎暮らし、

HET NUOC!!!!!

2009-06-16 18:21:26 | nhat ky 日記

助けて~

誰か、祈ってください。

私の任地に雨が降ることを・・・


大量に・・・
恵みの雨を・・・
土日も断水と停電があったみたいやけど、その時は、省都にいたので二時間ほどしんどかっただけ。
今度は、長くて、いつ普及するかわかりません。

なんたって、HET NUOC!(お水なくなっちゃった)らしいです!

ベトナムの社会、何事も突然起こる。今回も、昨日の夜5時くらいから断水。

大丈夫だろうと、甘く考えたのが間違い。。。

今も続いています。

いつ回復するんだろう。。。

今日は時々雨が降ったりなんかして、もしや、


おみずでちゃう~???
な~んて、思うも今だ復活せず。

お風呂入りたい。

顔もお水がもったいないから、軽く水洗い。

夏の時期にこれはつらいね

料理もしないで、外に食べに行こうとも思うけど、そっちの方が危険な気がして

なんとか、野菜を最小限に洗いのりこえ中。

一応、井戸水みたいのが、私の住居から100メートルぐらいのとこにある。
だけど、私の部屋は二階だからバケツ一杯のお水を運ぶだけでも一苦労。

まだかな~

まだかな~

と、蛇口をひねる度、期待を裏切られている状態です。

でも、まぁ、この状況を深刻に考えているのは、私だけかもしれません。

ベトナム人は普通に、笑い、働いています。

まだまだ、その余裕はないけど、いい経験です。


明日からは、また、任地を離れるので、ある意味お水問題は解決。

お水のありがたさ、実感します

さぁ、今週もがんばろー

いよいよ

2009-06-10 22:12:50 | nhat ky 日記
明日から研修の始まり。

内のスタッフは、院長がのりのりで、当初一人だけ行く予定が、三人も。

他の省の助産師にもこえをかけたら、みんな来ることに。

さて、どうなる事やら。。。

彼女たちが、ただ旅行気分なだけで、研修にいくのではなく、

研修を終えて、病棟にどう還元していくかを、少しは感じてほしいな。

まず、その一歩。

自分たちの医療を振り返る機会になってほしいと思う。

それでは

夫婦

2009-06-09 22:22:02 | nhat ky 日記
事例1
夫:35歳。NHA TRANG という、ベトナム観光地にて観光業の仕事をしている。

妻:31歳。助産師で病院勤務

子供:二人5歳と6か月

五歳の子は夫が、6か月の子は妻が面倒を見ている。
夫婦が会えるのは、TETという、ベトナムのお正月のみらしい・・・。


事例2
夫:36歳。首都の近くの場所で、建設関係の仕事

妻:26歳。助産師で病院勤務

子供なし

夫、四か月から6か月に一度、御帰宅される。帰宅されても、一週間程らしい。夫のいない間、妻は、実家に行ったり、遊んだりしている。

事例3 カップル付き合って半年
夫:郵便局勤務

妻:村の保健所で働いているが、助産師免許取得のため二年間、学校へ。


・・・ほぼ二年間は会えないらしい。




どうして、これで夫婦とか付き合ったりとかやっていけるのでしょうか?
携帯普及のおかげ?
ベトナムだから?
日本も昔は、当たり前だったのかな・・・

確かに、ベトナムは、結婚で嫁入りしても、家族が近くに住んでいたり、周りの人も親せきのような付き合いをしている人が多いから、さみしくないのかな。。。

に、しても、すごいな。
自分やったら、寂しさも感じるけど、結婚生活とかについても考えてしまいそうやわ。

他の国も、そんなんなんかな?

Tinh Yeu(恋愛)

2009-06-07 19:03:01 | nhat ky 日記
ベトナム人に彼氏とのメール見せてもらいました。

ベトナム人は一日に何回もメールしあいます。
あるカップル男性は、郵便局勤務、女性は、研修のため一か月会えません。

で、

朝から
朝ごはん食べた?僕はまだだよ。早く、君と会いたいな。

昼は
おひるごはん食べた?僕はご飯を食べながら、君の顔が思い出されて寂しいよ。早く会いたいな。

夜、君は寂しくないかい?僕は寂しくて、君のことばかり思い浮かべてしまう。寝れないよ。

違う日
今日は君のおじさんに会って君の話をしたよ。そしたら、また、さみしくなった。君がいない現実がこんなにさみしいなんて。早く、会いたいな。


と、いうようなメールを毎日続けています。
ベトナム人は、仕事中どんなに忙しくても99%携帯出ます。NGUOI YEU(恋人)
からの電話だと、仕事そっちのけで、どこかに消えて行ってしまいます。。。



二人だけの世界


だから、町には、


あんな光景


あんな光景


あんな光景


が、みれるんですね~


こんな愛され方、一度体験してみたいですね(笑)





写真

あんな光景の一つ

/user_image/40/9d/e81dfde86b34d88b25c31776c0a980a1.jpg">

突撃!

2009-06-06 22:13:42 | nhat ky 日記
ベトナム人のベトナム人のために研修に突然参加してきました(笑)

と、いうのも朝は普通に病棟勤務。

見回り終わった後、暇だったので、隣の敷地内にある
TTYT(trung tam y te 保健センター)に遊びに。そこのスタッフもまばらで~、なんか、ふらふらーと散歩。仕事探しをしてたの。

ふと、頭に専門家の人が省都で働いてることが頭をよぎりました。

「今、連絡してみよう。」

と。そしたら、なんと、省都の保健センターの人が省のスタッフを集めて一か月間講義をしているとのこと。


・・・・!!!!



私が、赴任してから知りたくてし知たくてしょうがなかったこと。

・どうして、病院スタッフと保健センタースタッフが切り離されてしまったのか
発展途上の地域医療をするにあたって、連携は最も大事なのです。

・母子健康手帳の行方は
村の保健所で使われているところもあれが、うちの近くはまったくといっていいほ使われていない。

これが、地域のスタッフたちが来ているのであれば、何か分かるかもしれない!

っということで、専門家の方に直接交渉し、OKをいただいたので、準備して60キロ離れた省都へ。以前は、長いと感じた道のりもこういう時は早く感じるんだな~。ついたころには午前の部が終わっていたので、午後から参加。省都の保健センターの院長自ら、講義していました。彼は、その昔RHプロジェクトが入った当初はまだ、一村の院長をしていたそう。誰かしら彼の素質をみぬき、また、彼の努力もあってここまで上りつめたのであります。

日本じゃ考えられないですよね。

いえば、社長が新人に教育しているようなもの。しかも、話し方や、講義の進め方、全く威圧的でなく、参加型なのであります。専門家の方もいっていましたが、
彼自身の努力を認めてどんどん伸ばしていくこと、また、村のスタッフたちもお互いが競い合って向上していくこと、双方が努力しあい、今にいたっているということがわかります。やはり、そこのスタッフは生き生きと働いていました。

本来、目指すものの姿がここにはあります。ベトナム人が、ベトナム人に教え、学びあい向上していくこと。

私の活動の最終目標でもあります

で、私が突然参加し、ベトナム語が分からないのもご存知で、(笑)
スライドコピーしたのもくれるという気のききようすばらしい!
内容も講義の進め方もよかったと思う(笑)
普段伝えたい、産後異常を来す新生児のケア、臍帯切断(臍の緒きるやつ)の方法と注意点、妊娠高血圧症について、その他異常の兆候の見極めについて
などを質問形式・全員参加型で行っていました。


私自身の感想は、もう少し、ベトナム語理解したいところですね(笑)
全部理解できないのはくやし~!!!

で、夜は専門家の方とお食事。ここでも、パワーをいただきました。私が思っていた謎も、だいぶ解明。事務所の人に聞いてもあいまいな答えしか返ってこないので、いまいち、どう活動していいか分からなかったんだよねー。専門家は生の声と時代を経てきているから話の内容の重みが違う。ベトナムの成長とともに、ここのプロジェクトも前を向いてきていることが伝わってきました。

少しだけ説明すると、母子手帳は、ベトナム側の保健省が(日本の母子手帳の成果をみて)ベトナムにも広めたいということで導入になったが、中途半端に終わってしまっていること(話せば長くなるので割愛)
私の任地クインリューは23の村があり、地域も広いため統合した管轄が難しい。二つに分ける話も出たが、県の意向でそのままになった。

ということがわかっただけでも大収穫であります。

来週の研修は会陰切開、会陰保護(両方ともベトナムはひどく問題がおおい)
などの項目があった。これは病院スタッフにももう一度勉強してほしいこと。

今度はスタッフも連れて、研修に行きたい。

私の夢・・・

実現なるか