日々是好日

12月18日(月)久しぶりの京都全日ツアー

今日は久しぶりのEE Tour。とても寒い朝だったので、背中にカイロを貼って出陣した。京都で最後にガイドをしたのが11月15日だった。あの頃の京都とは大違い。どこも空いていた。ゲストはワシントンDCからお越しのご夫妻、アイマンさん(夫)とモーリーさん(妻)、20歳の娘さん、ジェンさんだった。アイマンさんはヨルダン生まれ。モーリーさんの祖先はヨーロッパ人、ジェンさんはヨルダンに留学してアラビア語を勉強し、今は大学で中東と環境問題を専攻している。またまた、フレンドリーで素敵なご家族に出会えた。

まずは金閣寺。写真はなし。空いていたのでゲストのカメラで金閣と池をバックにいい写真をたくさん撮ってあげることができた。モーリーさん、50代だが、龍門の滝の前で『Puff』を一緒に歌ってくれた。

次に嵐山へ。竹林もすいていた。紅葉が終わり、修学旅行のシーズンが終わるとこんなにも景色が変わる。


天龍寺のお庭。私「この盛り上がった土地は何かしら?」 本当はガイドは時々止まって説明をし、ゲストからの質問に答えなければならない。ところがこの頃は、なんでも答えなければ、という職業意識が薄れてきて、ツアーが始まってしばらくするとゲストに友人みたいに接してしまう。質問に答えられない時は、GoogleさんやSiriさんにお世話になる。


モーリーさん「鯉を食べるの?」 私「自然の池の鯉は食べるけど、お寺の鯉はペットカープなので食べません。」


天龍寺の庭園には、年中花が咲いていて、今、咲いている花の写真が出入り口に貼られている。出口を出ると、ツワブキと豆柿の写真が貼られていた。ツワブキは盛りを過ぎていた。豆柿には気づかなかった。アイマンさん「ホテルの部屋に豆柿があったので、食べたよ」 本当? 私も食べてみたい。

このあと嵐電と地下鉄を乗り継いで、京阪三条へ。電車の中でポケットカイロをあげたら、とても喜ばれた。私は背中にカイロを貼り、マフラー、帽子で完全武装をしていたが、ゲストたちは寒かったのだろう。ジェンさん、嵐電の優先座席に座ろうとしなかった。いい子だな。

三条の『がんこ』でランチ。アイマンさんは、この鉄板焼きを注文。ちょっと迫力不足。ご飯も注文。お寿司は一貫ずつ注文できるので、たくさん注文して、みんなでいただいた。ジェンさんがテキパキと注文してくれた。女性2人は、鶏の唐揚げセット。唐揚げにサラダとうどんがついている。


私は天丼セットと間違えて注文したモズクをいただいた。家族団欒の楽しい時間はここまで。アイマンさんは歩いて二条にあるリッツカールトンホテルに戻られた。なんと、仕事をするために。アイマンさんはgoldに関するビジネスを立ち上げられたので、旅行中もパソコンやワッツアップに押し寄せるメールを処理しなければならないそうだ。どこでも仕事ができるようになって便利な反面、忙しくなった。アイマンさんは笑顔の素敵なおっとりした方だった。たいていのアラブ人は古典アラビア語が読めると教えてくれた。なぜならコーランを読んでいるから。私は源氏物語が読めない。現代語訳にチャレンジしたが、それも途中で挫折。


女性3人でタクシーで伏見稲荷大社に行った。伏見稲荷の基本的なことは説明したが、ほとんどは雑談。モーリーさんから色々、興味深いお話を伺うことができた。ワシントンDCも高さ制限があるそうだ。連邦議会議事堂より高い建物を建ててはいけないらしい。京都は条例で高さ制限があり確か、31メートルだった。昔は東寺の五重塔より高い建物を建ててはいけないという不文律があったそうだ。1964年に131メートルの京都タワーが建てられた。あの時、建設反対の運動が起こったことをかすかに覚えている。ワシントンDCは山も海もある自然の豊かな場所だそうだ。伏見稲荷で私「野生のキツネを見たことがない」 お二人「夜にキツネの泣き声がうるさい時がある」


鳥居の道を外れたところにこんなものがあった。モーリーさんが見つけた。だれかが作った五輪塔だった。今まで気づかなかった。


熊鷹社にある谺池(こだまいけ) 柏手を打ってもコダマが返ってこないので、この頃は叫ぶことにしている。私の真似をして、東洋人の若い男性が何やら叫んでいた。神聖な場所を穢してしまったかも。


稲荷駅の前で、EE Tourの他のガイドさんとタクシーの争奪戦を繰り広げた後に、全員、無事に清水の坂を上ることができた。清水寺の本堂に上がると、森清範貫主が12月12日に書き上げた今年の漢字『税』があった。今年らしいけど、夢がないな。ダルマの折り紙に3人の名前を漢字で書いて渡した。アイマンさんは『愛万』 モーリーさんは『森』 ジェンさんは『慈円』
本堂の端に絵馬がぶら下がっている。今年は卯年だったので、うさぎの絵が描かれた絵馬が。ここでいつも、何年に生まれたか尋ねる。3人とも羊年だった。


音羽の滝の水は飲まれなかった。登り坂は終わり。あとはひたすらお土産ストリートを下っていった。買い物や試食には興味を示されなかったが、このお店の前で見つけた花の写真を撮っておられた。モーリーさんのお母さんはフラワーアレンジメントのプロだったそうだ。明日お二人は東京で、日本の生花を体験される。美しいものがお好きなお二人だった。


このマールブランシュには用事があるのでついてきてください、とお願いした。名刺を店員さんに渡すと店長さんが出てきて、お得意様限定パスをくれた。EE Tourのガイドが毎日のようにこのお店にゲストを連れて行くので、パスを発行してくれた。パスを見せると抹茶クッキーを試食できるし、会計も並ばなくていい。お二人はクッキーが気に入って2箱、買ってくれた。


産寧坂を降りて、八坂の塔へ。ベストフォトスポットでまたいい写真が撮れた。たまたま小さな男の子が写っていて、喜んでいただいた。このあと祇園に行ってツアーは終了、というのが通常のコースだが、昨夜祇園を歩いたので祇園には行かなくてもいいと言われた。その代わり、JR京都駅に一緒に行って、明日の新幹線のチケットを買うお手伝いをした。今日もたくさんの面白いお話しを聞かせていただいた。どうもありがとう。この仕事、やめられそうにない。


夕食は豚肉のお鍋。寒い日は、鍋に限る。体が温まった。




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