直列☆ちょこれいつ

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フラットベッドとシートフィーダの違い

2009年12月01日 | ちょこのひとかけ


せっかくなので、フラットベッドスキャナと
オートシートフィーダスキャナの違いについて書いてみます。

スキャナに二大分類があるとすれば、
一方は原稿を固定してイメージを読み取るタイプ。
もう一方は原稿を移動させてイメージを読み取るタイプです。

わたしは原稿固定式を台スキャナと呼びます。
一般にはフラットベッドスキャナと言ったり、
フラットベットスキャナと言ったり、
あるいはフラットヘッドスキャナと言ったりします。
たいていはコピー機のように光が出る部分が移動して
イメージを読み取りますが、高級機械になると
中に高画質デジカメがしこまれていて、
それで撮影するものもあります。

紙送りスキャナは、オートシードフィーダ スキャナ、
オートドキュメントフィーダ スキャナ、
ドキュメントフィーダ スキャナ、
シートフィードスキャナ などと言ったりします。
スキャナの目を固定しておいて、
紙を移動させて読み取ります。

台スキャナと紙送りスキャナの一番の差は、
今のところ速さときれいさです。
台スキャナは蓋を開け、原稿をセットし、
蓋を閉じ、スキャンヘッドがじっくりたっぷり
ねぶるように原稿を読んだあと、
蓋を開けて原稿を取り出し、
次の原稿をセットするという手順が必要になります。

一方の紙送りスキャナは、
紙を入れると紙が送られスキャンされ終了となり、
次に紙を入れるだけ。
こうして書くだけでもどれだけ手順が
省略されているかはわかると思います。

紙送りスキャナの第一の利点は、「速い」。
そのかわり、画質と安全性を犠牲にしています。
台スキャナが紙送りスキャナを駆逐する事もなければ
その逆もありません。
片方はもう片方とは完全に別物と考えるのがいいでしょう。

そんな紙送りスキャナが犠牲にする、画質。
一番の問題は縦筋です。
たとえば台スキャナであれば、原稿台についた
1mm四方の汚れは、1mm四方の汚れで済みます。
でも紙送りスキャナの原稿台についた
1mm四方の汚れは、紙の頭からしっぽまで、
1mm幅の線としてスキャンされてしまいます。

板の上の原稿に待ち針をさせば
原稿には針の穴が開くだけですが、
その原稿を動かせばびりびりに破けてしまうのと
同じ原理です。
紙に移動があるというのはそれだけで
リスクをはらんでいるのです。

それと関連して、紙送りスキャナの激しく大きな問題は、
原稿に常に危険が付きまとうことです。
たとえば、紙を移動させるので
ローラーが紙を送ることになりますが、
そのローラー圧が高ければ、
原稿用紙はローラーの形にくぼみます。

また、紙送りローラーにそれまでのスキャンで
インクがついたりしていると、
新しい原稿にローラー送りの汚れが線でつきます。

さらには、紙送りローラーの上下速度が違ったり、
内部のパッドに異常があったりすると、
原稿が破けたり無理やり押し込まれて
ぐしゃぐしゃになったりします。
一枚しかない大切な写真をスキャンする、
などの用途にはまったく向きません。

台スキャナはその点、スキャナ自体は
原稿に一切触れる事がないので、
手間はかかりますが一般的に安心・きれいです。

パソコンに取り込んで読めればいいもの、
読み取ったら捨てていいものは紙送りスキャナ、
取り込んだ後現物も残しておきたいもの、
きれいに読み取りたいものは台スキャナを使うのが
無難だと思います。
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