ゲームの話。
一昨日十三機兵防衛圏をクリアし、プラチナトロフィーを獲った。

発売されてからどっぷりプレイし、5日間でクリア。
久々に寝る間も惜しんで遊んだ。
ここまで時間を忘れて遊んだのは、3年前のFF15とP5以来なんじゃないか。
おかげで最近少し寝不足になっちまった。
それくらい面白かった。思う存分あの世界を楽しめた。
以下感想。
■遊びやすかった部分、好きだった部分
・追想編(アドベンチャーパート)がとにかく秀逸
このゲーム最大のウリはここだと思う。
13人の主人公が織り成す青春群像劇と、謎が謎を呼ぶ舞台設定。
1人のストーリーの謎が、別の人物のストーリーで解けたりする。
そう思っていたらその直後にまた新たな謎が生まれ、また別の人物ストーリーへと続いていく。
この謎⇒解明⇒新たな謎のサイクル演出が非常に上手い。
横スクロールのフィールド上でストーリーの謎を追っていく様式は「トワイライトシンドローム」「夕闇通り探検隊」を、13人ものキャラクターからザッピングして物語を追っていく方式は「街」を想起させる。
各エピソードの引きも秀逸で、次が気になって仕方ない。
時間を忘れて遊んでしまうわけだ。
また、各エピソードの1つ1つは点のような存在なのだが、話が進むにつれてどんどん線になっていく。
話の全貌が見えた時、「そういうことだったのか!」という伏線モノアドベンチャーゲーム特有の快感が押し寄せる。
ここも非常に良かった。
ここまで先が気になるストーリーテリングは本当に作りこむのが大変だっただろうし、なにより13人ものストーリーに破綻が生じないようにするためのフローチャート管理や素材作成は地獄のようなものだったと容易に想像できる。
その辺の辛さは押切蓮介の漫画を読んでほしい。
『でろでろ』の巻末漫画のように、クスッと笑えるようなテイストで描き上げているのがまた面白い。
こういう不幸話はやはり押切蓮介に限る。
そして、漫画でもあったけどが「世に良いものを届けるために後悔はしたくねぇのだ」という心意気が作品から感じ取れる。
背景やテキスト、謎が解けていく流れの演出、各キャラクターのシナリオフローチャート管理の秀逸さ、昭和末期~平成初期にかけてのあの馴染み深い雰囲気、学園ラブコメや過去映画の名作のオマージュ。
普遍的に好まれる要素、いわゆる王道展開をヴァニラウェア風味でしっかりと仕上げてきた。
王道が何故王道と呼ばれるかという所をしっかりと把握し作品に昇華させている。
この「皆の好きな部分をしっかり表現する」という要素をあますところなくこだわり抜いた。
その彼らの心意気や表現が、俺のツボにビンビン来てしまった。
ロボやAI、時間というSFの王道をテーマにしたのも面白い。
まったく新しいオリジナルというわけではないが、王道と呼ばれる要素をしっかり踏襲しつつ、自分たちの持ち味である2Dグラフィックの強みを余すところなく演出にぶち込む。
3Dフォトリアルなグラフィック全盛のご時世に、2Dで勝負していく心意気。
そして3Dに負けず劣らずのクオリティ。まさに匠の技といえる。
■遊びにくかったところ、嫌だったところ
・追想編に比べて崩壊編が淡々とした感じになっていた
バトルパートにタワーディフェンス型のRTS要素を入れてきたときはチャレンジ精神旺盛だな~と感じた。
テンポも良く、フィールドが「ガンパレード・マーチ」を意識したような作りになっていてニヤリときた。
前述の「トワイライトシンドローム」「夕闇通り探検隊」「街」もそうだしこの戦闘もそうだが、かなり過去の名作をオマージュしたり意識した部分があるので、それを探してニヤッとするのも楽しみの1つであると思う。
戦闘のテンポもかなりよく、ユーザーライクな作りになっている。
RTSゲームというジャンルは原則として1回の戦闘が長くなりがちだ。
昨今のゲームはテンポがかなり重視されるため、下手するとユーザー離れを起こしてせっかくのアドベンチャーパートを観てもらえないというリスクもあるのだ。
このテンポの良さ、お手軽感はそのリスクを回避した形になった。
反面、その分戦闘の難易度部分が大味な感じにならざるを得ず、アドベンチャーパートのロック解除のためのお使い作業的なものに感じてしまうことがあった。
とはいえ、ここまでアドベンチャーパートの秀逸さを観ており、早く次が観たい!という状況なので、テンポ重視とするのは正解だ。
このゲームで伝えたい要素に優先度をつけるなら、アドベンチャーパートが最優先になるのは明らか。
RTSとしてのやりごたえを求めるなら難易度ストロングでやってくれということだろう。
だが、ないものねだりでしかないが、個人的にはこのストーリーに戦略バトル要素も完備されていたら……と思ってしまったのもまた事実。
アドベンチャーパートではアニメや映画を観ているような感覚だったので「ゲームで遊ぶ」という要素がもう少しあればもっと楽しかっただろう。
このストーリーテリングに骨太タワーディフェンス要素やバトル演出がさらに噛み合っていたら、マジでAAAタイトルになり得たのじゃないか。
今年は国内のゲームが世界的に評価されるというケースが多かった。
中でも躍進を遂げたのがフロムソフトウェアだと思っている。
元々ソウルシリーズで注目されていた会社だったが、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」というゲームで一気にGOTY候補まで跳ね上がった。
そのフロムソフトウェアが世界の第一線に躍り出たように、他の国内タイトルも注目される可能性は大いにある。
3Dフォトリアルなゲームが主流のご時世にあって、ヴァニラウェアが2Dグラフィックのゲームで世界に殴り込みをかける。
そんな未来が来るのかもしれないとも思った。
それくらいこのゲームは良いと思ったし、今後の作品でさらに磨きをかけていけばもっと素晴らしいものができるんじゃないかとも感じた。
パブリッシャーには彼らにどんどんお金や時間を与えて、良い作品を作らせてあげてほしいい。
■プラチナトロフィーへの道
このゲームに関して言えば難しくない。
ストーリーを進めていれば追想編はフルコンプ出来るはず。
究明編は崩壊編である程度遊ぶ必要があるが、そこまで時間もかからない。
崩壊編に関しては難易度カジュアルで遊んでいれば大した苦労もなく全エリアS勝利できるはず。
崩壊編の攻略に関しては、俺の場合はまずターミナル機能強化に全振り。
機兵の強化ポイントや起用方法について、各世代で気を付けた所は以下の通り。
・第一世代
接近がウリなのだろうけど、対空要員としての役割が強い。
対空フレアやE.M.P.の技で空からの攻撃を回避。
装甲強い敵が出た時は突っ込んで殴り合いに持ち込む※チョバム装甲持ちの比治山を使った
・第二世代
セントリーガンやガーディアンアベンジャーで防衛対策。
ボスタイプにプラズマアーク溶断機。
第四世代が強すぎて第二世代は器用貧乏感が出ているので、もうちょっと使い勝手良くしてほしかった。
・第三世代
雑魚には長距離ミサイル。
ちょっと強いタイプには超大型ミサイルで尊師ばりの先制核攻撃を撃ち込め。
・第四世代
どのマップでもこの世代が最重要。
機動力もある上に「インターセプター」がめっちゃ強い。
コンデンサー持ちは併用すれば超お得。
カジュアルならインターセプターとターミナルの98式二脚車両でたいてい蹂躙できる。
また、第四世代はゆきちゃんがぶっ壊れキャラ。
前述のインターセプターに加え、パイロットスキル「天才的格闘センス」でレッグスパイクの威力増。
かつチョバム装甲持ちなので積極的に前に出せる。
飛行型・高い機動性に加え前衛後衛ともに使える要素が伴っている。
つよい(確信)
マップによってはミッションに第一・第二世代で出撃しろみたいのもあるけど、そこは第二世代のセントリーガンやガーディアンに98式二脚車両でも対応できる。
以上のような内容だ。
ここ数日は本当に充実した時間を過ごすことができた。
こんな制作管理が難しいゲームをよく作り出し、このクオリティに仕上げたと思う。
大変素晴らしい作品だ。
そして、困難を承知で望んでしまうことは、この「十三機兵防衛圏」の系譜となる作品は今後も出していってほしい。
続編とまではいかないが、こういったアドベンチャー作品の灯はもっと灯させ続けるべきだし、絶やしてはならないと感じた。
一昨日十三機兵防衛圏をクリアし、プラチナトロフィーを獲った。
発売されてからどっぷりプレイし、5日間でクリア。
久々に寝る間も惜しんで遊んだ。
ここまで時間を忘れて遊んだのは、3年前のFF15とP5以来なんじゃないか。
おかげで最近少し寝不足になっちまった。
それくらい面白かった。思う存分あの世界を楽しめた。
以下感想。
■遊びやすかった部分、好きだった部分
・追想編(アドベンチャーパート)がとにかく秀逸
このゲーム最大のウリはここだと思う。
13人の主人公が織り成す青春群像劇と、謎が謎を呼ぶ舞台設定。
1人のストーリーの謎が、別の人物のストーリーで解けたりする。
そう思っていたらその直後にまた新たな謎が生まれ、また別の人物ストーリーへと続いていく。
この謎⇒解明⇒新たな謎のサイクル演出が非常に上手い。
横スクロールのフィールド上でストーリーの謎を追っていく様式は「トワイライトシンドローム」「夕闇通り探検隊」を、13人ものキャラクターからザッピングして物語を追っていく方式は「街」を想起させる。
各エピソードの引きも秀逸で、次が気になって仕方ない。
時間を忘れて遊んでしまうわけだ。
また、各エピソードの1つ1つは点のような存在なのだが、話が進むにつれてどんどん線になっていく。
話の全貌が見えた時、「そういうことだったのか!」という伏線モノアドベンチャーゲーム特有の快感が押し寄せる。
ここも非常に良かった。
ここまで先が気になるストーリーテリングは本当に作りこむのが大変だっただろうし、なにより13人ものストーリーに破綻が生じないようにするためのフローチャート管理や素材作成は地獄のようなものだったと容易に想像できる。
その辺の辛さは押切蓮介の漫画を読んでほしい。
神谷さんを、神谷さんをまた描いたぞ!https://t.co/VkNGysCYb4 pic.twitter.com/qlu5hQSKmr
— 押切蓮介 (@rereibara) November 28, 2019
『でろでろ』の巻末漫画のように、クスッと笑えるようなテイストで描き上げているのがまた面白い。
こういう不幸話はやはり押切蓮介に限る。
そして、漫画でもあったけどが「世に良いものを届けるために後悔はしたくねぇのだ」という心意気が作品から感じ取れる。
背景やテキスト、謎が解けていく流れの演出、各キャラクターのシナリオフローチャート管理の秀逸さ、昭和末期~平成初期にかけてのあの馴染み深い雰囲気、学園ラブコメや過去映画の名作のオマージュ。
普遍的に好まれる要素、いわゆる王道展開をヴァニラウェア風味でしっかりと仕上げてきた。
王道が何故王道と呼ばれるかという所をしっかりと把握し作品に昇華させている。
この「皆の好きな部分をしっかり表現する」という要素をあますところなくこだわり抜いた。
その彼らの心意気や表現が、俺のツボにビンビン来てしまった。
ロボやAI、時間というSFの王道をテーマにしたのも面白い。
まったく新しいオリジナルというわけではないが、王道と呼ばれる要素をしっかり踏襲しつつ、自分たちの持ち味である2Dグラフィックの強みを余すところなく演出にぶち込む。
3Dフォトリアルなグラフィック全盛のご時世に、2Dで勝負していく心意気。
そして3Dに負けず劣らずのクオリティ。まさに匠の技といえる。
■遊びにくかったところ、嫌だったところ
・追想編に比べて崩壊編が淡々とした感じになっていた
バトルパートにタワーディフェンス型のRTS要素を入れてきたときはチャレンジ精神旺盛だな~と感じた。
テンポも良く、フィールドが「ガンパレード・マーチ」を意識したような作りになっていてニヤリときた。
前述の「トワイライトシンドローム」「夕闇通り探検隊」「街」もそうだしこの戦闘もそうだが、かなり過去の名作をオマージュしたり意識した部分があるので、それを探してニヤッとするのも楽しみの1つであると思う。
戦闘のテンポもかなりよく、ユーザーライクな作りになっている。
RTSゲームというジャンルは原則として1回の戦闘が長くなりがちだ。
昨今のゲームはテンポがかなり重視されるため、下手するとユーザー離れを起こしてせっかくのアドベンチャーパートを観てもらえないというリスクもあるのだ。
このテンポの良さ、お手軽感はそのリスクを回避した形になった。
反面、その分戦闘の難易度部分が大味な感じにならざるを得ず、アドベンチャーパートのロック解除のためのお使い作業的なものに感じてしまうことがあった。
とはいえ、ここまでアドベンチャーパートの秀逸さを観ており、早く次が観たい!という状況なので、テンポ重視とするのは正解だ。
このゲームで伝えたい要素に優先度をつけるなら、アドベンチャーパートが最優先になるのは明らか。
RTSとしてのやりごたえを求めるなら難易度ストロングでやってくれということだろう。
だが、ないものねだりでしかないが、個人的にはこのストーリーに戦略バトル要素も完備されていたら……と思ってしまったのもまた事実。
アドベンチャーパートではアニメや映画を観ているような感覚だったので「ゲームで遊ぶ」という要素がもう少しあればもっと楽しかっただろう。
このストーリーテリングに骨太タワーディフェンス要素やバトル演出がさらに噛み合っていたら、マジでAAAタイトルになり得たのじゃないか。
今年は国内のゲームが世界的に評価されるというケースが多かった。
中でも躍進を遂げたのがフロムソフトウェアだと思っている。
元々ソウルシリーズで注目されていた会社だったが、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」というゲームで一気にGOTY候補まで跳ね上がった。
そのフロムソフトウェアが世界の第一線に躍り出たように、他の国内タイトルも注目される可能性は大いにある。
3Dフォトリアルなゲームが主流のご時世にあって、ヴァニラウェアが2Dグラフィックのゲームで世界に殴り込みをかける。
そんな未来が来るのかもしれないとも思った。
それくらいこのゲームは良いと思ったし、今後の作品でさらに磨きをかけていけばもっと素晴らしいものができるんじゃないかとも感じた。
パブリッシャーには彼らにどんどんお金や時間を与えて、良い作品を作らせてあげてほしいい。
■プラチナトロフィーへの道
このゲームに関して言えば難しくない。
ストーリーを進めていれば追想編はフルコンプ出来るはず。
究明編は崩壊編である程度遊ぶ必要があるが、そこまで時間もかからない。
崩壊編に関しては難易度カジュアルで遊んでいれば大した苦労もなく全エリアS勝利できるはず。
崩壊編の攻略に関しては、俺の場合はまずターミナル機能強化に全振り。
機兵の強化ポイントや起用方法について、各世代で気を付けた所は以下の通り。
・第一世代
接近がウリなのだろうけど、対空要員としての役割が強い。
対空フレアやE.M.P.の技で空からの攻撃を回避。
装甲強い敵が出た時は突っ込んで殴り合いに持ち込む※チョバム装甲持ちの比治山を使った
・第二世代
セントリーガンやガーディアンアベンジャーで防衛対策。
ボスタイプにプラズマアーク溶断機。
第四世代が強すぎて第二世代は器用貧乏感が出ているので、もうちょっと使い勝手良くしてほしかった。
・第三世代
雑魚には長距離ミサイル。
ちょっと強いタイプには超大型ミサイルで尊師ばりの先制核攻撃を撃ち込め。
・第四世代
どのマップでもこの世代が最重要。
機動力もある上に「インターセプター」がめっちゃ強い。
コンデンサー持ちは併用すれば超お得。
カジュアルならインターセプターとターミナルの98式二脚車両でたいてい蹂躙できる。
また、第四世代はゆきちゃんがぶっ壊れキャラ。
前述のインターセプターに加え、パイロットスキル「天才的格闘センス」でレッグスパイクの威力増。
かつチョバム装甲持ちなので積極的に前に出せる。
飛行型・高い機動性に加え前衛後衛ともに使える要素が伴っている。
つよい(確信)
マップによってはミッションに第一・第二世代で出撃しろみたいのもあるけど、そこは第二世代のセントリーガンやガーディアンに98式二脚車両でも対応できる。
以上のような内容だ。
ここ数日は本当に充実した時間を過ごすことができた。
こんな制作管理が難しいゲームをよく作り出し、このクオリティに仕上げたと思う。
大変素晴らしい作品だ。
そして、困難を承知で望んでしまうことは、この「十三機兵防衛圏」の系譜となる作品は今後も出していってほしい。
続編とまではいかないが、こういったアドベンチャー作品の灯はもっと灯させ続けるべきだし、絶やしてはならないと感じた。