江國香織さんの
東京タワーの小説、
めちゃくちゃ良かった。
初めて江國さんの小説を
読んだのだけど、
描写が細かく美しくて、
ドロドロの不倫話なのに
お洒落で
清涼感すら感じる不思議。
ネタバレ注意!
↓
二組の人妻と年下男の不倫話。
一組は大人の余裕で
年下を垂らし込める既婚女と、
純粋でアンニュイな男の子。
もう一組は本能の赴くまま
欲望剥き出しの既婚女と、
器用に二股かけてる男の子。
簡単にこのお話をまとめると、
束の間の火遊びを楽しむ主婦達が、
自分達の家庭は壊さずに
年下男を誑かす話^^;
読み終わって感じたのは
怒り。
欲望剥き出しの喜美子はいいとして、
綺麗な言葉で透を操り
駆け引きを楽しんでる詩史に。
透がヤケも起こさず、
別れも切り出さない程度に
押したり引いたり。
きっとこういう女性は
いつでも安全な居場所を確保
しているんだろうな。
どちらの女性も器用で度胸がある。
自分にはとても真似できない。
日常に刺激を求める人にとって
恋は最高の麻薬だ。
何があるって話ではないのに
こんなに惹きつける文才は凄い。
続編ないのかな?
激しい恋のわりには
読後感が爽やかなのは、
男の子目線のお話で、
大学生の真剣な恋の1ページ、
と言う感じがしたからかな。
小説なのにこんなにも感情を
揺さぶられるなんて、素敵。
*****
渡瀬さんの十津川警部を
見まくった。
毎度、女性の扱いが上手で、
奥さまはいるものの、
最後は
恋と友情の危うい感じで
エンディング。
その不適切の塩梅が
絶妙なのよねん。
あるときは同志と、
又、あるときは事件関係者と。
戦友みたいな感じかな?
二人にしかわからない絆、
みたいな。
今のドラマは
もっと友情味が強い感じがする。
たかだか30年前なのに
細かい価値観が違ってて
面白い。
骨太のサスペンスが
少なくなってきたのは
本当に本当に寂しい事です。
せめて相棒だけは
ずっと続いてくれることを
願ってやみません。