サイコパス☆ランチ

40代の新米パパ・1級建築士で宅地建物取引士【ゆりかご打法・中川修一朗】が、住宅関連を熱く語る暴走日記

【プラン】と【ボリューム】の違いについて

2022-03-29 19:17:02 | 建築でバンザイ★
【プラン】と【ボリューム】の違いについて


タ・ナ・ゴコロチャンネルです

今回のテーマは、プランとボリュームの違い


この2つの言葉は主に間取りのことを指すときに使うのですが、
本来ならば明確な違いがあるにもかかわらず、
プロの業者さんでもかなり混同して使っているケースがみられます

どちらも横文字なので、念のために和訳を調べてみたのですが、

【プラン=計画、ボリューム=量】

と訳されます

私も普段からこの解釈で言葉の使い分けをしていて、
≪ボリューム≫の作成依頼があれば、

『敷地にどれぐらいの床面積の住宅が入るか?』を大事にした作業になります

何畳の部屋がどれぐらいで、必要なキッチンやトイレなどの設備があり、
法令制限を満たす大まかな検討がされているレベルで、

このボリュームは、一般のお客さんが土地を購入したり、
不動産業者さんがプロジェクトとして土地を仕入れるかどうかの際に、
検討材料となるために提供します

大事なのは、提供までのスピード感や最大公約数の間取り感覚と、
検討材料で使用するので、なるべく安価に提供できるように心掛けています
私の場合ですと、1棟にかける時間は30~60分が目安です


反面、≪プラン≫の作成依頼となればボリューム作成とは違い、
『施主のためにオリジナルの間取りを計画する』ように設計作業していきます

ですので、注文住宅であれば施主の要望を、
他にも家族構成、建築費の予算感や敷地周辺環境などの情報が決まっていないと、
より良い住宅にするための計画ができません

プランとなれば、実際に建築をするための基本設計を進める基になるので、
大事なのは、施主の≪ライフスタイル≫や≪生活動線≫などに寄り添った間取りを、
『多角的な視点』と『外せない詳細な要望』を理解したうえで、設計する必要があります

この作業をするにはボリュームに比べ相当な時間を要しますので、
同じスピード感や費用での提供はできません


一般の方には縁遠いかもしれませんが、土地や住宅を購入する際には、
この2つの言葉の持つ意味を理解したうえで使い分け、

不動産業者、設計事務所、ハウスメーカーなどに間取りの依頼することで、
内容や費用面を含め発注時のトラブルを回避することができると思います


今回のテーマは、プランとボリュームの違いでした

ご視聴ありがとうございました!