ストレスは拡大中。
頑張れ頑張れ頑張れオレ。
ということで「ザ・ウォーク」
もちろん3D上映を選択。
しかし、取った席が思ったよりスクリーンから遠かったので、マナー違反ながら上映中に前の方の空席へ移動。
やはり3D作品は視界いっぱいにスクリーンが広がる位置がオススメだ。
パリの大道芸人フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レビット)は、ある日アメリカで超高層ツインタワービル「ワールドトレードセンター」が建設されることを知り、そのオープン前にツインタワー110階の屋上にワイヤーを張ってその上を命綱無しで渡ることを決意する。
足元のワイヤー越しに見える地面は、ずっとずっとずっと下の方にある。
飛んで来るビス・落ちて来るワイヤー。
あらためて言う事でもないが、もう3Dの要素を十二分に発揮した画面作りになっている。
当然、3Dで観るべき映画ということになる。
この話は、40年程前、現実にこの男がワールド・トレードセンターでやって見せた事件をモチーフにしている。
ちなみに作品内のストーリーテラーも本人役の彼がやっているので、このチャレンジが成功するということもネタバレにはならないだろうという前提で描かせていただく。
まあ、彼の挑戦の結果は成功どころの騒ぎではない。
最後の30分間、まあ渡ること渡ること(笑)。
観ている私も、気付くと本当に手の平がジットリ汗で濡れていた。
「手に汗握る」という表現の見事さをあらためて感じてしまう。
ただし。
これは私自身の倫理観によるものなのかも知れないし、アメリカ人が持つ「個性の表現」の重要性みたいなものを私が理解できないだけなのかもしれないが、とにかく…
「こいつは頭がおかしい」としか思えなかった。
ガールフレンドや友人を伴ってNYへ来て、協力者を集め、作戦を練り、決行する日が決まる。
その日が近づくにつれて、主人公のテンションはそのガールフレンドさえも戸惑うほどに高まっていく。
クスリでもやってるのかと思った。
自己を表現する手法は様々だろうし、それが「綱渡り」であることも構わない。
しかし、他人の土地建物に忍び込んで生死に関わる様な挑戦をすることの、どこに他者が共感する余地があるのか。
現場を守る実際のビル作業員たちは主人公グループのウソに騙され、彼らに対する厚意からルール違反を許し、結果的に協力させられてしまうことになる。
映画のストーリーに対してこんなことを言うのも野暮でバカバカしいのだが、これでもし死人が出ていたら、彼らを通した作業員はどう思っただろうか。
彼の行いは違法で当然この後逮捕されるが、その後、ビルの責任者からは勇気を讃えられてビル屋上への無期限フリーパスが彼に与えられた。
これがフィクションなら素直に受け止めもするかもしれないが、これが現実の話だと思うと、結果的に私の感覚の方が間違っている様な気もする。
例えば新宿で都庁の屋上をワイヤーで繋ぎ、綱渡りする男が現れたとして、日本人は彼の様な受け止め方をするのだろうか。
この事件によってこの超高層ビル自体が世間の注目を集めることになり、「ビルに命が吹き込まれた」みたいな正当化する表現となって出て来るが、それは当然「9・11」を意識しての表現であろうと思うと、やはり腑に落ちない部分は消えない。
個人的にはほぼ主人公に感情移入はできなかったが、3Dの威力を最大限まで引き出していることは間違いない。
視覚効果としての楽しさなら、十分満喫できる映画。
オススメ度:76点
頑張れ頑張れ頑張れオレ。
ということで「ザ・ウォーク」
もちろん3D上映を選択。
しかし、取った席が思ったよりスクリーンから遠かったので、マナー違反ながら上映中に前の方の空席へ移動。
やはり3D作品は視界いっぱいにスクリーンが広がる位置がオススメだ。
パリの大道芸人フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レビット)は、ある日アメリカで超高層ツインタワービル「ワールドトレードセンター」が建設されることを知り、そのオープン前にツインタワー110階の屋上にワイヤーを張ってその上を命綱無しで渡ることを決意する。
足元のワイヤー越しに見える地面は、ずっとずっとずっと下の方にある。
飛んで来るビス・落ちて来るワイヤー。
あらためて言う事でもないが、もう3Dの要素を十二分に発揮した画面作りになっている。
当然、3Dで観るべき映画ということになる。
この話は、40年程前、現実にこの男がワールド・トレードセンターでやって見せた事件をモチーフにしている。
ちなみに作品内のストーリーテラーも本人役の彼がやっているので、このチャレンジが成功するということもネタバレにはならないだろうという前提で描かせていただく。
まあ、彼の挑戦の結果は成功どころの騒ぎではない。
最後の30分間、まあ渡ること渡ること(笑)。
観ている私も、気付くと本当に手の平がジットリ汗で濡れていた。
「手に汗握る」という表現の見事さをあらためて感じてしまう。
ただし。
これは私自身の倫理観によるものなのかも知れないし、アメリカ人が持つ「個性の表現」の重要性みたいなものを私が理解できないだけなのかもしれないが、とにかく…
「こいつは頭がおかしい」としか思えなかった。
ガールフレンドや友人を伴ってNYへ来て、協力者を集め、作戦を練り、決行する日が決まる。
その日が近づくにつれて、主人公のテンションはそのガールフレンドさえも戸惑うほどに高まっていく。
クスリでもやってるのかと思った。
自己を表現する手法は様々だろうし、それが「綱渡り」であることも構わない。
しかし、他人の土地建物に忍び込んで生死に関わる様な挑戦をすることの、どこに他者が共感する余地があるのか。
現場を守る実際のビル作業員たちは主人公グループのウソに騙され、彼らに対する厚意からルール違反を許し、結果的に協力させられてしまうことになる。
映画のストーリーに対してこんなことを言うのも野暮でバカバカしいのだが、これでもし死人が出ていたら、彼らを通した作業員はどう思っただろうか。
彼の行いは違法で当然この後逮捕されるが、その後、ビルの責任者からは勇気を讃えられてビル屋上への無期限フリーパスが彼に与えられた。
これがフィクションなら素直に受け止めもするかもしれないが、これが現実の話だと思うと、結果的に私の感覚の方が間違っている様な気もする。
例えば新宿で都庁の屋上をワイヤーで繋ぎ、綱渡りする男が現れたとして、日本人は彼の様な受け止め方をするのだろうか。
この事件によってこの超高層ビル自体が世間の注目を集めることになり、「ビルに命が吹き込まれた」みたいな正当化する表現となって出て来るが、それは当然「9・11」を意識しての表現であろうと思うと、やはり腑に落ちない部分は消えない。
個人的にはほぼ主人公に感情移入はできなかったが、3Dの威力を最大限まで引き出していることは間違いない。
視覚効果としての楽しさなら、十分満喫できる映画。
オススメ度:76点