最近、我ながら頭の悪い(えー)エントリーが続いたので、リハビリの意味も込めて
真剣な投稿をさせていただきます。
お題は、劇場版デビルマンが何故だめなのかを考えるということです。
あ、1つ注意!
原作、映画両方ともネタばれしちゃうんで未読、未見の人はここから先読んじゃダメです。
では、始めます。
まず、大前提として主演の2人の演技が絶望的だというのは割愛します。
(デビルマンとサタンがあんな棒読みでいいわけないよな)
それと劇場公開以来、あらゆる所で突っ込まれてるんで、演出のチープさ、外し振りも
今更言いません。
(ボブサップもコニシキもご苦労さん)
では、劇場版の何がダメなのかというと物語の構造がダメだということです。
これは、原作のデビルマンが何故傑作なのかを考えれば見えてきます。
原作が素晴らしいのは、読者に物語の構造を見せつつそれを2度逆転させている点です。
最初、読者に提示される構造は、「人類の誕生する前に地球を支配していたデーモンが
復活して、人類を襲う。これを倒せるのは、デーモンの肉体と人間の心を持った悪魔人間
(デビルマン)だけだ」というものです。
デーモン=悪、人間=善という理解しやすい構図です。
この構図が、物語の中でデーモンの人類に対する宣戦布告と無差別合体が実施された後、崩れます。
デーモンの存在が公になった時に、人間が取ったのは「デーモンかもしれない」他人を
疑い、恐れ、殺すことでした。
対して、デーモンは戦いを欲するグロテスクな存在であっても身内同士で殺しあう存在ではない
という描写が続きます。
デーモン=善、人間=悪という逆転です。
「邪悪な人間に奪われた地球を先住民デーモンが取り戻す為に戦う」という構造に変化する訳です。
でも、原作のラスト、ここでもう一度物語の構造が劇的に変わります。
実は、「人間もデーモンも神という名の宇宙人が造りだした存在に過ぎず、
両方とも出来損ないだと判断した神の手で人間もデーモンも地球ごと消される」
という想像を超える逆転が起こります。
これが個人的にはデビルマンが傑作として評価されているキモではないかと思います。
では、映画版はどうかというと「人間もデーモンもお互いに明確な対立の構図を持たないまま
何となくダブルノックアウト」です。
人間もデーモンも戦術も戦略も無く、出会った相手(人間かデーモンか問わず)にキレて、
殺しあうだけ。
これは、原作に対するレイプです。
真剣な投稿をさせていただきます。
お題は、劇場版デビルマンが何故だめなのかを考えるということです。
あ、1つ注意!
原作、映画両方ともネタばれしちゃうんで未読、未見の人はここから先読んじゃダメです。
では、始めます。
まず、大前提として主演の2人の演技が絶望的だというのは割愛します。
(デビルマンとサタンがあんな棒読みでいいわけないよな)
それと劇場公開以来、あらゆる所で突っ込まれてるんで、演出のチープさ、外し振りも
今更言いません。
(ボブサップもコニシキもご苦労さん)
では、劇場版の何がダメなのかというと物語の構造がダメだということです。
これは、原作のデビルマンが何故傑作なのかを考えれば見えてきます。
原作が素晴らしいのは、読者に物語の構造を見せつつそれを2度逆転させている点です。
最初、読者に提示される構造は、「人類の誕生する前に地球を支配していたデーモンが
復活して、人類を襲う。これを倒せるのは、デーモンの肉体と人間の心を持った悪魔人間
(デビルマン)だけだ」というものです。
デーモン=悪、人間=善という理解しやすい構図です。
この構図が、物語の中でデーモンの人類に対する宣戦布告と無差別合体が実施された後、崩れます。
デーモンの存在が公になった時に、人間が取ったのは「デーモンかもしれない」他人を
疑い、恐れ、殺すことでした。
対して、デーモンは戦いを欲するグロテスクな存在であっても身内同士で殺しあう存在ではない
という描写が続きます。
デーモン=善、人間=悪という逆転です。
「邪悪な人間に奪われた地球を先住民デーモンが取り戻す為に戦う」という構造に変化する訳です。
でも、原作のラスト、ここでもう一度物語の構造が劇的に変わります。
実は、「人間もデーモンも神という名の宇宙人が造りだした存在に過ぎず、
両方とも出来損ないだと判断した神の手で人間もデーモンも地球ごと消される」
という想像を超える逆転が起こります。
これが個人的にはデビルマンが傑作として評価されているキモではないかと思います。
では、映画版はどうかというと「人間もデーモンもお互いに明確な対立の構図を持たないまま
何となくダブルノックアウト」です。
人間もデーモンも戦術も戦略も無く、出会った相手(人間かデーモンか問わず)にキレて、
殺しあうだけ。
これは、原作に対するレイプです。
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