diary of planet

仕事で感じたこと、つづってます

死後の処置

2004-06-22 | Weblog
死後の処置。
死んだあと、体を綺麗にします。

今日は昨日勤務が一緒だった子と
その話になった。

やっぱり考えること、感じることは同じで
気持ちの切り替えが難しいということ。

だけど冷静に体を拭いたり、化粧を
したりしてる自分も怖かった。
気持ちのコントロールって日々生活している
中でもとても難しい。
仕事だからそれが出来るかといえば
出来ない。でも出来なければならないのかな。

本当は怖くて怖くて泣き叫びたい。
先輩達もそんな複雑な気持ちを抱いていたと思う。
そうやって乗り越えていった先輩は偉大だ。

私の先輩で恋愛話の好きな先輩がいる。
仕事以外ではかなりかわいい感じの人。
でも、仕事となると別人になる。
かっこいいと思った。
その人に少しでも近づけるよう頑張ろう。

終わり

2004-06-21 | Weblog
それは昨日の勤務の終わりから始まった。
準夜の時間になっても日勤の私は
輸血の準備に追われていた。
彼の状態がよくわからなかった。
ただ、「大量の下血」という言葉だけが
何度も何度も繰り返されていた。

大量の下血。
初めて見た時はそのもののグロテスクさ、
そしてその独特の匂いに嘔気をもよおした。
しかし、吐く暇などなく処置は進む。
何も出来ない私は血圧を読み上げる。

輸血と昇圧剤を使用して、持ちこたえた。

「彼は空っぽの箱で、そこに(血や薬を)入れてる
 だけだからね。いつまでもつのか・・・      」

そんな言葉を1週間くらい前に聞いた。
そんな状態が1週間も続いた。
感覚の狂った私は、この状態でも
ずっと行き続けるのではという錯覚に陥った。

結局彼は今日のお昼前に無くなった。
心拍数が90から気がつけば30に下がり、
私が最後に見た数値は21にまで下がっていた。
そしてフラット。

死んだ彼の肌は黄色みがかった白で
死んでしまった人の肌の色だった。
彼の処置を行いながら、他の受け持ち患者の
処置も行う。
片方で胸を痛めてる。
そしてその後すぐに笑顔で患者の処置をしている。
なんとも気持ち悪い感覚。

気持ちの切り替えが出来ぬまま、
無理やり気持ちを入れ替えて。
午後にはどっと疲れが出た。

何も考えたくない私は
台風の中、出かけた。

生きたい

2004-06-17 | Weblog
最近の勤務はてんてこまいだ。
仕事が出来ないのは勿論、
いつ死んでもおかしくない子がいる。
なんだか感覚がおかしくなってきた。

老人が死ぬのですら、よくわからないのに、
今目の前にいる子が死んでしまうのが
よくわからない。
人工呼吸器をつけている。
毎日輸血もしている。
大量の下血。
便のにおいはするのにおむつを開けると
大量の出血。
初めてそれを見た今日は吐き気がした。
怖かった。

なぜ生きているんだろう。
心停止だって起こしてる。
でも復活したりしている。

入院当初は普通の子と変わりなく
大部屋にいた。
ある日突然重症部屋にいる。

その子はとてもやせっぽっちだ。
腕の直径なんて4センチくらいなんじゃないかな。
もし、この子がもっと太っていたら
状況は違っていたのかなって思うと
その子の母親の顔をきちんと見れない。
(きちんとミルクを与えてなかったから)

いつ死んでもおかしくない。

そうドクターは言った。
その子に人工呼吸器をつけている。
その子に毎日輸血をしている。
心停止をしたり戻ったり。
本当に死んでしまうのかよくわからない。
最初のうちは、輸血や人工呼吸器は
単なる延命処置なのか、と考えていた。
だけど、何度も復活している彼を見ると
ただ、ただ、生きたいのかもしれない。