秩父屋台囃子傳承會 覚書

秩父屋台囃子について

おさらい

2012年06月28日 | 稽古

稽古の内容について紹介します。

当会に、稽古に来られる皆さんは一様ではなく、一名から数名単位でレベルに合わせた稽古をしています。

 

今回は、初歩的な方の稽古の内容です。

 

テケテッケをどのように打てば良いか?

秩父屋台囃子は、左打ちですから左手に意識を持ってテケテッケのッケ打ち、そして、テケテッケの拍子を刻む様に打つことです。

なんといっても秩父屋台囃子は、小太鼓のテケテッケの拍子が打てなければ始まらないために、毎回かなりの時間をかけ、長い時には、一時間以上続くこともあります。 

 

左手を意識し慣らすことで後に、大太鼓の節をテケテッケに確実に乗せられるようになり、テケテッケが打てれば大太鼓は簡単に打てるようになります。 初歩的な大太鼓の節が打てるようになると、皆さんが一様に「テケテッケってこういうことか」と理解し秩父屋台囃子のおもしろさに気づきます。この段階までになるには、かなりの時間を要する方もいますがここを踏ん張れば秩父屋台囃子の半分以上理解したことになり、ここまで来ればこっちの物です!

 

 

秩父の太鼓叩きのテケテッケの拍子は、十人十色で叩き手によって微妙に違います。一番太鼓(大太鼓に近い小太鼓)を要として他の小太鼓が合わせるわけですが、寸分違わずではなく、なんとなく合って、お互いが大太鼓を含め合わせ合って叩くお囃子で一番太鼓の叩き手や大太鼓の叩き手によってテンポも微妙に変化し緩やかに揺らぐ人間的なリズムです。これが、秩父屋台囃子の良いところではないかと思います。

 

テケテッケの拍子が叩き手によって異なるのは、秩父屋台囃子は、手取り足取り教えられることもほとんど無く、自分で考えるほかには無いために多くの叩き手は、子供の頃、上手な叩き手、自分の好みに合った叩き方をする叩き手を目標にし、叩き方を真似て叩くことが唯一の習得方法でした。したがって、何通りもの叩き方ができたために、各々がいかに協調し、まとまっていくかを自然に身に着けていきました。その結果、微妙に揺らぐテケテッケの拍子になったわけです。

 

当会は、秩父屋台囃子の叩き手の数だけあるテケテッケの拍子を秩父屋台囃子の節に照らし合わせ、自然で気持ちよく、大太鼓、小太鼓、笛、鉦も一体となりそして、一つ一つの音を引き出せるようなテケテッケの拍子を目指しています。

 

秩父屋台囃子傳承會(鼓恩般若院)

     

 

 

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ひとつ上を

2012年06月17日 | 稽古

皆さんとの稽古もかれこれ一年半が経ちました。

    

一年半を振り返れば、皆さんが、それぞれの目標をもって稽古に取り組んできました。それに答える難しさを痛感し、秩父屋台囃子を改めて考えさせられた一年半になりました。自分としても40数年太鼓を叩いてきた中で初めて気づくことや、皆さんの何気ない一言の重みがあったりと、秩父屋台囃子に対して改めて新鮮な気持ちで向き合えた時間をいただいたことに感謝しています。

 

太鼓を叩くことをライフワークとして体が動く限り太鼓を叩きたい、山車から聞こえる様な太鼓を叩けるようになりたい、実際に山車に乗って太鼓を叩きたい、など目標を持ち現在も目標に向かって稽古が続いています。

最近は、皆さんも上達し、稽古の内容も変わってきました。今までは、大勢の稽古でしたが、皆さんの目標、技量によって、自然に数名づつの分散した稽古になり、こだわりを持った内容の稽古となっています。

上達とともに秩父屋台囃子のおもしろさを感じ、お互いに影響し合いひとつ上を目指しながら楽しく稽古を今日もしています。

当会稽古場に来ていただく皆さんの話の中から祭や秩父屋台囃子への想い、太鼓への考えをはじめ、ある時にはその方の人生にまで及ぶ話をお聞きし、太鼓の縁を感じながら、稽古を通して有意義な時間を皆さんと一緒に過ごさせていただいています。

 

秩父屋台囃子傳承會(鼓恩般若院)

 

 

 

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